月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

2/27 演劇コース9期生卒業公演 『隣の芝生の気も知らないで』観劇

2022-02-28 23:50:04 | 感想★アート演劇 映画ドラマ アニメ等


2/27
四国学院大学ノトススタジオにて
演劇コース9期生卒業公演
『隣の芝生の気も知らないで』

千穐楽、行ってきました!

自分の昔と重なる気持ちあり。
静かな中にも胸にすーっと
しみ込んでくるような。
号泣ではないけれど、
胸の奥がしくしくなって
余韻が残る舞台でした。
皆さまの新しい朝、
新しい一歩にエールを送たいです✨
……………………

朝、目を覚ますときの気持ち。

そこから始まる
女子中学生たちの一日。

大人になったワタシと 
中学の時のワタシの
やり取りというか…
そういうのも心に残った。

ダンスの動きも印象的だった。
色々なところで多くの人が
踊ってそうな感じ…
(うまく言えないけど)
自分はそんなに踊れないけど
身近な感じがした。
 
そして何より、セリフが
自分の心の独り言のトーンと
近いような気もした。
それが演劇になったみたいな。

それぞれの心の声が
目に見えて聞こえてくる場面。
きっと日常なら何事もなく
さらっと流れてしまうようなことが
いちいち心に引っかかる。

でも、そうだなぁと。
それぞれの気持ちは
分かる気がする。
いいことも悪いこともあって、
それは
無かったことにはならない。
それならどちらも
大事にしたいと思った。

大事件は起こらない日常だけど、
胸につかえた切実なものが
一気に破裂するような場面には
心が震えた。

同じような心の叫びを
どうにもできないまま
身近な人たちも繰り返している。

現実をどうにかすることを
諦めないとしても、

どうにもならない現実を
どうにもできないまま、
それでも少しでも
心が上向けるようにできれば。

それはきっと
また新しい朝、一日、
新しい一歩の先にあるのだと思う。

そんなに簡単ではなく
そんなにすぐでもない。
だとしても。


最後、
ふわ〜っと漂うような
薄い透ける布。
風になびくような様子。
一瞬
時が止まったみたいな感覚。

明るい未来の確信はないけれど
すうっと息を吸って吐く、
そんな一歩でもいいような、
自分にとっては
小さな希望に感じられた。

……………

コロナ禍になって久しく、
これまでよりも観劇の機会が減り、
卒業公演までが
あっという間に感じます。
皆さんと舞台を通して
触れ合う機会が少ないことを
残念には思うけれど、
舞台の中での一瞬を大事に
受け止めたいと思いました。

皆さん、どうぞこれからも
それぞれの新しい一歩を!
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2/26 みんなのアーティスト・ コーディネーター養成講座 第5回講義&ワークショップ 「あなたのアートで みんながつながる!?」

2022-02-28 16:11:23 | 参加★舞台 映画 WS等


みんなのアーティスト・
コーディネーター養成講座
第5回講義&ワークショップ
「あなたのアートで
みんながつながる!?」

講師:吉野さつき さん
 (愛知大学文学部教授・
ワークショップコーディネーター)

わたなべなおこ さん
(演出家・ワークショップファシリテーター・劇団あなざーわーくす主宰・NPO法人PAVLIC理事)


日時:2月26日(土)13:00-16:00
場所:マルタス
  (丸亀市市民交流活動センター)
………………………

「アートで人と人を緩やかにつなぐ」体験、文化芸術の新たな価値を学ぶ講座でした。

5回にわたる講座も最終回。
何となくお顔を覚えた方もいて、
勿論、色々お話して
名前を教えてもらった方もいて、
そういう意味でも
実りを感じる講座でした。

初回より回を経て、
より話しやすい雰囲気になったのが
何よりだと思います。

……………………

前半★わたなべなおこさん


●講座内容を参加者同士で共有する

・グループ分け(4つ)
・これまでの講座の内容を振り返る
・思い出の共有


●講座のシーンを短い演劇で再現する
(グループごとに)

・どのシーンを取り上げるか、
 それぞれ何の役割をするか、
 どう表現するかなど話し合う

・つくったものを見てもらう


①グループ→第1回
リモートの様子、
村尾さん…多様性をうどんで表現
今尾さん…ロジックモデル
活動の結果を振り返り
改善点を次に活かす繰り返しが
社会課題の解決に近づく。
(ざっくりした言葉で)

