陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

フィギュアスケートGPファイナル2011(四)

2011-12-20 | フィギュアスケート・スポーツ
フィギュアスケートGPシリーズファイナル戦レヴュー。
順番からいえば、女子のほうが先なのですが都合により、男子シングルのフリースケティングの演技を先に。

優勝は、カナダのパトリック・チャン選手。
曲はホアキン・ロドリーゴ 『アランフェス協奏曲』より「アダージョ」。
スコアはFS173.67点、トータル260.30点。しかし、このありえない高得点、キム・ヨナ選手のバンクーバー五輪を思い起こしますよね。終盤の転倒でマイナス一点あるんだけど、ミスはそこだけじゃない。演技に流れがあってうまいとは思わせますけど、ところどころかなりジャンプの着氷で危なっかしいところ多かったような。結果分かってから演技観なおすと、白けた目でしか観れませんでした。

準優勝は日本のエース・25歳の高橋大輔選手。SPでの五位から二位への大躍進。
曲はエディ・ルイス「Blues For Klook」。スコアはFS172.63点、トータル249.12点。
冒頭で挑んだ四回転、回転はしていたのですが、着氷でバランス崩して転倒したのが惜しい。その後の三回転はきれいに決めましたね。そして後半の三回転連続ジャンプなどもそつなく。この人、ほんと艶ッ気がありますよね。振り向く度に黄色い歓声が湧きます。ねじったゴムがほどけていくような、からだの柔らかさのある、あのステップ。いつみても独特で惚れ惚れしますよね。

三位は、スペインのハピエル・フェルナンデス選手。
スコアはトータル247.55点。

四位は日本の新世代・17歳の羽生結弦選手。
曲はネリー・フーパーの映画『ロミオ+ジュリエット』より。スコアはFSは自己ベスト大更新の166.49点、トータル245.82点。
最初にいきなり迷いもなく四回転に大成功、しかも音楽が最高潮に達したあの瞬間に。そのあと、本人も喜びを抑え切れないのか、ガッツポーズのように腕を振るっていたのが印象的。音楽のささいな変化を掴むのがうまいと感じる振付け。中盤の繊細なシークエンスを経て、ダイナミックな動きを見せる終局へと至る。しかし惜しむらくはやはりその若さゆえの体力切れで、いいところで転倒してしまったところ。しかし、それを覆してあまりある名演技。フィニッシュ決めたあとの本人の興奮ぶりが微笑ましいですね。
二位の高橋選手とおなじ240点台。じゅうぶんメダルも狙えた高得点ですね。来年以降も大躍進が期待できます。まちがいなくソチ五輪も。

五位は米国のジェレミー・アボット選手。
SPでは二位と表彰圏内にいたにもかかわらずの失速。スコアはトータル238.82点。

最下位はチェコスロバキアのミハル・ブレジナ選手。
スコアはトータル218.98点。五位とは20点以上の開きがあるので、実力差が如実に現れましたね。

六人すべてについて詳しく掘りさげたかったのですが、時間がないので、代表三名のみに絞りました。世界大会だとどうしても各国のジャッジの評価のさじ加減が気になりますね。23日より行われる全日本に期待したいところですが、惜しむらくは、織田信成選手が膝の故障で欠場してしまうところ。


【参考サイト】
フィギュアスケートYoutube-動画Blog
スポーツナビ フィギュアスケート
テレビ朝日 フィギュアスケートグランプリシリーズ世界一決定戦

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