陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「スウィート・ノベンバー」

2010-11-19 | 映画──社会派・青春・恋愛
2001年の映画「スウィート・ノベンバー」(原題 : Sweet November)は、すこしふしぎなセッティングの男女のラブストーリー。
仕事人間の男が仕事を離れて出逢った女性と、期間限定の恋愛を体験した末に本気になってしまうお話です。

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サンフランシスコの一流広告会社に勤めるネルソンは、根っからの仕事の虫。運転免許更新の講習で知り合ったふしぎな女性サラから、一箇月限定の恋人にならないかと持ちかけられる。
承諾してないにもかかわらず、サラはさっそく愛犬を送りつけ、家に押しかけてくる始末。そして、仕事はいっさいするなという指示。最初はサラの強引さに反発するネルソンだったが、しだいに惹かれていってしまう。

人生の中心に仕事しかなかったネルソンは、やがて会社を解雇されてしまい、サラやその風変わりな仲間たちとの何げない日々に楽しみを見出していく。

このサラと本気になったところで、ネルソンは彼女の隠していた重大なひみつを知ってしまいます。昔は姉と会社を経営するやり手のキャリアウーマンだったのに、どうしてその人生を捨てたのか。なぜ家族と仲違いしているのか。
「不幸な男性を救うのが特技なの」と明るく笑っている彼女、しかし、彼女は自分に残された一箇月で誰かに救ってほしかったのかもしれない。
けれど、ネルソンが彼女の真実に気づいたとき、サラは気丈にもその援助の手をはね除けてしまいます。最後は印象的な別れ方ですね。

エンヤの歌声が、二人の甘く切ない恋の一箇月をもりあげてくれます。
別れ際にサラがネルソンに遺す言葉がとても深く胸に沁みました。

それにしても会社人間の陥りがちな悲しい性(狭い世界での頂点を極めることに躍起になって、人間らしさを失っていく)を、とことん教えてくれる作品ですね。
両親が不遇だったため、人一倍ハングリー精神が強い主人公の生き方、彼が抱えていた悩みをサラに吐露するシーンは他人事とは思えませんでした。

主演は「マトリックス」シリーズでおなじみキアヌ・リーヴス。相手役は「サイダーハウス・ルール」のシャーリーズ・セロン。

監督はパット・オコナー。

スウィート・ノベンバー(2001) - goo 映画

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