②グループ→第2回
でたらめの自己紹介
面白いやりとり

③グループ→第3回
拍手回しの場面
アイスブレイクって何?で終わり
✻疑問をテーマに
→アイスブレイクは
氷を砕くように、緊張をほぐす、リラックス、あたためるなど…体も心もウォーミングアップ的なこと


④グループ→第4回
ホワイトボードに付箋
それぞれの問題
それぞれの考えを聞いていく場面


演技を通して振り返りができた。

心が動いたところなど
振り返ることで思い出せた。

うそを楽しむのは演劇の醍醐味。
疑問をテーマにするのは面白い。


後半★吉野さつきさん

(わたなべなおこさんとの
トークを交えながら)

演劇は、人との関わりを生む。

わたなべなおこさん
主宰の劇団〈あなざーわーくす〉
実験的な演劇をしている。
観客も参加、巻き込む手法。
セリフを渡して読んでもらったり。


芝居の成り立ちは…

最初は演じる人と観る人と
境目がなかった。
もとはフラットに
出たり入ったりするものだった。
だんだん分断がおきてくる。
作り手が壁を作った。
観客を排除してしまった。

どうやったら風通しが良くなり
交流できるか考えている。


専門性を高めて→分業化
境界を作ってしまった。

役割が固定しない
共同体のあり方を考える。
役割を渡し合いつつ
排除しないやり方を探す。
居場所が出来る。


●コーディネーターの存在

・良いこと

仕事が助かる。
アシスタント等いた場合
日程調整、お金、宿泊手配など
やることは多く幅広い。

クライアントが何を求めているのか
話し合いが必要。
その時にも居ると助かる。

慣れない地域に入る場合
コーディネーターがいると
それだけでも心理的に心強い。
間に立つ人は、
その地域に住みその地域を
知っている人だとやりやすい。


・困ることもある

コーディネーターのこだわりが
強すぎると困る。

アーティスト
↓↑ ←──ここで止まってしまう
コーディネーター
クライアント

そもそも
外部から違うものを
取り入れようと思ったのは何故か?

外部のものは、
普段とは違ったものを引き出せる隙間を生む。
そんな良さがあるのだか
コーディネーターの思いや熱意が強いあまりに、それを止めてしまうことがある。


●演劇の良さは?

他の芸術と違うところは
観る人がいて成立するもの
一人ではできない。

コミュケーションが生まれやすい。

記憶に定着しやすい。
その人の体験になる。

他者理解にもよい。
演じてみることで他者を自分に落とし込む。

(理屈でわかっても、なかなか
感覚でわからないこともあるので、
確かにそうだなと思った)


●質疑応答より

(色々なお話を交えながら
ざっくばらんな雰囲気でしたが
下に書いているのは簡単なメモ程度)

Q.
分断されてるなと感じたのは
どういうことから?

A.
演劇を観ていてつまらなく思ったことがあり。
繋がりを感じにくかった。
→今の活動に繋がる
……………………

Q.
異ジャンルアーティストの
コラボ企画
企画側として無茶振りになってないか不安。また、
これとこれを結びつけたら?と
ひらめく感性はどうしたら?

A.
それぞれの特色を知っておく。
お見合いのようなもの。
……………………

Q.
板挟みになるとは?具体的に。
(以前の講座にて、
コーディネーターの仕事内容
としての話に出ていた内容より)

A.
違うもの同士の間に挟まるのを
前提とした仕事。
それを嫌に思うのではなく
何ができるか?見つける。

主張が全く違う者同士ではない。
思いは同じ。
完全に違うわけではない。
折り合いをつける。
それぞれの〈何を大事にしたいか〉その間に入り
必要なことは何かを探る。

