6/19(水)、砂丘館「吉田重信展 ヒカリノミチ 2024」を見に行ってきました。
吉田重信さんは、自然光と水や鏡の反射を利用して、七色の光のプリズムを投影するという面白い作品を作っている方です。
玄関や各部屋の床の間などには、これまでに光を投影した作品の写真が展示されています。
また蔵ではこれまでの作品の映像がスクリーンに投影され、水を反射しているからこその七色の光のゆらぎが風の音とともに伝わってきました。
しかし今回の展示の面白いところは、そういう過去の作品の写真や映像だけでなく、実際に砂丘館で七色の光の作品を作り出していること。
砂丘館の庭には光を集める装置と水と鏡が設置され、室内の壁や障子に七色の虹が映るという作品が。
また、光を集める装置からは光ファイバーが2階に繋がり、床の間に光の模様が投影されます。
「ヒカリノミチ」という作品のために、まさかここまで凝った装置を作ることに驚きです。
さらに、いくつかの窓の障子は3色に色付き、そこから自然光が色付いて透過してきて部屋を染める、という作品も。
見て分かる通り、どの作品も晴れた日の昼間の自然光の下でしか見ることができず、特に虹を投影する作品は見られる時間も限られる。
アートという言葉はもともと人工物という意味で自然の対義語と聞いたことがありますが、自然があるからこそアートが存在できる、そして私達のアート鑑賞も自然の影響を受けている、そんなことを考えさせられました。
今度はまた違う時間にも見に行ってみたいですね。