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音楽大好き男の徒然なる日記

選挙前に読んでいただきたい本/「未完の敗戦」(山崎雅弘・著、集英社新書)

2022-07-03 | 日記
総選挙の投票日まであと1週間となりました。

まずは、せやろがいおじさんのお話をどうぞ。

過労死大国日本の働き方について【せやろがいおじさん】グッとラック!OA動画



いかがでしたでしょうか。

ここでも出てきた話題になります。

ただ日常に流されずに知識を積んで投票に向かって頂けるよう、
今回はこの本をお勧めいたします。

「未完の敗戦」(山崎雅弘・著、集英社新書)です。






なぜこの国は人を粗末に扱うのか?
その根本原因に迫る!

コロナ対策、東京五輪強行開催、差別やハラスメント、長時間労働、低賃金……。
日本の組織はあまりにも人間を、人の命や暮らしを、軽視していないか?
こうした状況と酷似するのが、先の戦争中の日本社会だ。
本書では、大日本帝国時代の歴史を追いながら、その思考の構造を明らかにし、
今もなおその精神文化が社会のあちこちはびこる事実を数多くの事例を通して検証。

敗戦で否定されたはずの当時の精神文化と決別しなければ、
一人一人の人間とその暮らしが尊重される「民主」社会は実現しない。
仕方ない、という思い込みとあきらめの思考から脱却するためのヒントと道筋を提示する書。


【「はじめに」より】
日本人は、なぜ死ぬまで働くのか。

日本の経営者は、なぜ死ぬまで社員を働かせるのか。

弾薬や食糧などの補給物資を送らずに
「目標の達成」を前線の兵士に要求した、先の戦争における大本営(戦争指導部)と、
給料を上げず休息も十分に取らせずに「成果」を現場の社員や労働者に要求する、
現代の(すべてではないにせよ、無視できないほど多い)経営者たちの間には、
同じ思考形態が共有されているように見えます。

それは、外国人技能実習生と呼ばれる低賃金労働者と、
戦争中の東南アジア植民地で徴用した「労務者」との共通点にも見られます。
彼らは共に、日本という国や日本企業の利益のために、
苛酷な労働環境で道具のように酷使され、搾取される存在です。


こうした現代における社会問題を解決・改善する糸口として、
本書は先の戦争における「大日本帝国型の精神文化(思考法)」に現代の視点から改めて光を当て、
さまざまな角度から、その精神文化の構造を読み解いていきます。
(中略)

大きな「全体」のために奉仕や犠牲を強いられることなく、
一人一人の人間が大事にされる社会を創るために、
本書の論考がお役に立てれば幸いです。


第1章  狂気の再発―――東京オリンピックに暴走した日本

    《新型コロナ感染拡大でも「東京五輪は開催する」と言い続けた菅首相》
    《今回も国策に追従し続けた日本の大手メディア》etc.


第2章  「特攻」を全否定できない日本人の情緒的思考
    《不都合な現実を隠す「煙幕」としても機能していた特攻》etc.

第3章  なぜ日本の組織は人間を粗末に扱うのか
    《官僚の靖国神社参拝と「人命軽視」思想の繋がり》
    《「国のために死ぬこと」でしか評価されない社会システム》etc.


第4章  敗戦時の日本は何をどう反省していたのか
    《現在もなお解消されない「戦前と戦中の日本国民の問題点」》etc.

第5章  日本が「本当の民主主義国」となるために必要なこと
    《「敗戦時の反省」はなぜ忘れ去られたのか》
    《ナチスと決別したドイツ、大日本帝国と決別していない日本》
    《戦後も形を変えて続く大日本帝国型の権威主義と人間軽視》etc.



山崎雅弘 さん公式Twitter :
 https://twitter.com/mas__yamazaki

「今まで、政治意識の問題について
 「右対左」
 「保守対リベラル」
 「与党対野党」のような、思想ベースの対立軸で語るのが普通だったが、
 「現状維持派」という 概念が必要ではないか。
 彼らに思想はない。
 ただ「現状」の維持を望む。
 変革を望まない。
 腐敗堕落の一掃で「現状」が変わることを良いと思わない。」

「若い世代の政治意識を見ても、思想は特に見当たらない。
 ただ「現状」の維持を望む。
 変革を望まない。
 腐敗堕落の一掃で「現状」が変わることを良いと思わない。
 個々の政策を観察して、自分に不利益だとわかっても、
 変革でなく「現状」の維持を望む。
 「変革すれば今よりさらに悪くなるかも」と思うから。」