マニュアル化できない。
ケースバイケース。

日常でも
似たようなことはしている。
色々なことを調整している。
諦めないこと。
…………………

Q.
講師は褒め上手。
私たちは何に気をつけたら?

A.
うそは言わないよう
気をつけている。
上辺だけの言葉は伝わってしまう。

評価は、その状況によって
ポジティブなものもあれば
ネガティブなものもある。

例えば
子どもの悪ふざけなどもあるが
“ほめる”も“しかる”も
偏りすぎてはダメ。

色々な見方が大切。
何もやってないと見るか、
そこに居る存在
そのものを認めるか。
…………………………

Q.
言いにくい状況がある時どうすれば? (招いたアーティスト/地元の活動家など)

A.
出てきた不満の声、
どうしてそう思ったのか?
嫌なこと、
不安な要素は何だったのか?
理由はいくつかあるはず。


Q.
誰でも役者になれる?

A.
日本と海外の事情の違いの話

海外は…ドラマスクールなどで
専門的な教育を受けて
免許などを取得→仕事ができる

日本は垣根がない→多様なものが生まれる
フレキシブルで
線引がないところが強み

しかし問題もある。
仕事として
認められているのか?
失業保険など
補償がないことも。

ただ、
ライフワークのひとつとして
他の人のために何かする
人との関わりとして
できることもあるのではないか。

………………

演出家は、その人の特性やクセを
解像度を上げて見る。
私たちも続けていけば
解像度を上げていけるのではないか。
生活にフィードバックできる。

…………………………

▼最後に村尾さんより

●これまでのアンケートより意見を聞く

①社会課題をアートで解決に導くことについて
イメージできますか?

②「あなたののアートでみんながつながる」
イメージできますか?


▼わたなべさん、吉野さん

人と人を繋ぐことができたら、
社会課題は解決できると思う。
社会課題の多くは孤立の問題があるので。


▼その他 参加者も加わって

●文言をわかりやすくしたら伝わりやすいかも

社会課題→困ること、大変なこと

アート→表現


●声をあげられない人には

孤立させないをための場作り

身近な困りごとからだと、
きっかけとして良いかも

●芸術は…

平和な状態で、
文化芸術でより豊かに…
というのもあるが、

切実なもに直面して、
その中から出てくる
祈りのようなもの、
それを共有しようとする側面もある。

…………………………

などなど、
参加者からの発言もたくさん出て、
時間をオーバーするくらい
話し合いが盛り上がりました。

講座の中でも、
聞く、話すことは大事だとありました。

このような話し合いが
自然と活発になること、
そういう場や雰囲気を
作っていくことは大事で

それだけでも、
解決に向かう第一歩かなと
明るい気持ちになりました。

講師の方々、
参加者、関係者の皆さん、
ありがとうございました!
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2/22 演劇・少林寺拳法で看る!? 介護スキルアップ講座 <実践型ワークショップ>

2022-02-25 00:23:22 | 参加★舞台 映画 WS等


丸亀市課題解決型実践事業 
─────────────
演劇・少林寺拳法で看る!?
介護スキルアップ講座
<実践型ワークショップ>

①13:30~②18:30~(※②に参加)
─────────────

日時:2022年2月22日(火)
   18:30〜20:50

会場:丸亀市保健福祉センター
  (ひまわりセンター)4階

講師:菅原直樹氏
 「老いと演劇」OiBokkeShi主宰
劇作家、演出家、俳優、介護福祉士

  永安正樹氏
(一社)SHORINJI KENPO UNITY
教育システムセクションマネージャー、少林寺拳法 准範士7段

─────────────

演劇的手法と
少林寺拳法の手法を活用して
介護の課題にアプローチしていく
講座。

演劇からは、
認知症の方の気持ちを体験しながら
演じることで相手を受け入れる
コミュケーションについて学ぶ。

少林寺拳法からは、
その技法を活用することで、
身体に負担のかかりにくい介護の
技法を学ぶ。

心と体の両面から
介護者に寄り添う内容だった。

─────────────

★前半★ 演劇

●演劇を通して意識的に動いてみる

●遊びリテーション
遊びを通して体や心をほぐす。

・シアターゲーム
演劇でも
よく取り入れられているもの。
・「将軍ゲーム」

頭のてっぺんを①
そこからつま先にかけて②〜⑥まで
体の部位の番号を決める。

将軍役の人は
好きな番号を言い、
他の人は言われた番号の部位を指差す。

だんだん早くなったり、
複数言ったり、
自分以外の人を差したり
色々なバリエーションで
難易度アップ。

・「じゃんけんゲーム」

3回勝ったら座る
3回負けたら座る


・「ブックス」

周りの4人は
おしゃべりで盛り上がる。
(例:宝くじが当たったら何をする?など)

