昨日の夜は、映画『イミテーション・ガール』のDVDを観ていました。
砂漠に謎の物体が宇宙から飛来して墜落する。
現場から流れ出た黒い液体は、たまたまそこに落ちていた雑誌のモデルの女性を参考にして人間の女性へと変身した。
その人間に変身した黒い物体は、ある青年に保護される。
その青年との生活で、人間に変身した黒い物体は、参考にした雑誌のモデルの女性に興味を持ち……。
監督は、ナターシャ・ケルマーニー。
出演者は、ローレン・アシュリー・カーター、マーシャ・ステファニー・ブレイク、アダム・デビッド・トンプソン、など。
SF映画であります。
う~む。
84分の映画なのですが、本来ならばこの84分を20分程度に圧縮して第1幕とすべきなのです。
つまり、この映画のラストの直前から本格的に物語が始まる、という形にすべきなのです。
この映画は、主人公の状況を説明しているだけで終わっているのです。
状況を変える為に主人公の行動が変化する、ということはありません。
否応なく状況が激変してしまったので主人公はこれまでの行動を変えざるを得ない、ということもありません。
主人公の悩みを描いているだけなのです。
葛藤や選択や決断は描いていません。
そして、実は異星人が登場する意味がこの映画では無いのです。
異星人が主人公に大きな影響を及ぼす、というわけではないのです(その前にこの映画の物語は終わってしまいます)。
なので、結論が無い……。
自堕落故の転落していく人生を描いているわけでもない……。
う~む。
お悩み相談コーナーで誰かのお悩みだけを延々と聞かされたかのような……。
「描きたいものにもっと向き合ってお話を描いた方が良かったんじゃね? 描きたかったものに向き合え切れずに物語を作ってしまったから、安易に流れてSF要素を入れて誤魔化したんじゃね?」と思ってしまった映画でありました。
このネタなら色々と面白く膨らませられることが出来たのになぁ。
残念であります。
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