「今日2022年6月25日のテレビ欄。
 ずっと紹介しているように、
 政権与党の自民党とその補完勢力の維新について、
 選挙で不利になるような話題は一切ない。
 テレビ各局の幹部は「現状維持」なんです。
 選挙で秩序が変わって欲しくない。
 だからミヤネ屋は「物価高混乱続く韓国」。
 自国民どうでもいい。」

「選挙やるたびに「投票所の削減」と「投票箱締切の繰り上げ」が拡大しても批判しない。
 選挙特番を「選挙期間中」でなく「選挙が終わった後」で放送する。
 これも、NHKと在京テレビ各局、朝毎讀の「大手メディア」の幹部が
 「現状が変わることを望まない」ことが理由でしょうね。」

「首相の記者会見で愚弄されても、
 なぜ記者クラブは怒らないのかと某記者に質問した。
 答えは「今の状況が『大手メディア』に有利だから」。
 大手メディア記者は、記者会見とは別に「ぶら下がり」で質問機会を得る。
 だから記者会見は形式的な茶番の方がいい。
 腐敗一掃よりも現状維持の方が自分たちに有利。」

「もし日本が欧米のような「民主主義国」になり、
 報道の自由度ランキングで再び民主党政権時代の11位に返り咲いたら、
 NHKと在京テレビ各局、朝毎讀の「大手メディア」が
 いま自民党政権下で得ている「アドバンテージ」はなくなる。
 フリーや海外記者の質問にも全て答える会見になれば、競争を強いられる。」

「この10年、報道の自由度ランキングで日本の順位が大きく下落しているのに、
 NHKと在京テレビ各局、朝毎讀の伝え方は
 他人ごとのようで危機感も何もない。
 なぜか?
 ランキングが低い方が、自分たちの独占的地位が守られるから都合がいいんです。
 この10年の政治腐敗は、大手メディアにも実は望ましい。」

「社会のいろんな分野の上層部に、
 安倍/自民党体制と癒着して美味しい思いをしている人間がいて、
 彼らは「現状維持」
 つまり自民党体制の永続化を望んでいるということではないか。

 物事の善悪や是非という倫理的な判断基準が、
 社会の中枢から失われている。
 勝てば官軍。
 強い力を持つ者はやりたい放題。」

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政治のことを「政(まつりごと)」とも言う。

祭りにはいろいろなお供え物が出てくるだろう。
豊作の感謝として、お米、お酒などが
祭壇に供えられる。
それだけならまだ良い。

しかし、もっと原始の時代の祭りはその程度では済まなかった。

祭事を特定させてしまうとその地方や民族の尊厳を奪いかねないのでそれはしないが、
自然の鎮静化のために「生け贄(犠牲)」が生まれる。
野獣だったり、はては生娘(きむすめ)だったり―――
もちろん、今の時代にはそぐわない事だろう。

ただ、太平洋戦争敗戦後、満州から引き上げるために
とある集落は生娘をソ連兵に差し出した蛮行が実在した。
――なんか松本清張の「天城越え」みたいな物語にできそうな話だが。


長い自民党政権を見つめてつくづく思うのは
そんな「政(まつりごと)には犠牲がつきもの」と思っている面がある事。

ダムや原子力発電のためなら住民が犠牲になり、
日米安保継続のために沖縄が犠牲になり、
整備新幹線のためなら在来線が第三セクター化か廃線になる―――
それらは首都・東京には被害が及ばないし、
在京の政府やメディアが胡坐をかいている姿には怒りを禁じ得ない。


今、曲がりなりにも日本は「G7」に加入させてもらっている
「先進国」じゃないのか。
「先進国」なら犠牲者を「極力ゼロ」になるよう努力するのが
その使命と義務ではないのか―――

違うか?
だから私は、そのために奔走する政党を応援するのだ。


体制の永続化現象が起これば、必然として“癒着や腐敗”が生まれ、
そのために反対論者を封殺しようとする勢力も生まれる。

その果ては、1945年のような「破滅」だ。

そんな惨劇が起こっては遅いから、
この国が民主主義国として文明国として発展するためには
市井の人が差別や迫害されない平和な社会があるべきだから、
わたしは日本共産党などの「モノ言う野党」を応援するのだ。






重大失政の反省なし 山添議員が反対討論 2022.5.31

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