SOLITARYの・・・

バイク、車、読書と・・・良いことだけ。

あくまでも”日記”なので!

さすが!

2015年02月26日 | Weblog
 今では1番好きな作家さんになった、小池真理子さん。
とうとう?安価で読みたい本がなくなってしまい、仕方なく買ったホラー?ミステリー?ジャンル。
もともと彼女はミステリー分野では有名なんだけど。



小池真理子 著 「間違われた女」

300頁超の本なんだけど、平日の3日で読んでしまった。
面白い!全く予想がつかなかった。
実際、タイトルの主人公の女”雅子”は、後半出てこなくなる。

只々狂気と悲劇が歩み寄って、悲惨な結末だけが残るのだが、
その関係者は、その因果関係に全く気付くことなく、結末を迎えている。

その関係性を知ったら、どんなに恐ろしい事か。

日頃、何気なく暮らし新聞やニュースに載った記事を見過ごしていても、実際は
自分と密接な関係だったのかもしれない、無知の恐怖が神の視点で描かれている様な、
ホラー、と言っていい恐ろしい小説だった。

う~~ん、やばい、彼女の他のミステリーも読みたくなってきた。

少女漫画?

2015年02月17日 | Weblog
 仕事中聞いているZIP-FMで紹介されていた小説。
簡単なストーリーを聞いて、即座に購入した。
ラジオのプログラムは全く覚えていない。


越谷オサム 著 「陽だまりの彼女」

ウラ表紙の解説ではハッピーエンドって書いてあるので、ある意味安心して読んでいたのだが・・・。

一言で言うならファンタジーなのだけれども、やはり悲しい。
切ない終わり方なんだな。
小説としては、面白かったって素直に言えるけどさ。

Amazonにて、こんな終わり方はないとか言ってる人がいたけど、
素直じゃないっていうか、純粋に楽しめないって、かわいそうな人が多いんだな!結構。


はじまりは、10年前の両思いだった同級生と再開し、お互い直ぐに惹かれ付き合い
駆け落ちし、結婚。
まるで少女漫画のようだね。まるでアオハライドの様な?


正し、ここに至るまで、結末への伏線が、随所に描かれていた。
中盤までの幸せいっぱいの暖かな雰囲気から、やがて後半の秋風が吹き出し、冬へ向かう展開は
頁をめくるスピードが早い早い。


最終章はじめで、彼女の正体を感じ取ってしまったものの、ちゃんとエンディングまで読ませてくれる
良い小説だと思う。解説も、共感を得る納得内容。


うん、面白かった。お勧めしたいけど、本当に素直な人にしか出来ないだろうな。

なんて素敵なエンディング!

2015年02月09日 | Weblog
 冒頭の、失踪宣言申告書受理の報告書から物語が始まる。
受付が3月1日。受理はその7年後。

この物語はその1年前から始まり、受け付け前日の2月28日迄の物語。

こんなインパクトのある小説は久しぶり。ハッピーエンドを失踪報告書に暗示させるなんて、
感心して唸ってしまうエンディングだった。



盛田隆二 著 「夜の果てまで」


何故、誰と、何処へ失踪したのかは、関係者は皆知っている。
7年という時間の経過を当事者の判断に委ねただけで、法的に期限を設けた期間、時限立法(成立の意)の様なものだった。


大学生と一回り年上の人妻との恋愛。
人妻側は非常に入り乱れてる家族関係。
毎週末の深夜、大学生の俊介のバイト先のコンビニに一人で来ては、チョコを万引きしていく高身長の、きれいな女性。

万引きを知りつつ黙認し続けてしまう俊介。
やがて知り合い、女性の息子の家庭教師になり、女性の家族関係の複雑さ、心境を知り接近、関係ができてしまう。

逃避行、駆け落ち、求職、妊娠・・・別れ。
やがて其々の道に進んで・・・と思いきや。



他の年上女性との恋愛小説同様、若い男の将来、可能性を潰すことなると身を引こうとするのは
年齢差の大きい年上の女性側。がしかし、決して彼のことを振り切った訳ではなく、
身を切る思いでっていうのは同じなんだな。

子供の堕胎、元の鞘に収まるとか、もう顔も見たくないとか、嘘をついてまで別れようとする。
なんて健気。
そこまでされたら絶対に別れられないよ、男なら。
やっぱり「眠れぬ真珠」の咲世子を思い出してしまった。

しかも今回は咲世子と違って自立してない貧しい女性であり、俊介は大学生だから、もう切実。
そういう意味では「スノーホワイト」のほうが近いかな。

その後どうなったのかはもちろん解らないのだが、2人一緒にいるのは確実な事。
それだけで読了後の清々しさ、読み応えは100点満点で面白かったと言えるね。

にしても、まさか冒頭が、この500頁超の物語のエンディングにそのまま繋がるなんて、
「やられた」って感じだよ。

これは、お薦めできる1冊

こんなエンディングって・・・!

2015年02月01日 | Weblog
 ちょうど去年の今頃読んだ、やはり小池真理子さんの本「瑠璃の海」。
そのショッキングなエンディングに、軽いショックを受けたままの状態に陥って、
数日次の本を手に取れなかった記憶がある。

その印象深さに、ロケ地の長崎平戸までバイクで走ったほど、今でもインパクト”大”だった。


丁度1年後、まさか再びそんな本と出会うとは!


小池真理子 著 「レモン・インセスト」

 24年前、幼児の時誘拐され迷宮入りとなった姉弟が偶然出会う場面から始まる物語。
ファザコンとも言える姉、澪と連れ去られた弟、昭吾が互いに惹かれ合って・・・。

うん分かった、禁断の恋愛物語ね!

って、その過程を楽しむ恋愛小説。
小池さんの小説だから単純にハッピーエンドにはならないだろうとは予想してたけど、
まさか、こんな結末になろうとは。
章によって人称が澪と同時に、叔母である美紗緒であった意味が、ラストで解る。


しかし、この昭吾君。
風邪にやられた澪を看病するベット脇での語りの内容。

幼い頃から意識してた”死”。
やばい、よく解る。「死に対して恐怖を感じない」なんて全く同じじゃん。
彼の倍以上生きているものの、未だに直ぐ側に”死”を意識して暮らしている。
バイクや車で、高速走行していて、急ハンドルを切りたくなる衝動は、

常に、

感じて生きてきた。
でもそれは”自殺”という行動になってしまう。
「”事故”となるならいいのに」って思い止まっているのが、実のところなんだな。




にても、小池真理子さん。
毎回思うのだが、純粋なハッピーエンドって・・・無いの?
無いから、実にもどかしいし、面白くもあり、心に残ってしまう。
この本で35冊目だけど、全て、溜息をつかずにいられない結末となっている。
だからかな?止められない。未読の買い置き、あと2冊に期待しよう!



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オリジナル 1

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