陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

日本映画「L change the WorLd」

2009-01-17 | 映画──ファンタジー・コメディ
さいきんとみに目が悪くなったのかPC画面が見づらくなり、誤字脱字が多くて大慌てな管理人です。
ノートに名前を書かれた者は死ぬという人気漫画が原作の「デスノート」
じつは、そのアニメも数話かぎりしかチラ見したことがりません。映画ももちろん観たことがありません。

ですので、今作を観て驚いてしまったんです。Lって、正義の味方だったの?!(驚愕)
「ヒカルの碁」で有名な小畑健の漫画は、なんどか読んだことありましたが、あのパンダ目で猫背のGパン男は、主人公に取り憑いている死神の一種だと思っていました。といいますか、この作品って主人公が殺人者だったんですね。


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この映画は、本編でみずからデスノートに自分の名前を書き込んだLの活躍をえがくサイドストーリーだそうです。
死期までに難事件を解決する名探偵Lは、ウィルスの散布によって人類撲滅をもくろむ組織と対決することになる。

CGでなんでも合成して済ませる時代なのに、わざわざタイにロケ地にして大がかりな村のセットもつくっていて、迫力がありました。終盤の飛行機でのアクションもじっさいの機体を動かしてるんですよね。

しかし、みどころは、なんといっても役者の演技でしょう。Lを演じた松山ケンイチ、見事なハマりっぷりです。さすがは和製ジョニー・デップといったところ。アニメや漫画のキャラを実写化する際のギャップをみごとにクリア。無表情で淡々としゃべる男ですが、保護した女の子や男児と交流するところはほほえましいですね。
驚きだったのは、ヒール役を演じた工藤夕貴と高嶋政伸。とくに高嶋は日ごろ、ひょうきんでお人好しな役柄で親しんでいただけに、こういう冷血漢を難なく演じてみせたのは意外でした。

あとはウィルスの開発者を演じた鶴見辰吾。この人ってむかし「ポニーテールは振り向かない」とか青春ドラマによく出ていて。このテのさわやか優等生青年を演じた人ってその後見かけないことが多いのですが、けっこうコンスタントにテレビ出演してらっしゃるんですね。大河ドラマの「天地人」でも、明智光秀役で登場。
映画では娘を守るためにみずからウィルスに感染し壮絶な最期を遂げたのですが、そのシーンがかなり印象的でした。

でも、設定はかなり凝っていますけど、こういうダークなストーリーはあまり観たくないですね。得るものがないといいますか。
生粋のデスノートファンには、あまり評判はよろしくないようです。Lファンのためにつくられた二次創作物というべきか。



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2 Comments

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おひさです。 (九尾)
2009-01-17 22:22:03
DEATH NOTE好きですが、この映画はつまらないですね。

無理矢理ってな感じです;;

Lじゃなくても良いような・・・。
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「Lじゃなくても良いような」解決の理由 (万葉樹)
2009-01-17 23:58:21
ごきげんよう、九尾さま。
コメントありがとうございます。

>DEATH NOTE好きですが、この映画はつまらないですね。

デスノート観たことないのでよくわからないのですが、ファンからするとつまらないんですね。
私もノートをつかって敵を嵌めるのかと踏んでいたのですが、そうでもなかったですし。
あまり知らなかったぶん、すなおに観れただけなのかも。

ただ、Lがなぜ敵方まで救ったのかといえば…それがスタッフの意思だった。人を簡単に殺めるようなゲームの道具をつかわなくても、体当たりで救命することで、世界を変えることができるというメッセージが合ったのではないかと思われます。陳腐といえば陳腐なんですけれど。

ですので、「Lじゃなくても良いような」解決のしかただったのではないでしょうか。

原作の設定をつかって、アニメなり映画なりと化して監督の世界観によって味つけされてしまう例で憶えがあるのは「鋼の錬金術師」の映画でしたけれど。
映画という配給のおおきいメディアとして公開する以上、多少なりとも道徳に反しないものにしなければ、というオトナの意思がはたらいてしまうような気がします。

しかし、「地獄少女」にせよ、選民意識のある少年少女が他人の生殺与奪を握るというパターンの設定アニメ漫画が多いですね。





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