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舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

最低最悪な不幸が爆発するハイテンションお祭りホラー映画『来る』観て来ました!

2019-01-25 13:27:58 | Weblog


1/24(木)、『来る』を観て来ました!





予告編はこんな感じです。



中島哲也監督が、「第22回日本ホラー大賞」大賞の澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したホラー映画です。
昨年12月に公開された映画だったのですが、1月下旬の上映最終日に駆け込むように観てきました。

クセの強い作風で知られる中島哲也監督のホラー映画なんですけど、中田秀夫監督的な人間の暗部が不幸を招くようなじめっとした嫌な感じのホラー描写が根底にはありながらも、全体的には白石晃士監督的な恐怖のはずがお祭り的に盛り上がるホラーになっていて、そういう何でもアリな感じが、こんな言い方は変化も知れませんがめちゃくちゃ楽しかったです。
完璧なイクメンみたいな顔して実は自分に酔ってるだけのクズみたいな妻夫木聡も、そんな夫に振り回されて育児ノイローゼになって歪んでいく黒木華も、普通の映画だったら物凄く嫌な奴や可哀想な人なのに、こういうアガる系のホラー映画だとその不穏な感じさえも最高!って思えるのが不思議なんですよね。

ホラー映画っていうと暗くておどろおどろしいイメージがあると思うんですけど、実は中には「貞子vs伽椰子」みたいなアッパー系のエンターテインメント寄りのホラーもあって、これはこれで面白いんですよね。
最低最悪の不幸の連続をエンターテインメント的に盛り上げることが出来る力も、実はホラー映画にはあるんだぞってことが、ホラーに興味がない人にももっと広がって欲しいなと、ホラー好きな自分は思ったりします。

で、そんな感じで最低最悪の恐怖をアッパーに盛り上げて盛り上げてからの、何ですかあのクライマックスの除霊フェスティバルは!
あらゆる宗教もオカルトもサブカルもアングラも何でもアリで最高に狂ってて、最高にカオスでハイテンションお祭りホラー映画で、本当に最高だった!って思いました。

そして、除霊フェスティバル(もうそう呼びます)の中で除霊を行うシーンは、ホラーというよりはもはやバトル漫画みたいな展開で、ホラーかと思いきや手に汗握る熱い展開になってしまったのも良かったですね。
先程も書いたように、前半はとにかく人間の嫌な部分、汚い部分をネチネチと描いていくのですが、最終的にそれらをすべてぶっ飛ばすクライマックスは不謹慎ながらカタルシスがありました。

そんな訳で、とにかく冗談みたいにバンバン人が死んでいくんですけど、最終的に生き残った二人を観ていたら、ある意味これはハッピーエンドと言えるのかも知れないな…って感じがしました。
それも、ハートウォーミングというより、バトル漫画で最終的に生き残った二人が傷付いた体を寄せ合って、言葉にならない絆を感じ合う、みたいな感じの、ここも無駄に熱いものを感じたんですよね。

まあ、そんな感じで、ホラーだからと言って恐怖よりもとにかく熱くてアガるエンターテインメント映画だったんですけど、最後の最後のシーンだけは僕は本当に不気味でしたね!
もう、上映が終わったので軽くネタバレを含みますけど、女の子が見ている「オムライスの国」の夢の中のシーンが、がパッと見ポップでキュートなんですけど、そのCG全開の不自然のポップでキュートさが逆に不気味だったんですが、ここらへん、人を食ったような映像で人を驚かせることが得意な中島監督の得意技だったのかも知れませんね。

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