陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「イン・ハー・シューズ」

2015-08-29 | 映画──社会派・青春・恋愛
2005年の映画「イン・ハー・シューズ」は、家庭に居場所がなく、目標もない人生を送ってきたふしだらな娘が、老人ホームでの労働を通じて自己再生を果たしていくドラマ。また、それとは正反対のバリバリのキャリアウーマンでありながら、人生に孤独を感じる女性の人生をも、並行して描かれています。
介護士をテーマにした映画はつくられてもいいと思うけど、冒頭のヒロインの色情魔ぶりが鼻について、あまり感動を覚えません。

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実家を追い出されたマギーは、フィラデルフィアの大手事務所で勤務する姉のローズの元に転がり込んできます。エリート弁護士で、有能な上司との恋愛も上手くいきかけているローズに比べれば、マギーは美人だけれど頭がいいほうではなく、高卒後はふらふらした生活を送っていました。
姉のお金や衣装をくすねようとしたうえ、その恋人とまで一夜の過ちを犯してしまったマギー。追い出されたマギーは、母方の祖母エラがいるというフロリダへ旅立って…。

マギーは介護施設で働く祖母に勧められて、お世話をするうちに、自分に自信を取り戻していきます。いっぽう、妹のせいで上司にも裏切られ退職したローズも、仕事ひと筋の生活から離れて、自分をみつめなおすことに。
やがて、祖母と絶縁状態にあった裏には、亡くなった母の悲しい事情があり、ローズが妹に気づかいをしていたことを知って、マギーとは仲直り。

現代アメリカ映画でありがちな、女性の仕事と、恋の悩みと、崩壊する家族の絆と再生を扱ったドラマ。
タイトルにあるとおり、靴が展開のキーになっています。
フェッティシュで高価な靴を揃えているのに、愛情が充たされないキャリア女性の姉。その生活に憧れて靴を借りようとするが、ことごとく失敗してしまう妹。形見の服を身に着けて人を偲ぶというのはわかるけれど、靴を借りるというのはその人の生き様を借りるということなのでしょうか。


出演は、「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」「ギャング・オブ・ニューヨーク」のヒロイン、キャメロン・ディアスが妹のマギーを演じ、「めぐりあう時間たち」のトニ・ニコレットが姉のローズ役。エラ役は、「アパートの鍵貸します」では初々しいエレベーターガール、「マグノリアの花たち」では偏屈の老女を演じたシャーリー・マクレーン。

監督は、「L. A. コンフィデンシャル」のカーティス・ハンソン。
原作はジェニファー・ウェイナー。

イン・ハー・シューズ(2005) - goo 映画

(2010年4月9日)

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