人気漫画の実写版となるとどうしてもイメージギャップができてしまい、観る気が失せるもの。
07年作の映画「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」は、あまり期待していなかったのですが、意外と楽しめました。
ちなみに一作目は観たことがないです。
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ただ、水木漫画の作風を愛している方には、ウエンツ瑛士演じる、ヴィジュアルアーティスト風で美男子化された鬼太郎や、猫耳のない(?)猫娘をどう思うかが分かれ目かな。でも、「どろろ」の敵方みたいに着ぐるみみたいにならずに、CGと特殊メイク、そして役者ほんらいの個性をよく活かしたキャスティングといえたのではないかと。大泉洋のねずみ男、似合っていましたね。
筋書きは、お子樣にもわかりやすい展開。
雨の日の夜、呪い歌を耳にした女性が相次いで失踪する事件が続発。事件にまきこまれた女子高生、楓を救うべく、鬼太郎たちが立ち上がった。
千年前の悪霊のしわざと睨んだ彼らは、封印の楽器を求めて各地を旅する。だが、事件の裏には、妖怪と人間との悲恋が隠されていた。
妖怪を嫌っていた楓と、危険をくぐり抜ける中でなんとなく心を近づけてしまう鬼太郎。ちょっと、猫娘がかわいそうですね。
黒幕には、アニメではかならずといっていいほど登場する悪だくみ男、ぬらりひょんが登場。ですが、配役が緒形拳なためか、人間の残酷さを知り鬼太郎を裏切るようにそそのかすという、なかなかのヒール役ぶり。
楓の役どころといい、今回の設定といい、どことなく「犬夜叉」を思い出すのですが。
「忍─SHINOBI─」ほど、アクションシーンはショボくなかったです。
本筋よりも、ところどころに挿入されたシーンがおもしろかったり。
アイボンで目を洗浄する目玉の親父とか、鬼太郎のコケシ型携帯電話とか、妖怪図書館のノートパソコンとか。妖怪たちは死なないので、長い人生のうちに文明に順応してきているのかも?
ところで、鬼太郎じたいも、幽霊(母)と妖怪(父)とのハーフだったんですね。
(〇九年八月一日)
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