月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

6/17 四国学院大学 社会学部プロジェクト 演劇公演『ダンデライオンズ』

2022-06-21 16:41:13 | 感想★アート演劇 映画ドラマ アニメ等


四国学院大学
社会学部プロジェクト
演劇公演『ダンデライオンズ』
6/17 ノトススタジオにて観劇

就労継続支援B型事業所
〔たんぽぽ〕の皆さんと協力して
創作された演劇作品。
3人のこれまでの人生について
お話を聞いたことをもとに戯曲化。
その物語。それぞれの人生。
自分と同じではないけど、
遠い話でもない。

ものの見方、感じ方、
周りとの違いやズレが
大きくなって辛く感じる。
そもそも
皆同じじゃないはずなのに。
いつかの頭痛が
ジワジワと締め付ける。

ロビーでは
手作りクッキーや
雑貨販売もあった。
………………………

〔たんぽぽ〕は、駄菓子屋さんで
子どもと一緒に
行ったこともある場所。
そこで働く人と、客として
やり取りすることはあっても
その人の人生について
深く考える機会は
ほとんどなかった。

今回、演劇を通して
3人の人生に触れて
はっとすることがあった。
…………………………

たんぽぽメンバー
町村さん、柿沼さん、後藤さん。
3人の物語。
家庭や学校、それまでの暮らし。
そして入院。
退院後、たんぽぽでの様子など。
3つの短編作品として観た。

たぶん、周りの人と少し違う
感覚を持っていたのかもしれない。

けれど見ていて最初は
そんなに大きく感じなかった。
そのうち、
人とのやり取りの中で衝突や
うまくいかないことが重なって、
それがだんだん大きく
どうしようもなくなって
入院に至る。

町村さんの、
入院している方が落ち着く
というような感覚は
分かる気がした。

一時的にその場所から
離れることは必要だと思う。
けれどまた嵐のような場所に
身を置くことになると、
心かき乱されて
当然なのかもしれない。

ついには逆上、暴走。
すると周囲は
到底受け止められない状態に。
それも分かる気はするのだ。

そうなってくると…

主人公目線で観ているはずなのに
途中でよく分からなくなる。

自分が見ている周囲の様子、
人の言動や心情は
果たしてそれは本当のことなのか?

自分の感じ方は
周囲と違っているのか?
そして
周囲が見る自分( 主人公 )は
どうなのか。
自分が当たり前に
感じていることが、
周囲の当たり前と、
ひとりだけ違うことを感じる怖さ。

そして自分は、
自分が思う
自分ではないのかもしれない。
そう思うとゾッとする。

自分の見ているものが
揺らぎに揺らいで
だんだん苦しくなった。

自分と相手の間に
大きな違いがあったとしても
たちまちどうにか
出来るわけでもない。

自分が相手に合わせるのか
相手が自分に合わせるのか。

どちらにしても
それを完全に…なんて
ちょっと考えても不可能だ。

ただ穏やかに暮らしたいだけなのに
周囲を巻き込む嵐が起こる。
誰にとっても悲しいことだ。

実は、
観る前からなぜか頭が痛くて、
それがずっとずっと続いて、
観た後もしばらく
帰って風呂に入るまで続いていた。

以前はこの状態が日常だった。
起きて意識のある時はずっと
頭の締め付け感や
鈍い痛みがあった。

気がつくと、その感覚が
頭にまとわりついていた。

ラストに皆が歌っていた

映画
「グレイテスト・ショーマン」の
主題歌「This Is Me」

“ これが私 ”

文句なしにグッとくる歌。
頭痛がなければ
すっと気持ちが
入り込めたのかもしれない。

この歌には
ちょっとした経緯あり。
昨年、とても頑張った日々が
脳裏に浮かぶのだ。

それは(子どもの)運動会のダンスで
使われていた曲。
学校に行ってなくても、
運動会に出るためには、 
皆と同じ動きや
隊形移動ができるよう、
練習に参加し続けなければいけない。

もっともだとは思う。
皆と同じように出来るために
頑張ることが前提で
それを個人ではどうにもできない。

歌詞の意味が分かるだけに
どうしても
矛盾のようなものを感じてしまう。
そんな複雑な気持ちが
その歌と共に思い出された。

しかし、だ。
挑むことに意味はある。

それぞれを
ねじ曲げてまで
変わることはない。

けれど
バラバラなものが共存するためには
今までのやり方や
ものの見方を変えることは
必要かもしれない。

このままでもいい、
それは諦めでなく、
今ありのままの受け止め。
まだ痛みもあって
うまくもいかないのは当然。

スタートに立つ自分を
まずはヨシとしよう。

そんな終演後だった。


精神障害について
専門的なことは分からないし、
きっとケースバイケース。
だとしても、多くの人と
そんなに違わないのではないか。
誰でもちょっとしたきっかけで
そうなることはあるし、
そうしてしまう環境は結構ある。
と、個人的には思う。

よほど特殊な環境でない限り、
誰もが誰かと関わりを持って
生活している。
しかし、
家庭、地域、学校、職場…
出会う人や環境は限られている。
そして、そこでの価値観は
わりと偏っていることが
多いのではないだろうか。
しかし、内部にいると
そのことに気付きにくい。

自分も含めてそうだと思う。

だからこそ
まず気付くことは大切だ。

凝り固まった常識にとらわれる
日常世界からちょっと離れて。

違った世界に身を置いて
違った目線で見ることで
ひととき
自分から離れることも出来る。

それが、演劇を観ていて
はっとさせられたことだ。
……………………

駄菓子屋は いい。
安いお金で
子どもでも色々買える。

小さなやり取りも生まれる。

家にいる子どもを誘って
行ったこともあった。

〔たんぽぽ〕さん、
奥に車を停めていいのか
よく分からないこともあり、
しばらく行ってなかったけど😅
また立ち寄りたいと思った。
コメント
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