
シネ・ウインドで1/20(水)~22(金)の3日間、新潟先行上映が行われた「迷子になった拳」、初日に観てきました。

色々書いていく前に、会場に行くと、僕がお正月の書き初め企画にシネ・ウインドさんからのリクエストで書いた書き初めが普通に貼ってあったのですが…
「拳」の字を間違っているじゃないか!!恥ずかしい!!
この映画は、ミャンマーに伝わる過酷な伝統的格闘技ラウェイのドキュメンタリーなんだけど、まったく未知の世界に衝撃を受けました。
まず、ミャンマーのラウェイが、急所攻撃もアリ、禁じ手がほぼないという世界一苛酷な格闘技と言われているそうで、そんな世界に挑戦する日本人がいたのかとまず驚きました。
そこで、キックボクシング出身の金子大輝選手を中心に追っていくんだけど、彼の格闘技人生も、めちゃくちゃアンダーグラウンドなところで修業しているなど物凄く壮絶で、とにかく圧倒される映画でした。
でも、先行上映だしネタバレは伏せるけど、映画のちょうど真ん中くらいで、金子選手がある失敗をしてしまい、それが日本とミャンマーのラウェイを巡る関係に影響を与えてしまうんです。
正直、前半は未知の世界に挑戦する金子選手を追っていくドキュメンタリーとしてかなり面白かったので、この展開はなかなかショッキングでした。
そこから後半は、金子選手をはじめ、日本のラウェイ選手達がどうやってラウェイをしていくかの模索が始まるような内容になっていて、だからこそ「迷子になった拳」というタイトルなのかと思いました。
同時に今田監督も、この映画の向かう先を模索していたのが伝わってきて、それもまた「迷子になった」感があるというか、今田監督がこの映画の撮影を通して未知の世界に挑戦していたのだなと伝わってきました。
だから、ラウェイのドキュメンタリーであると同時に、この映画の撮影通して何かを探そうとする今田監督のドキュメンタリーでもあるんだなと思いました。
この感じが「劇場版テレクラキャノンボール2013」をはじめとするハマジムのAVから生まれたドキュメンタリー映画っぽいと思ったんだけど、そもそも今田監督ってタートル今田として「テレキャノ」にも出ていた元AV監督だったんですね。
いやー、元AV監督がこんな壮絶な映画を撮ることになるとは驚きです!
AVとラウェイ、まったく違う題材ではありますが、映画からもがきながらも必死に生きようとする人間達の人間臭さが伝わってくる映画なんだなと思いました。
過激な場面も多くて圧倒される内容でしたが、選手の本気とともに今田監督の本気も伝わってきて、見られて良かったです。

そんな今田監督、上映前に舞台挨拶をしていたのですが、なんとこの日がお誕生日だったとのこと!
おめでとうございました!