1人、認知症の人の役。
渡された小説や漫画の中から
目についたセリフを
周りの空気を読まずに発する。

それを受けて周りの人は…

パターン1
否定する、だんだん無視する

パターン2
肯定する(いいね。〜しましょう等)

それを他の参加者にも見てもらう。
やってみた人は感想を述べる。

認知症の人の役の感想。
否定されると辛い。
無視されると
だんだん居づらくなる。

周りの人の感想。
否定するのは心苦しい。
だけど無視すると
だんだんそのまま進んでしまう。

肯定するのも難しい部分はある。
どう言えばいいのか戸惑う。
けれどトンチンカンでも
周りの人も一緒に合わせてくれたり
楽しい雰囲気だと気持ちは楽。
など。

途中、個人的に
ハッとすることがいくつかあった。

無視が一番楽かもしれない。
向き合ったり考えたり
しなくて済む。
イジメの構造もこういうところに
あるのかな。

その他、
本のセリフに「死ぬ」
というようなワードがあった。

最大級に受け入れられないワード。
簡単にいいねと言えない内容。
一瞬戸惑ってしまった。

これについては、過去の自分に
まつわる出来事が思い出され、
胸にガツンときた。
( 長くなるので最後に書く)
……………

ゲームでは
うまくできないことも起こる。
でも
うまくできないのが面白い。
そこに楽しい笑いも生まれる。

感情に寄り添う、
という言葉が印象に残った。


●中核症状と行動・心理症状(BPSD)

図を見ながら話を聞いた。

中核症状は…
記憶障害、見当識障害、
理解 判断力の低下 など。
これを治すのは難しい。

その周りにある
行動・心理症状(BPSD)は…
抑うつ、不眠、妄想、幻覚、興奮
徘徊、攻撃言動、介護への抵抗など。

これは、
関わり方によっては
改善することもあるらしい。


●今ここを楽しむ

居場所があると感じることが大事。
自分の役割がある、
否定されない、
今ここを楽しむ、

そういうことが
できるようにしたい。

─────────────

★後半★ 少林寺拳法

●護身術は弱者の武術

体格や力の強弱に左右されていては
護身術ではない。

理法、
理屈や法則
それに基づく動きがある。

●鈎手、巻小手など
実際にやっているのを見せてもらい
どういう力が働いているのか
教えてもらった。
力の強さではなく、
もともとその人に備わっている力を
引き出すという考え方。

●介護技術の実践

自然の力、
相手の力が助けてくれる。
実際の介護場面と通して
見せてもらう。
(ベッドや車椅子などを使って)

・立ち上がり介助
椅子に座った人を立ち上がらせる。
抱きかかえて持ち上げる
のではなく、
床に並行に引き寄せる。

・抱き起こし
ベッドに仰向けで寝ている人を
起こす。
ひねる状態から
元に戻る力を利用する。
介助する人も、介助される人も。

寝た状態の身体の腕や膝を
小さく畳むようにして、
そこからひねりで膝→上体と
起き上がらせる。

・車椅子への移乗
ベッドの縁に座っている人を
車椅子に座らせる方法。
鈎手、ひねりを利用して。

身体の状態、足の位置や重心など。
安定は動かない
不安定は動きやすい。

介護者は安定、
介護される人は不安定。
不安定なら少しの力で動かせる。

そんな仕組みを知れば
すごく無理をしなくても
できそうだ。

●少林寺拳法の理念

「半ばは自己の幸せを、
半ばは他人の幸せを」

自分も、相手も、共に
大事にしたい。
そのために学ぶことは
大切だと思った。

…………………

終わった後に、
実際やらせてもらった。

介助する側として
力を入れずにできたのには驚いた。
それ以上に驚いたのは、
寝た状態から起こしてもらう介助。
あっと思った瞬間には
上体が起き上がっていた。
たまに腰が痛い時、起き上がるのも
しんどさや多少の抵抗がある。

そういうものが一切感じられない!
これは衝撃!!
(ぜひ体験してほしい)

無理をしないで楽に動くというのは
気持ちの上でも大切だなと思った。

毎日のこと。ずっと続けていくなら
尚更大事なことだ。

足を置く位置で、ひねりから
簡単に向きを変える動き。
あれはダンスのターンにも
似ている。

思えば…
中学の時にやった太極拳の
あるひねりの動きが
バレーボールのサーブの時の
ひねりと、ちょっと共通するなと
感じたこともある。

何かを体得するということは
他のジャンルの何かにも
通じるのではないか。

なんとも面白いなと思った。
介護も、少林寺拳法も、
その他のことも
みんなどこかで繋がっているような
感覚になった。

……………………

ここからは
自分のことを振り返っての感想
(長文ですみません)

