陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ブレイキング・コップス」

2016-05-11 | 映画──ファンタジー・コメディ
2006年のカナダ映画「ブレイキング・コップス」(原題:BONCOP,BADCOP)は、言語が違えば性格も違う、デコボココンビの刑事ふたりが殺人事件を追うポリスアクション。サスペンスフルな演出たっぷりですが、かなりのコメディ。

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カナダのオンタリオ州、ケベック州の境でタトゥーが彫られた他殺体が発見されます。英語を離すトロント州警のマルタン・ワード、フランス語を話すトロント州警のデヴィッド・ブチャールとは捜査協力することに。

生真面目な紳士タイプのマルタンに、破天荒ワイルド派のデヴィッド。
離婚した妻子がいること、仕事熱心なこと以外まるきり共通点がない彼ら、お互いの性格の違いから対立してばかり。そのうち聞き込み捜査で訪れた家屋で第三の他殺体が発見されます。

一時は仲違い(というか捜査が乱暴なためにコンビを解消させられる。死体を破損するとか、証拠を隠滅するとか、参考人を死なせてしまうとか、もうメチャクチャ(笑))する二人ですが、互いの家庭環境を知ってか、仕事への情熱からか復活することに。被害者がアイスホッケー関係者というところが、いかにもカナダのお国柄らしい。チームのアメリカ移籍が絡んでくるのですね。隣国ながら奇妙な心境を抱いているカナダ人の米国観が垣間見えています。

マルタンが何者かに襲われ、デヴィッドの娘が誘拐されます。
そして意外な真犯人が判明して…とお約束なラインを踏んではいますが、サスペンスとしてもそこそこ面白いのではないでしょうか。家庭と仕事との板ばさみ、家族を巻き込んでしまった父親の苦悩のドラマとしても。

監督はエリック・カニュエル 。
出演はコルム・フィオール 、パトリック・ユアール 。


(2011年7月23日)

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