狐の日記帳

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『イングロリアス・バスターズ』

2018年12月28日 11時16分23秒 | 映画・ドラマに関する日記




 昨日の夜は、映画『イングロリアス・バスターズ』のDVDを観ていました。

 第二次世界大戦時のフランスが舞台。
 フランスはナチスドイツの占領下にある。
 ユダヤ人のショーシャナは身分を隠して映画館の支配人をしている。
 ある日、ドイツ人の将校と知り合ったことからナチス・ドイツの要人達の暗殺計画を思いつく。
 一方、アルド・レイン中尉が率いるアメリカ特殊部隊がフランス国内に極秘に潜入し、ナチス狩りのゲリラ戦を行っていた。
 両者の計画がお互いの計画を知らないまま、ショーシャナの経営する映画館で開かれるヒトラー総統を招いたナチスのプロパガンダ映画のプレミア上映会で重なる……。
 のだけれども……。

 監督は、クエンティン・タランティーノ。
 出演者は、ブラッド・ピット、イーライ・ロス、ティル・シュヴァイガー、ギデオン・ブルクハルト、B・J・ノヴァク、オマー・ドゥーム、サム・レヴァイン、マイケル・バコール、メラニー・ロラン、ジャッキー・イド、ドゥニ・メノーシェ、クリスチャン・ベルケル、ジャナ・パラスキー、レア・セドゥー、ボー・スヴェンソン、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・ファスベンダー、マイク・マイヤーズ、ロッド・テイラー、ダイアン・クルーガー、クリストフ・ヴァルツ、ダニエル・ブリュール、アウグスト・ディール、ジュリー・ドレフュス、シルヴェスター・グロート、マルティン・ヴトケ、リシャール・サムエル、ソンケ・モーリング、アレクサンダー・フェリング、ルドガー・ピストール、エンツォ・G・カステラーリ、クエンティン・タランティーノ、サミュエル・L・ジャクソン、など。

 5つの章立てになっていて、各章の緊迫感が凄いです。
 ナチス・ドイツのハンス・ランダ親衛隊大佐の存在感が凄くて、ぐいぐい物語を引っ張っていきます。
 シリアスではあるのですが娯楽映画なので生真面目なお方は目くじらを立てるかもしれない部分があります。グロいところもあるし。
 そして善い人は全く出てきません。
 中途半端に善い人は出てきますが、アクの強いキャラクターばかりです。

 娯楽映画として単純に楽しんでもよいのだけれども、少し考えるとこの映画は面白い示唆を与えているのかもしれません。
 ナチスのユダヤ人狩りのお話がストーリーに絡んできますが、ユダヤ人のショーシャナは狂気に満ちた人物として描いています。
 でももちろんナチスを擁護などしていません。
 フランスに潜入しているアメリカ特殊部隊の隊長のアルド・レイン中尉も狂った人間として描いています。
 よくあるナチスのユダヤ人狩りのお話の構図とは少し違っていて、正義を唱えている人をあざ笑うかのような、そんな映画です。

 休戦の交渉で「武器を捨てろ」と言われて、相手を信じて武器を捨ててその直後に殺される人物とか。
 残虐な殺し方をして相手を恐怖に陥れるやり方とか。
 国家の首脳もろとも大勢の人が殺されるであろう状況を利用して裏切りを画策する人物とか。
 人の醜い部分や汚い部分をあっけらかんと表現して尚且つ娯楽映画としてハラハラドキドキの展開にしています。

 面白かったですよ。
 楽しめました。



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