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こんにゃくゼリーと深夜アニメは似ている。
甘くて,吸い寄せられるような魅力があるという点で。ともに、子どもに危険があるのだと過大に誤解されてしまった不幸の点で。
つつけばふるふると揺れるひと肌の弾力と、みずみずしい蜜いろの光りを固めたような透明感。愛くるしいかたち。甘い舌触り。喉をすべっゆくソフトな重み。ひそやかな少数派だけのお楽しみ。
あれを発明した会社はすばらしい。ほどよい満腹感は、かっこうのダイエット食品にもなる。どんな高級グルメも目にはいらないほどに。
餅やおにぎりよりもはるかに殺傷能力は低いのに。数字でも明らかなのに。なぜあそこまで政府の目の敵にされるのかわからない。
消費者庁の製造会社への通達。表示や大きさの変更に対応できないメーカーは、製造停止を余儀なくされた。
製造ラインや包装デザインを変えるには莫大な経費がかかるからだろう。
もちろん、これまでの数名の尊い犠牲者のことを思えば、いまから対策はとってしかるべき。
しかし、食べ方を謝らなければけっして有害ではなく、むしろ健康食品とさえいえる、この食材をここまでいじめぬく真意はなんなのだろう。
もしメーカーが森永やグリコなどの大手菓子メーカーなら、ここまで追求したのだろうか。
餅とポルノグラフィックは似ている。
事故と犯罪の温床になっているのに、あってしかるべきだと認知されてしまっている点で。
餅をのどに詰まらせたのも、女が襲われてしまうのも、被害者の不注意で片づけられてしまう点で。
お米とエロスは日本人の繁栄に必要なものなので。たぶん、そんな健全な理由。
今年の春先だったか、児童ポルノの規制の一環で、児童の裸を描いたアニメまでが槍玉にあがり、紛糾した論議をまねいた。
もうすでに指摘されたことだが、単純所持で摘発となると、第三者にメールでファイルを送りつけて陥れることもできる。
さらにいえば児童ポルノを所持し公開している大半は、じつは被害者の近親者なのである。
とくに他意もなく、我が子の生まれたままのすがたを写真におさめていることさえ、咎められてしまう。
こんにゃくゼリーが危険なら、刃物も、タバコもお酒も、車ですらも、規制しなきゃいけない。
しかし、こんにゃくゼリーの危険性は、それが確率のすくない危険性であるがゆえに、つぶされるのだ。
危険性を促すなら、消費者金融のようにCMで流せばよいのではないだろうか。
あれだけ幼児の熱中症死をうみだしたパチンコ屋にしても、TVのCMで警告が流されたことはない。
こんにゃくゼリーは、私の父が卸売りしていたもので、なつかしい味だった。
あれがこの世から消えてしまうことが、どうしようもなく悲しい。
こんにゃくゼリーは甘いタナトスなんだ。あれを好む人間は、あの窒息感がたまらなく愛しいらしい。
お役人は鋭いので、こんなかわいらしい危険物に限って、こぞってつぶそうとする。
他のおおくの国民の死に至る病をとめる手だてのほうが、はるかにだいじに思えてならない。
形は国が決める? こんにゃくゼリー 自民、議員立法へ 消費者行政迷走(産経新聞) - goo ニュース
「消費者担当大臣」
今の消費者に必要なのは、「何にしても全てリスクは伴います」と公言する事です。
汚染米、食品偽装etc..規制すべきは他に山程あるのにね。
朝はやくからコメントありがとうございます。
>「消費者担当大臣」
という名称じたいがなんだか国民に媚びたような役職で嫌だと思うのですけれど(苦笑)なにか、消費者のほうばかり目線が向いて生産者には働きかけていないような。
昨年の農林水産大臣の自殺をうけて、相次ぐ食品の安全衛生問題における責任を分散させるためのポストなんでしょうけれど。野田女史だけの発言がおかしいというより、政治家の体質ではないでしょうかね。在任中に名のつく成果をあげて次の選挙への足がかりにしたいというのは。
>今の消費者に必要なのは、「何にしても全てリスクは伴います」と公言する事です。
汚染米、食品偽装etc..規制すべきは他に山程あるのにね。
たしかに危機管理は甘いのかもしれませんね。平和ボケしてきた証拠なのでしょうか。
アメリカ並みになんでも訴訟国家、法が守ってくれると信じるのは危険ですね。
農林省が関わっていた汚染米事件の火花を打ち消すために、マスコミを巻き込んで、ゼリー騒動を過剰にあおっているような気がしないでもないのですが…。