くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

ノリちゃん① (二人の悪ガキ)

2022-06-29 19:11:03 | 日記

先日、私の叔父が亡くなり、葬式があったことをブログの日記に残しました。

その葬式は家族葬。ごく近親の身内だけで行われたのですが、久しぶりに従兄妹などとも顔を合わせました。5年ぶり、いや、約10年ぐらい会っていなかった従兄妹や叔母などとも再会しました。

 

その際に、従兄妹の一人であるノブちゃん(仮名)。ノブちゃんは私より1つ年上の従姉。

彼女と連絡先を交換。

 

 

その葬儀から、1ヶ月ほどが経過した。

 

 

 

最近になってから、毎日のようにノブちゃんからメールが来るようになっていた………

 

「またノブちゃんからのメールか。

今まで何年も音沙汰がなかったというのに、急にどうしたんだろう。。。」

 

ほぼ毎日のように来るノブちゃんからのメールに、私はストレスを感じていた。

なので、私はノブちゃんに尋ねてみた。

 

 

私:

「どうしたの最近?やたらにメールあるけど。

しかも、この前からオレに質問攻めだけどさ。なんかあったの?」

 

 

彼女から返信があった。

 

 

ノブちゃん:

「ごめん。

実はね………

ノリの事なんだけど。。。」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

ノブちゃんには歳が1つ下、"ノリちゃん(仮名)"という弟が居た。

ノブちゃんの1つ下の弟。

そう、

私と同じ歳の従兄弟のノリちゃん。

 

幼少期〜青年期。お互いの家が近かったので、私はよくノリちゃんと遊んでいた。

 

プラレール〜ガンダム。テレビゲームのマリオブラザーズにマッピー。ストリートファイター、餓狼伝説。

暇さえあればノリちゃんと私は一緒にそんなことをしてよく遊んでいた。

 

お互いが小学校の高学年になった頃……

「ゲームセンター」という遊びを覚えた。

 

当然、ゲームセンターで遊戯をするにはお金が必要です。普通の小学生、中学生だった私たち2人。

そんなお金などあるはずがありません。

 

 

どうしたか?

 

 

 

 

お金は盗みました。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

1980年代。

ノリちゃんの家は小さな和菓子屋を経営していた。

今ではあまり見なくなってしまったけれど、1980年当時、個人経営の小さな商店を開いている店が、町や村の至るところに沢山ありました。その和菓子屋は私の母の実家であり、当時は私の婆ちゃんも、まだ元気に健在している頃だった

 

その家で私たち二人は遊びながら、店のレジを兼ねていた机の引き出しがある場所を二人は把握していました。

 

オバちゃん、オジちゃんが居ない時を見計らい、1000円、時には5000円。

チョロチョロっと、そこからお金を持ち出すことを覚えた。

悪ガキ2人。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

持ち出したお金で二人はバスに乗り、街へと出向く。街には至るところにゲームセンターが点在している。

持ち出したお金を使い果たし、再び二人の悪ガキはバスに乗り帰る。

 

そんなことばかりしていた。

 

 

 

しかし、

そんな事実があることを、お互いの親たちが気づかないわけがない。

 

悪ガキ二人がそんなことを繰り返していたある日………

 

 

二人は大人がいっぱいいる中、

正座させられ「チーン……」

 

悪ガキ2人。

集まっていたのはノリちゃんの父ちゃん母ちゃん、婆ちゃん。

そして私の母。

 

 

ノリちゃんの母:

「○○ちゃんと遊んでると、ノリ君がドンドンとワルになってしまう💢

もう来ないでほしい!!」

 

 

正に正論。。。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

それから数年が経過した……

 

 

1990年代、

私たち二人の"悪ガキ"はそれぞれに成長し、社会人となる。

そんなある日、久しぶりにノリちゃんから連絡があった。

 

ノリちゃん:

「○○ちゃん、チョットいい話があるんだけど。ここのファミレスまで来てよ。」

 

 

???

なんだ???ノリちゃん、急に。

 

 

嫌な予感がした。。。

 

 

 

私がノリちゃんが指定したファミレスに行くと、そこにはノリちゃんともう一人。黒のスーツを着た、セールスマン風な男が私に頭を下げた。

ファミレス店内ると、早速そのセールスマン風の男がパンフレットを広げ、話を始めた。

 

セールスマン風な男:

「この女性用の下着なんですけど………」

 

 

そう。

それは、当時流行っていた「ネズミ講」によるセールスだった。

 

ノリちゃん:

「○○ちゃんもやろうよ、これ!!ぜったいに儲かるから!!」

 

 

私:

「なに、ノリちゃん。

久しぶりに会ったっていうのに。

この為にオレ、呼んだわけ?

 

バカバカしい💢

 

悪いけど、

オレ、帰るわ。。。」

 

 

 

私は注文したコーヒーの代金だけテーブルに置き、その場を後にした。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

それから暫く経った、ある日……

 

「叔母さん(ノリちゃんの母)の様子がおかしい。」

 

そんな連絡が我が家に入った。

 

 

 

 

 

 

その頃、ノリちゃんはチンピラ風な連中と、「ネズミ講セールス」に夢中になっていた頃だった。

 

 

 

 

つづく………