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舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

蕗谷虹児記念館「蕗谷虹児の抒情画ファンタジー」見に行ってきました。

2025-04-01 21:55:31 | Weblog


4/1(火)、蕗谷虹児記念館「蕗谷虹児の抒情画ファンタジー」を見に行ってきました。

蕗谷虹児は明治に今の新発田市に生まれ、大正から昭和にかけて活躍した画家です。
蕗谷虹児記念館では毎年様々な作家の興味深い展覧会をしているのでよく新発田市まで見に行っていますが、今回は久し振りにメインである蕗谷虹児だけを特集した展覧会でした。

初期は絵本の挿絵や児童画を数多く手がけ、童話の世界が可愛くて美しい絵で表現されていて、今見ても童心に帰って心惹かれるものがありました。
フランス留学後は美人画、抒情画を数多く描き、この世のものとは思えないほどの幻想的な美しさに魅了されました。

挿絵から画業を始めた蕗谷虹児は、今でいうイラストレイターや漫画家のような仕事だったと思いますが、そういう世界では画風の流行は移り変わっていくものです。
実際、蕗谷虹児も生涯で画風は変わってはいくものの、でもどの時代の作品も確かな筆致で緻密に描き込まれていて、時代や世代を超えた普遍的が美しさがある。

挿絵やイラストからでも心を込めて描けば将来に伝わる普遍的な芸術となることが感じられたし、それはフランスに留学して芸術を学び続けた努力も大きいんだろうなあと思いました。
少女漫画家の竹宮惠子さんがリスペクトするのも納得です。

特に今回のメインである52年ぶりに発見された原画「夕鶴」は、木下順二の戯曲の元にもなった「鶴の恩返し」の世界を描いたものですが、なんともともとは佐渡の相川に伝わる昔話だったとは…
他にも、自身の子供時代を描いたという母と子供の絵は、新潟の西堀を描いていて、新発田、西堀、そして佐渡と、新潟の地で育った蕗谷虹児が感じたものが、絵画となって今も変わらない美しさを伝えていることに感動しました。

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