くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

ノリちゃん③ (怒りの矛先)

2022-06-30 22:02:48 | 日記

 

警察の検視が行われ、ミチコ叔母さん(仮名)は自殺であると断定された。

 

 

オフクロ:

「兄ちゃん。なんで一人にしたのよ!!

バカじゃないの💢」

 

私の母は、兄であるヒロ叔父さんを罵倒した。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

自殺してしまったミチコ叔母さん。

葬儀、埋葬などを済ませた。

 

 

ノリちゃんが暮らしている和菓子屋。

そこには……婆ちゃん、ヒロ叔父さん、ノリちゃん。3人だけとなってしまった。

 

 

暫くは親戚一同で見守ったりもするが、その後はそこで暮らす人たちだけとなる。

 

すると………

 

 

今度は、「悪者(犯人)探し」が始まってしまう。

これは、いつまでたっても「人の常」なんだろうか。。。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「ババ!!

アンタがミチコを殺したんだよ!!!」

 

 

 

普段は物静かだったヒロ叔父さんが、そんな事を言い出した。

 

 

 

ノリちゃんは沈黙する。。。

 

 

 

いつの間にか、怒りの矛先は婆ちゃんに向けられるようになっていた。

 

 

 

しかし、

そんなことを許すはずがないセツ叔母さん、マート叔父さん、オフクロ、三人はは激しくヒロ叔父さんを責めた。

そんな中、ノリちゃんは、ずっと沈黙を続けたままだった。

 

 

「このままでは、婆ちゃんがあまりにも可哀想。。。」

 

 

そう思った私のオフクロ。

このまま、ヒロ叔父さんに自分の母(婆ちゃん)を任せておけなくなっていた。自分の身動きすら満足にできない婆ちゃん。

しかも、自分の長男であるヒロ叔父さんからの激しい叱責。

居たたまれなくなり、婆ちゃんの面倒(介護)することをオフクロは決意した。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

それから、

数年に渡って婆ちゃんの介護は続いた。

それは決して楽ではなかった。

 

 

婆ちゃんのオムツを替えるオフクロ。

 

オフクロ:

「これがホントのクソババァ……ってヤツだわ(笑)」

 

苦笑しながら、婆ちゃんのオムツを替えているオフクロの姿。

当時、オフクロと一緒に暮らしていた私は、そんな光景を目の当たりにしてきた。

 

 

 

「スゲーな、この人。

オレには、できねーな。

実の母であったとしても。」

 

 

 

そう思いながら、オフクロがしてきたことを私は見てきました。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

その頃…

同時期。

 

 

 

ヒロ叔父さんと、ノリちゃん。

二人だけとなってしまった和菓子屋。

 

 

 

 

ヒロ叔父さんには、末期の癌が医師から宣告されていた。

 

 

 

 

 

 

 

つづく………

 

 

 

※:セツ叔母さん(仮名)が婆ちゃんの介護をしていた事も一時期ありましたが、割愛しました。


ノリちゃん② (自殺)

2022-06-30 19:15:38 | 日記

ファミレスでの一件があったあと、暫くノリちゃんとは会っては居なかった。

会いたくもなかった。

 

 

 

私の母方の実家。

私の母(オフクロ)は4人兄妹の末っ子。

上から長男がヒロ叔父さん(仮名)、次に長女のセツ叔母さん(仮名)、そしてこの前、最近になって亡くなったのが次男のマート叔父さん(仮名)、そして次女のオフクロ。

 

 

◆◆◆◆◆

 

ノリちゃんの母。私の叔母である"ミチコ"さん(仮名)はヒロ叔父さんの嫁。ヒロ叔父さんは、言い方は悪いかもしれないが、「お菓子を作るだけが取り柄の職人」知能指数は一般人より低め。だが、いつもヒロ叔父さんはニコニコ笑っていた。

 

なので、その和菓子屋の経営、家事、姑のご機嫌伺い……など一切はミチコ叔母さんがやりくりしていた。

当時は姑となる婆ちゃんも健在しており、ミチコ叔母さんは、賢く、余計なことは言わず、その家に来た嫁として毎日働いていた。

愛想はあまりなく、クソ真面目な印象だった。

叔母の作った黄色い、ネットリとしたカレーがよく食卓に上がっていたことだけは今でも覚えている。

 

自分の息子の事を「ノリ君」と、君付けでいつまでも呼んでいる姿が印象的な、そんな叔母だった。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

①のつづきから……

 

 

「叔母さんの様子がおかしい。」

 

 

そう我が家に連絡があった。

オフクロと長女だったセツ叔母さんは、様子がおかしいというミチコ叔母さんが暮らしている和菓子屋へ行ってみた。

帰ってきたオフクロに話を聞いてみると、ミチコ叔母さんは「不安障害」の疑いがあり、意味不明な行動を繰り返しているようだった。

それは、今すぐに起こったことではなく、暫く前からそういった症状を繰り返していたらしい。

 

様子を見に行ったオフクロ、セツ叔母さん、マート叔父さん。

「これは"ただ事ではない"」と判断。ミチコ叔母さんを早速、精神科へ受診させるように夫であるヒロ叔父さんに提案した。

 

こんな事が起きる少し前………

ノリちゃんの家ではこんな事が起こっていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

小さな和菓子屋の長女であるノブちゃん。長男のノリちゃん。ヒロ叔父さん。ミチコ叔母さん。そして…姑の婆ちゃん。

この家族は5人。

 

成人し、数年前に他家へ嫁いでいたノブちゃん。

女性用の矯正下着セールスに夢中のノリちゃん。

 

ノリちゃんは、姉であるノブちゃんに下着のセールスを持ちかけていた。

「弟の為なら………」

アホな姉は、弟からその矯正下着を購入した。

価格は40万円で。

 

その事を知ったノブちゃんの旦那は当然激怒💢

 

ノブちゃんの旦那:

「悪いけど、ノリちゃん。

ただ遊びに来るだけなら歓迎するけど、こういった目的で来るのであるなら、もうウチへは来ないでほしい💢迷惑だから!!」

 

 

その事を知った、ノリちゃん、ノブちゃんの母であるミチコ叔母さん。

 

 

「ノリ君が悪いはずない。

そんなことがあるはずない、ノリ君に限って。

 

あーー!

でも………

このままでは……ノブが……ノブが……

あの家を、追い出されてしまう。。。」

 

ミチコ叔母さんは、そんなことばかりを考えている毎日だった……

 

 

 

そしてある日、「不安障害」となる。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

婆ちゃん、ヒロ叔父さん、セツ叔母さん、マート叔父さん、そしてオフクロ。

みんなの説得を了承し、ミチコ叔母さんはしばらくの間、近くにあった精神病院への入院を承諾した。

 

 

 

そして……

叔母さんが入院する前日の夜………

 

 

 

ミチコ叔母さん:

「今日はチョット気分が優れないので、二階で一人で寝ることにします。」

 

ヒロ叔父さんにそう告げて、ミチコ叔母さんは明日の入院に備え、一人で二階へ。

就寝についた。

 

 

 

 

 

永遠の就寝に。

 

 

 

 

翌朝………

ベランダで首を吊っているミチコ叔母さんが発見された。

 

 

 

 

 

 

つづく………