朝日新聞2017年10月22日付社説「衆院選 きょう投票 棄権なんてしてられない」
http://www.asahi.com/articles/DA3S13191866.html?ref=editorial_backnumber
(抜粋)
街の灯が一つ消えても、目に映る風景はほとんど変わらない。
やがて「なんだか暗いね」と皆が気づいた時には、もう元に戻れない地点に来ているのかもしれない。
棄権という選択は、将来を白紙委任することに他ならない。
政権は原発を基幹電源と位置づけ、再稼働を進める。
たまり続ける「核のごみ」を処理し、未来に負担をかけない道筋が、4年後には描けているか。
そして憲法。
例によって街頭演説などでほとんど触れない首相だが、
今回、自民党は「自衛隊の明記」をはじめ、具体的な改憲項目を公約に盛りこんだ。
選挙が終われば、国民との約束を果たすとして改憲への動きを加速させるだろう。
有権者にその覚悟と準備はあるか。
留意したいのは、消費者の気分で政治を見るわけにはいかないということだ。
政党は、自動販売機に並ぶお茶やジュースではない。
「お客様」なら好みのものがなければ買わなければいい。
だが「主権者」はそれでは済まない。選挙の先にたち現れる政治は、日々の生活を規定し、支配する。
無関係や没交渉はあり得ない。
ならば、品ぞろえに不満があっても、その中からましな一つを選ぶ。
その選んだ先と対話を重ね、
次はこういう政策が欲しいと働きかけ、国を動かす。
そうやってはじめて、「主権者」たり得るのではないか。
自販機と違って、すぐには渇きを癒やせないかもしれない。
期待していたとおりの味でないこともあるはずだ。それでも選ぶことをしなければ、民主主義は始まらない。
自分が最も大切だと考える政策や、政治家に求める姿勢を一つ決め、その物差しで投票先を決めてもいい。
それでも考えあぐねるなら、今晩どの党首が笑顔でいると「いいね」と感じるか。 それも選び方だ。
小選挙区と比例区で投票先を使い分けても、一向に構わない。
関心が高いから投票へ行く。 投票へ行くから関心が高まる。
どちらも真理だ。
さあ一歩を。
http://www.asahi.com/articles/DA3S13191866.html?ref=editorial_backnumber
(抜粋)
街の灯が一つ消えても、目に映る風景はほとんど変わらない。
やがて「なんだか暗いね」と皆が気づいた時には、もう元に戻れない地点に来ているのかもしれない。
棄権という選択は、将来を白紙委任することに他ならない。
政権は原発を基幹電源と位置づけ、再稼働を進める。
たまり続ける「核のごみ」を処理し、未来に負担をかけない道筋が、4年後には描けているか。
そして憲法。
例によって街頭演説などでほとんど触れない首相だが、
今回、自民党は「自衛隊の明記」をはじめ、具体的な改憲項目を公約に盛りこんだ。
選挙が終われば、国民との約束を果たすとして改憲への動きを加速させるだろう。
有権者にその覚悟と準備はあるか。
留意したいのは、消費者の気分で政治を見るわけにはいかないということだ。
政党は、自動販売機に並ぶお茶やジュースではない。
「お客様」なら好みのものがなければ買わなければいい。
だが「主権者」はそれでは済まない。選挙の先にたち現れる政治は、日々の生活を規定し、支配する。
無関係や没交渉はあり得ない。
ならば、品ぞろえに不満があっても、その中からましな一つを選ぶ。
その選んだ先と対話を重ね、
次はこういう政策が欲しいと働きかけ、国を動かす。
そうやってはじめて、「主権者」たり得るのではないか。
自販機と違って、すぐには渇きを癒やせないかもしれない。
期待していたとおりの味でないこともあるはずだ。それでも選ぶことをしなければ、民主主義は始まらない。
自分が最も大切だと考える政策や、政治家に求める姿勢を一つ決め、その物差しで投票先を決めてもいい。
それでも考えあぐねるなら、今晩どの党首が笑顔でいると「いいね」と感じるか。 それも選び方だ。
小選挙区と比例区で投票先を使い分けても、一向に構わない。
関心が高いから投票へ行く。 投票へ行くから関心が高まる。
どちらも真理だ。
さあ一歩を。