




4/9(水)、午前から地域活動支援センターでクルミの作業があったので、無事に起きて通所することができた。
作業が終わったら一度帰宅してお昼を食べて、午後にまた通所して絵を描き進めてきたという充実した日だった。
こんな感じで、毎週水曜日は自宅と地域活動支援センターを2往復している。
通所する時は寺尾中央公園を通っていくのだが、この日は天気が良くて桜が満開だったので散歩して見てきた。
少し前に、「演劇をやっているとゆっくり桜を見る時間がない」という投稿を見て、ああ分かるわ…と思った。
演劇をやっていた時は日常的に稽古や公演の準備で想像以上に忙しくて、演劇以外のことは基本できないのが当たり前の生活になっていた。
しかも演劇を辞めたからといってすぐに時間の余裕ができたわけではなく、忙しかった時の生活がクセになっていたのか、表現活動にしろ趣味にしろ、常に「何か」をする人間になっていたと今では思う。
色々なトーク配信やトークイベントをやってみたり、常に「何か」をしているのが当たり前になっていて、その呪縛から自分を解き放つことができたのは本当にここ2~3年のことだ。
ちなみに、あれこれ忙しく活動するよりも、自分の時間を大切にしようと思えるようになったきっかけの一つが、実はコロナ禍だと思う。
各種イベントがなくなって遊びに行く先がなくなった分、寺尾中央公園を散歩したり、絵を描いたりして、自分の人生を自分で楽しむということを心掛けるようになった。
そういう生き方が地味に得意だったので、コロナ禍が終わってからも大切にしている。
何より、毎日日記を書くという習慣がやっと少しずつ身に付いてきて、今までは無理して忙しくしすぎていたのだ…と気付いたのが大きかった。
今では、季節の自然や地元の行事を見に行ったり、映画を観たり、テレビを見たり、読書をしたり、美術館に行ったり、家族と過ごす時間が格段に増えて、とにかく人生が充実している。
色々な経験をしたことで、あの頃よりも人間的な豊かさも芸術的な感受性も成長したと思う。
しかし、しかしである…よく考えたら本当は演劇をやっていた時にこそ、こういう豊かな感性を身に付けて、それを活かせる演劇人でありたかったのだ!
演劇をしている人ほど色々な芸術に触れた方がいいのに、演劇をしている人ほどその時間がないというジレンマが存在する!
ただ、表現の方法なんて人それぞれだし、自分の生活に合った道を見つけるのが大事ですからね。
地域活動支援センターに通いながら絵を描いて、行き帰りに寺尾中央公園で季節の変化も感じる、そういう自分に合っている道がやっと見つかって本当に良かった…そんな春の日であった。