世界の感染者5000万人超す、死者125万人以上…欧米中心に拡大
【ジュネーブ=杉野謙太郎】米ジョンズ・ホプキンス大の集計で8日、新型コロナウイルスによる世界全体の感染者数が5000万人を超えた。9月17日に3000万人を上回り、10月19日に4000万人を突破してから20日後だった。死者数も125万人以上となった。6日には1日の新規感染者がこれまでで最多の64万人超となるなど、欧州や米国を中心に感染拡大が続いている。
感染者数は、国別では米国が約990万人で最多で、インドが850万人、ブラジルが570万人で続いている。感染者数のうち、約3287万人が回復したとしている。
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8日、米大統領選でバイデン前副大統領が勝利を確実にしたことを受け、ツイッターで祝意を示した。トランプ米政権は来年7月にWHOを脱退すると通告したが、バイデン氏はこれを撤回してWHOに残留する意向を示しており、最大の資金拠出国を失う危機を脱した安堵感が行間に漂っている。
北海道で9日、新型コロナウイルスの新たな感染者が200人超確認されたとみられることがわかった。このうち最大都市・札幌市では160人超が確認された模様だ。道内全体、札幌市ともに感染者数は過去最多を更新する見込み。道内の感染者が100人を超すのは5日連続で、初の200人超となる。
また、国立病院機構北海道医療センター(札幌市)は8日、看護師7人と患者1人の計8人の感染が判明したと発表した。同センターはクラスター(感染者集団)が発生したとみて、感染者が確認された病棟の入退院と一部の診療を停止した。
道内での感染の急拡大を受け、ホテルオークラ札幌(札幌市)は今月から、全従業員約100人のPCR検査を毎月行うと発表した。これまでも従業員の体調確認のほか、宿泊客の検温、手指の消毒などを行ってきたが、「営業を続ける上で不可欠なお客様と従業員の感染リスクの低減に対応する」(担当者)という。ソフトバンクグループ子会社の新型コロナウイルス検査センターが提供する唾液(だえき)による検査を11月から来年3月まで毎月受ける。その後の対応は今後検討する。
道は7日、独自に定めた5段階の「警戒ステージ」を「2」から「3」へ引き上げたばかり。道内最大の繁華街・札幌市ススキノ地区の飲食店には深夜の営業自粛などを要請し、感染拡大を食い止める構えだった。しかし翌8日に153人の感染が確認され、9日は200人超となる見込みとなり、感染増に歯止めがかかっていない。
最近はクラスターの発生が、繁華街の飲食店などだけでなく、病院や郵便局など公的施設でも相次いでいる。最大都市・札幌以外の地域でもクラスターの発生が続いている。(斎藤徹、芳垣文子、長崎潤一郎)
北海道で最多“200人”感染 5日連続100人超え(2020年11月9日)
感染者を新たに157人確認したと発表した。検査数の影響で感染者数が少なくなる傾向にある月曜日としては、8月17日(161人)以来の高水準となる。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者数は、前日より1人減って35人となった。
都の担当者は8日、感染者数が増加していることから「今が感染しないための踏ん張りどころだと思っている。年末に向けて(集団で)食事をする機会が多くなるなか、対策を徹底的にとってほしい」と呼びかけていた。
東京都はまた、過去の感染者数が8人減る訂正を発表した。抗原検査で陽性だったがPCR検査で陰性となったケースなどがあるという。8人減は次の通り。7月31日463人→462人▽8月7日462人→461人▽9月7日77人→76人▽9月21日98人→97人▽9月29日212人→211人▽10月1日235人→234人▽10月5日66人→65人▽10月6日177人→176人。