BBCとNHKのニュースを比較したときに、フォーマットに大きな差がある。

 

NHKはアナウンサーがずっとニュースを読む傾向が強いのに対して、BBCは、アナウンサー(News Reader)はヘッドラインや基本情報だけ読み上げて、そのあとはジャーナリストに振って、ジャーナリストがレポートするフォーマットが多い。

 

この違いが、NHKのニュースがものたりないとされることに深く関わっていると感じる。

 

たとえば、今朝のゴーンさんの再逮捕のニュースでも、NHKは、アナウンサーが検察のリークに沿ったニュースをたんたんと伝える。

 

BBCだったら、ジャーナリストが、「今朝の逮捕は、ゴーンさんとされるツイッターアカウントが4月11日に記者会見を開くとツイートしたばかりのタイミングで、検察側が、ゴーンさんがいろいろと主張することを避けたかったという分析もあります」などと伝えるだろう。

 

NHKのアナウンサーのニュース原稿は、「無謬性」というフィクションに基づいている。

 

一方、BBCのジャーナリストのレポートはその人の分析である。もちろん、そのジャーナリストをキュレーションしたのはBBCなのであるが。

NHKのニュースのフォーマットも、記者が直接伝えるように変更したら、だいぶ風通しがよくなると思う。

 

(クオリア時評)