最近、父と息子っていう事に関心がいっています。多分《ゴッドファーザー》みたからかなぁ。でも、チャップリン《キッド》、ビットリオ・デ・シーカ《自転車泥棒》ピエトロ・ジェルミ《鉄道員》ってあたりは非常に良い映画です。父と子を中心に家族愛がテーマになっている。
私が父から頂いた珠玉の名言集(^0^)
・兄弟といっても、結婚すれば、所詮は他人になる。
・車は前で運転するものではない。後ろに座る人間になれ。
・死ぬ時はな。「おかあさーん」って心の中でいうとった。(兵隊に行ったので)
・保証人の判子は押すな。
・つまらん友達とは縁を切れ。
・人に金は貸すな。
・本を読め。
・葬式は質素に。
実に偏屈な人であった。私が育った思春期まで、怖かったし、確かに強かった。しかし、偏屈であった。書棚に古ぼけた「カトリック聖歌集」があったのを覚えているが、母と結婚する前にいろいろ悩んだ時期があったようだ。好きな人でもいたのであろう。彼は、確かに私を可愛がってくれた。「記憶は嘘をつく」(これは名著である)ではないが白黒の写真。父はよく家族をカメラに納めている。僕が幼少時の事を幾つも思い出せるのは、古ぼけたアルバムの御陰だと思っている。
僕が大学生になり、東京で住み出すとよく電話をかけてきた。其の当事は「ウザ」さ極まりなかったが、ある晩アパートに泊まり、たしか、福島の伯父の所へ父が行った帰りだったか。彼の色んな人生を僕は聞いた。二人で枕を並べながら。その時「なんで、そんな事まで俺に話すねん。聞きたないわ」と思った。父親の恥部は知りたくはないものである。個性の問題であろうが、父は喋った。勿論全部ではなかろう。人には「墓まで持って行かなくてはならぬこともある」からだ。だが、そんな正直さと馬鹿さ加減。そして、彼の人生を僕も受け継ぐのだと思った。実際そんな感じになっている。
最近「父と子」に関心がある。
よろしくお願いします。
お読み頂きましてありがとう存じます。