
5/13(木)、イオンシネマ新潟西で「シカゴ7裁判」を観てきました(イオンシネマ新潟南でも上映)。
予告編はこちら。
1968年、ベトナム戦争の反戦デモが過激化し警察と衝突する事件が発生。
デモを扇動したとして7人が共謀罪で裁判にかけられるが、明らかに被告側に不利な裁判が進む、という実話を元にした映画。
理不尽な状況に立たされつつも最後は自分達の思想を貫く若者達の姿が胸に刺さる映画でした。
確かにデモが過激化、暴徒化するのは良くないとは思いますが、そもそも反戦という理念の元に行ったデモであり、本当に問題なのは何かという話なんですよね。
そして権力に反する人間達を不正な手を使ってまで排除しようとするのは絶対に間違っているわけじゃないですか。
BLACK LIVES MATTERなど、今まさに世界で起こる様々な事件のことも考えさせられる映画だと思いました。
裁判では明らかに人権侵害も行われ、裁判の被告となってしまった主人公達は、そんな理不尽な裁判に対して怒りの感情を持ってしまう。
それは当然の怒りなのに、その怒りがかえって裁判を不利にするのが見ていて切ない。
それでも、デモ本来の理念である反戦や弱者の人権を守れという気持ちを忘れない主人公達、彼らのためにあくまで冷静に知性的に共に戦う弁護士はもちろん、立場上彼らと争う検察官にも、必要以上に彼らを傷付ける判決は避けようとするなど、それぞれにちゃんと正義があるんですよね。
人権が軽視される状況下でも、人間の尊厳を忘れない人達の姿が印象に残る映画でした。