檜山(ひやま)智子の徒然なるままに・・・

ひやま智子の日々の思いや活動をお知らせします。

加藤市長『市民が主役』の破たん

2015-11-17 | 日記
 今日午後、市議会厚生文教常任委員会を傍聴してきた。7月に、市の予定価格(73億円)を20億円も上回る価格で一社しか応札が無かったために、入札不調となった芸術文化創造センター建設の今後の方向性が市から示されると聞いたので。
 
 市の今後の方向性は、驚いたことに、『これまでの実施設計にとらわれない、自由な
発想による事業提案を軸に整備の可能性を探っていく』というもので、そのためには、『基本計画をベースに、提案の条件(要求水準)を新たに作成する必要がある』というものだった。つまり、基本計画策定から4年余りかけて練ってきた実施設計案をすべて反故にし、設計に求める水準を整理しなおして、またまた新しい設計者を公募して一からやり直すという方針です。しかも、ある委員さんの発言の中でわかったのですが、今日4時から記者会見でそのことを発表するとのこと。

 新しい設計者を公募するには、そのための設計料やらの予算が議会で承認されなければゴーできないはず。今日の議会を傍聴していた限りでは、9人の委員のうち、6~7人は、市の方向性に即賛成はできないという意見を表明していた。それなのに、もう外部への発表?議会の意向~つまり市民の声~は無視か?今日の午前中議員に対する説明会があったと聞いたが、議会には説明すればそれで済むという考えなんですね。市民も議会もなめられたものです、全く。 

 市長の議会軽視は今日に始まったことではないけど、私が更に驚いたのは、市長の標榜していた『市民が主役』路線に基づき、多くの市民が市長を信頼して熱心に意見を出し研究し、思いをつないで、設計者と一緒に作り上げた実施設計をいとも簡単に投げ捨てたこと。
 私は、以前から、『市民が主役』と言うと聞こえはいいが、あれもこれもすべて市民の意見は取り入れられるということになったら建設費は際限なく膨らむので、市長は一定の建設費の枠組み提示などを責任もってやるべきと言ってきた。しかし、市長はその責任を果たすことなく、結果として建設費は膨らみ入札不調となった。

 これは市長のかじ取りの失敗です。そのことを自己批判し、市民の声に真摯に耳を傾けるべきところ、市長は9月の市民との意見交換会を欠席。にもかかわらず民間事業者の意見は、「調査」と称して聞き、どこかの会社との合意でもできたのか、市民の苦労の結実したこれまでの実施設計を捨て去り、基準を見直して全く新たな事業者を決めて建設するという。市長を信頼して計画づくりに参加してきた多くの市民に対するこれは裏切りです。意見を言わせるだけ言わせて、ダメだったら、結局は自分が決める。市長のいう『市民が主役』は、完全に破たんしてると言わざるを得ない。本当に怒りを禁じえない事態だ。

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