「いい家庭を」絢子さまきょう結婚式、恩師らが祝福
高円宮家の三女、絢子(あやこ)さまと日本郵船勤務、守谷慧(けい)さん(32)の結婚式が29日、東京・代々木の明治神宮で行われる。幼いころから音楽に親しみ、スポーツに打ち込まれた絢子さま。ご成長を見守ってきた恩師らは、絢子さまの門出を祝福した。
「私も弾いてみたい」
チェロを愛した父、高円宮さまが宮邸で寺田義彦さん(61)のレッスンを受けられているうちに、幼稚園児だった絢子さまが自ら望まれ、寺田さんの指導が始まった。絢子さまの練習中、高円宮さまがこっそり部屋に入り、即興で伴奏されることもあった。
「絢子がお父さまのチェロを使えるようになるまで教えてください」
高円宮さまが平成14年に薨去(こうきょ)された際、寺田さんは久子さまからこう頼まれた。12歳の絢子さまは子供用チェロを使っていたが、その後、父の遺品を引き継ぎ、大学時代まで愛用された。同じくチェロを弾く天皇陛下が、高円宮さまに譲り渡されたものだった。
寺田さんは「ご家族で演奏すると、絢子さまは低音部を担当し、主旋律を引き立ててこられた。結婚後は守谷さんに支えてもらい、いい家庭を築いていただきたい」と願いを込めた。
学習院女子中・高等科で4年間、絢子さまの学年担任を務めた駒田由美子さん(61)は「明るく活発で、スポーツがお得意だった」と振り返る。
絢子さまは高等科の3年間、臨海学校で遠泳に挑戦する中等科2年の後輩たちを指導する「助手」を務められた。「一緒に海で泳ぎ、励ましの声をかけられていた。後輩から慕われるリーダー的な存在だった」(駒田さん)
(写真はネットから借用)
文化祭では会計責任者に立候補するなど、学校行事にも積極的に関わられた。「周囲の人の意見もしっかり聞ける方。皇族として培った品格を生かし、新たな家庭をスタートしていただきたい」。駒田さんはこうエールを送った。
【以下は追記です】
絢子さまと守谷さん結婚=皇室離れ、都内で新生活へ-明治神宮で夫婦の誓い
高円宮家の三女絢子さま(28)と日本郵船社員の守谷慧さん(32)との結婚式が29日午前、明治神宮(東京都渋谷区)で行われた。二人は高円宮妃久子さまら両家の親族が見守る中、神楽殿で固めの杯を交わし、神前で夫婦の誓いを立てる。
絢子さま 守谷さん きょう結婚式
絢子さま きょう結婚式 守谷慧さん明治神宮へ出発(18/10/29)
絢子さま 装束姿で 守谷慧さんと結婚式(18/10/29)
秋晴れの朝、柔らかな表情 絢子さまが式場へ出発
FNN 動画
高円宮家の三女・絢子さまと日本郵船に勤務する守谷慧さんの結婚式が、東京・渋谷区の明治神宮で行われた。
(以下、記者団との一問一答)
守谷さん:
今日という日を迎える事ができて有り難いと思います。
本日、多くの方に温かく見守っていただいき、ご縁に改めて深く感謝申し上げます。
絢子さま:
曽祖父にあたる明治天皇がまつられている明治神宮にて、式を挙げることができて、うれしく思います。
また、公務で行った地方では「おめでとう」と多くの人に声をかけてもらい、明治神宮にも多くの方にいらしていただき、なんと幸せな事かとかみしめています。
(Q新生活に向けて)
絢子さま:
皇族の一員に生まれるということは、両陛下を支えることと教わってきました。
皇籍を離れますが、元皇族として、両陛下をお支えることに変わりはありません。
今後の新生活について、自戒の念を込めて申し上げると、日常に慣れ過ぎず、かけがえのない日々のささいな事を、きちんと幸せや喜び、楽しさを2人で感じていきたい。
守谷さん:
絢子さまにとっては、いままでの生活と違う部分があろうかと思う。
私がしっかり支え、2人でしっかり手を取り合って、前を向いて笑顔の絶えない家庭を築いていきたいと考えています。
◇高円宮ご一家と家族ぐるみで交流、再会を心待ちに
高円宮家の三女絢子さま(28)が29日、守谷慧さん(32)との結婚の日を迎えられた。絢子さまを見守ってきた人からは祝福の声が寄せられた。
【高円宮家の三女絢子さまのあゆみ】
絢子さまの母校である学習院女子中・高等科(東京都新宿区)教諭で、中学2年時の担任だった駒田由美子さん(61)は「明るく活発で、後輩から慕われるリーダー的存在でした」と当時を振り返る。
絢子さまの愛称は「宮(みや)」。スポーツの振興・発展に尽力した父の故高円宮さま譲りのスポーツ好きで、中学1年時は水泳部、高校3年間はスキー部に所属した。高校時代は中学2年生が参加する臨海学校で指導役を3年連続で務めた。
駒田さんは、看護と福祉をテーマにした道徳の授業で熱心に質問する絢子さまの様子を覚えているという。絢子さまは福祉への関心を強め、城西国際大・大学院(千葉県東金市)に進学。現在は同大の研究員を務めながら母の高円宮妃久子さまの公務を支えてきた。駒田さんは「今まで培われた品格や学んだことを生かし、新たな家庭をスタートさせてほしい」との言葉を贈った。
