陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ミシェル・ヴァイヨン」

2013-07-13 | 映画──SF・アクション・戦争
2003年のフランス映画「ミシェル・ヴァイヨン」は、ル・マン24時間レースに挑む天才レーサーたちと強敵との宿命の対決を描いたもの。人気コミックをあのリュック・ベッソン監督が脚本を手がけて実写映像化。

ミシェル・ヴァイヨン [DVD]
ミシェル・ヴァイヨン [DVD]角川映画 2006-10-13売り上げランキング : 27939Amazonで詳しく見る by G-Tools



天才的なカーレーサーのミシェル・ヴァイヨンは負け知らず。
元レーサーの兄がチーフを務め、大富豪の父がオーナーをするチームで連勝を重ね、その名を不動のものとしています。レース中の事故という悪夢にうなされた母の忠告も聞かず、ヴァイヨン一家は今年のル・マン制覇に向けて夢馳せます。

しかし、仇敵であるチーム・リーダーが今年は参戦。
そのオーナーであるルース・ワン嬢は亡き父であった前オーナーに劣らず非道の限りを尽くして、ヴァイヨンの前に立ちはだかり…。

スポーツ物でですので、まま、結果は見えていますが、それでもこの映像、迫力満点。カーレースのおもしろさが体感してわかるようになっています。

痛ましくも相棒のドライバー・デイヴィッドを失ってしまったり、エントリーをさせまいとする足留め作戦があったり、タイヤに仕掛けをしたりとまあ、お約束な敵方の姑息な手段には笑ってしまいますが、それがどんどんエスカレート。ついには人質をとってまで、とこれはもうサスペンスに近いですね。

デイヴィッドの亡き妻ジュリーが代理でレーサーに出たりするあたり、女性向きともいえますが、ミシェルとの恋愛が主眼というわけでもなく、どちらかというと家族愛なのかもしれませんね。

ルース・ワンの陰謀に踊らされていくヴァイヨンチーム、それを打ち破ろうとレース中にミシェル自身が懐に飛び込むのですが、それが意外な展開を生むことになります。はたしてヴァイヨンチームは勝利を手にすることができるのか。

監督はルイ・パスカル・クヴレア。
脚本はリュック・ベッソン、ジル・マランソン。
出演は、サガモア・ステヴナン、ダイアン・クルーガー、ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ。
最後、やや色男風のスティーブにいいところをさらわれて、主人公がやや影が薄い気がしますが、チームワークの勝利を描いたものということで。悪役がわもなかなか個性的なメンツが出揃っています。やってることはチンピラと変わりないんだけども。スタイリッシュな映像が美しい、なんともスピード感溢れる良作です。二時間もないので、気軽に観られますね。特に冒頭の冬のカナダでのカーチェイスは引き込まれます。

原作はジャン・グラトン、フィリップ・グラトンの父子による同名漫画。フランスでは45年の歴史がある国民的人気コミック。

(2011年11月8日)

ミシェル・ヴァイヨン - goo 映画

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« そうだ、今年も選挙に行こう! | TOP | 希望の慣性力 »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 映画──SF・アクション・戦争