“歳の差カップル”がもっとあっても良い～「恋は雨上がりのように」を読んで

今日はコミックの話でも。

ひさびさに試し読みして“衝動買い”をしたコミックスがある。
月刊ビッグコミックスピリッツ連載中の「恋は雨上がりのように」第1巻（眉月じゅん・著）だ。
http://www.shogakukan.co.jp/comics/detail/_isbn_9784091867285

読書メーターでも主人公・橘あきら（陸上をけがで断念した女子高生）がかわいい、と評判だ。
片想いの相手がバイト先の冴えないけど優しいファミレス店長・近藤正巳（45歳）、バツイチの子持ち。
この二人を中心に、口うるさい女性店員やあきらにあしらわれる男子高生、同僚のユイちゃんらがからむ。

……面白い。
どう見ても釣り合わないし、制服姿のあきらと二人で街を歩くだけで、今の時代へたすると“青少年条例”に抵触してしまいかねない。
（困ったものだ、ミニスカートにせよアイドル+女子至上主義の文化にせよ）
けど、あきらがひたむきでいとおしい。
子供のために元妻以外の女性に（店長自ら）恋愛感情を捨てたのかもしれないし、
今後あきらが新しい夢を見つけて店長から離れる展開も考えられるが、
願わくば、彼女の思いが店長に届いて片想いが成就して欲しいと僕は思う。
そして、いずれにせよ彼女に昔ながらの笑顔が戻って欲しい。



“歳の差カップル”を扱ったその他の作品（「読書メーター」より）の一例
「午後3時の魔法」（全4巻中の、第1巻の物語にあり、垣野内成美）
http://bookmeter.com/b/4063141020
→1994年発売。第1巻の中高年男性教師に魅せられた女子高生の単発物語。
作家の絵柄のせいか、こちらのほうが品位が高いように思います。
「娚（おとこ）の一生」（全4巻、西炯子＝にしけいこ）
http://bookmeter.com/b/B0093GY9WW
→近日、実写映画が公開予定、だそうだ。
「乙女は祈る」（紺野キタ）
http://bookmeter.com/b/4591111105
→新装版『ひみつの階段シリーズ』コミックス第2巻に収録。
ミッション系女子高生とおでこの広い男性教師の組み合わせですが、このヒロインも健気です。
「SLIP」（西村しのぶ）
http://bookmeter.com/b/4592885201
→1994年発表、女性が年上のパターン。
「一緒に暮らすための約束をいくつか」（全2巻、陸乃家鴨）
http://bookmeter.com/b/4832232703
→性描写があるので、それに抵抗感がある方にはお勧めしません。


大切なのは、お互いが相手を思いやれることと、
特に年長者側に“恋人関係（ひいては結婚まで）を貫ける覚悟”でしょう。
とにかく、投げられたボールを近藤店長がどう受け止めるか見守りたいです。