作家のC・W・ニコルさん(78)は、高円宮ご一家と家族ぐるみで交流があり、「よく笑う優しい女の子」という絢子さまの結婚を喜んだ。ニコルさんは長野県の自宅にご一家を何度も招き、絢子さまも小学生のころから訪れていた。
絢子さまは、雪道に残ったタヌキやウサギの足跡など自然に興味を示す一方、ニコルさんの長編小説を数時間で読み切ってしまう読書好きな一面もあったという。ニコルさんは「家族でまたいつでも遊びに来てほしい」と再会を心待ちにした。【稲垣衆史】
「父と母のような夫婦になれるよう努力していきます」 絢子さま、守谷さん会見全文
絢子さまは29日の結婚式後、守谷慧さんとともに報道陣の質問に答えられた。一問一答は次の通り。
①
--本日はおめでとうございます
絢子さま、守谷さん「ありがとうございます」
--結婚式を終えられたご心境はいかがですか
守谷さん「今日という日をこのような形で迎えることができまして、大変ありがたいことだと存じます。本日、多くの方に温かく見守っていただき、また、いただきましたこのご縁、改めて深く感謝をいたしております」
絢子さま「私の高祖父にあたります、明治天皇が祭られております明治神宮にて、挙式をできたことをうれしく思っております。また公務で参りました地方先では『おめでとう』とたくさんの方にお声がけを頂きまして、また今朝ほども、この明治神宮に多くの方にいらしていただき、ご祝福をいただきまして、なんと幸せなことなんだろうとかみしめております」
--絢子さまはこれから皇室を離れて生活をされますが、今後の新生活はどのように過ごしていきたいか、お考えをお聞かせください
絢子さま「皇族の一員に生まれるということは、天皇、皇后両陛下をお支えすることだと教わりながら育ちました。今日をもって私は皇族を離れますが、元皇族として天皇、皇后両陛下をお支えしていくということに変わりはございません。今後の新生活についてですが、会見でも申しましたが、自戒の念を込めて、もう一度申しますと、日常に慣れすぎず、かけがえのない日々の些細(ささい)なことを、きちんと二人で、幸せや喜び、楽しさを二人で感じていければと思っております」
②
--守谷さんはいかがですか
守谷さん「絢子さんにとっては、おそらく、今までの生活と違う部分が、あろうかと思います。そういったときには、私がしっかりとできる限り支え、二人でしっかり手を取り合ってですね、前を向いて笑顔の絶えない家庭を築いてまいりたいと、このように考えております」
--ご家族やご親族に対するお二人のお気持ちをお聞かせください
守谷さん「今日に至るまで私を30年余り育てていただき、また特に私がつらいときも、家族にすごく支えていただいたということがありまして、思い返すと、非常に感謝の気持ちでいっぱいでございます。今後は二人でよき夫婦として日々を過ごしてまいりたいと、そのように考えております」
--お母さまに対してはどうですか
守谷さん「母もおそらく喜んでくれていると思いますので、今までありがとうございましたと、今後ともよろしく見守ってくださいと、そのように声をかけたいと思っております」
--絢子さま、いかがでしょうか
絢子さま「この両親の間に生まれて、本当に幸せだったと思う28年間でございました。また、両家の祖母たちが元気なうちに、こういう二人の晴れ姿というものを見せることができて、とてもうれしく思っております。私の家族に対する気持ちは結婚したからといって、変わるものではございません。また、家族からも今までと変わらず、愛情をもって見守っていただけるように、二人で精いっぱい努力してまいりたいと思っております」
③
--お父さまの高円宮さまには、いかがでしょうか
絢子さま「父がここにいないことがとても残念ではありますけれども、父もきっとこの結婚を喜んでくれていると思いますし、父と母のような夫婦になれるよう努力していきますと伝えたいと思います」
--守谷さん、結婚指輪が見えていますけれども、お二方、交換された結婚指輪を見せていただくことは可能ですか
絢子さま「人様にお見せするために買った物ではございませんので、申し訳ございません」
--晴れ姿とさきほどおっしゃっていましたが、お互いの今日の晴れ姿をご覧になって一言ずつご感想を
守谷さん「私はこういう衣装をされるというのは聞いてはいましたけれども、実際に拝見するのは初めてだったので、非常に美しいなと思いました」
絢子さま「今日のために仕立てたものですし、シルクハットは父の物をお貸ししているので、何かすごく、うれしい気持ちでいっぱいです」
--鳥居のところで守谷さんの姿をご覧になったときは、絢子さまはどういうご感想でしたか
絢子さま「緊張しておりましたから、どういうふうに言ってくれるかな、どういうふうに見えているかなと、ドキドキしておりました」
--このたびはおめでとうございました
絢子さま「これからも高円宮家をよろしくお願いいたします」
絢子さまご結婚「品位を供えて美しく生きる」 父の死を乗り越え母の愛に包まれて・・・
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