    ✽
ワークショップのゲームで
死ぬというような
最大級に受け入れられない
言葉を聞いた時、
どう言葉を返せばいいのか、
戸惑った。

ブックスというゲーム。
皆の会話が弾む中、
認知症の人の役は、
渡された本の中のセリフから
適当に、
空気を読まずに言葉を発する。
勿論、話題とは
トンチンカンな内容。

それに対して周りの反応。
パターン1は否定。
徐々に無視する。

パターン2は肯定。 
いいね〜しよう等。

そこで飛び出た“死ぬ”ワード。
自分は思わず
「そんなこと言わないで、云々…」と。
それに続くニュアンスは
否定ではなかったけど
肯定ともいえなかった。
そこで、
いつかの自分のことが
頭をよぎった。

鬱の状態が悪いとき、
ダメージを受けやすく
死にたい気持ちになることがある。
その切実さを訴えたら
皆そうだ、皆辛いのだ、
自分も色々我慢してることがある等々、返された。
絶句。
自だけ被害者ぶってると
思われたのか?
大げさだと思われたのか?
何にせよ、
意を決して言葉を絞り出したのに、
突き放されたような気持ちになった。

その時の自分と
ゲームの中での言葉が
少し重なって聞こえた。

しかし、だ。
死にたいという言葉のボールを
真正面からキャッチするのは
簡単ではないのかもしれない。

思わず目を背けたり、払いのけたり
ごまかしてしまったり。

今回のワークショップ中、
私にもそんな部分が
あったなと思った。

死ぬことは悪いこと。
止めなければいけないこと。
相手のためを思えば
尚更その気持ちも強くなる。

そういう心理が
働いたのではないかと。

だからといって、
いいね、死のうとは言えない。
だけど、
そうなんだ…
そういう気持ちや考えがあるんだと
受け止めるワンクッションが
あっても良かったのかなと思った。

どうしよう、
どう導こうかと必死になると、
どうしても自分の思う方向へ
誘導することを急いでしまう。

そのことで、
目の前の理解し難いものの
奥にあるものを見落としてしまう。

(別の人に、死なないでほしいと
言われたこともあるが、正直それで
自分の気持ちが楽にはならなかった。
それはあなたの気持ちでしょと
思うだけで。有り難いとは思うけど…)

そもそも、寄り添うことや
肯定の言葉かけは難しいのだろう。

自分を擁護する
わけではないけれど、
意識してやろうとしていても
思うようにはいかなかった。

ふいに直面すればもっと難しい。

それだけ、実践や練習が
必要なのかもしれない。
その場その時、
思うように体が動くように
スポーツの練習のように。
初めから楽々とできるものでは
ないのだろう。

そこまで考えると、
あの時のことに思いが至った。
皆そうだ、
辛いのだと返された言葉。
相手の真意は分からないとしても、
それほど真剣に、突き放してやろう
という気持ちではなかったのかな?と。

喉の奥にずっと刺さっていた
魚の小骨がポロッととれた気分。

死にたい、殺したい、〇〇したい。
時におぞましいほどの言動は、
昨今の事件のニュースでは
珍しくない。

誰かの気持ちに
寄り添うということは、
その奥にある切実なものに
目を向け続けるということ
なのかもしれない。

改めて、
その難しさと限界を感じる。

けれどそれと同時に、
今ここを共に楽しむという行為が
完璧な解決に至ることができない
心を救ってくれるような気もした。

そうありたい。
自分も、周りも、多くの人も。
おおいに楽しもう!!
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2/21 菅原直樹氏講演会 「老いと演劇で未来を観る」

2022-02-25 00:08:35 | 参加★舞台 映画 WS等


令和3年度 
新市民会館「みんなの劇場」整備
課題解決型実践事業  
----------------------------------------------
2/21 菅原直樹氏講演会
「老いと演劇で未来を観る」
----------------------------------------------

講師:菅原直樹氏
 「老いと演劇」OiBokkeShi主宰
劇作家、演出家、俳優、介護福祉士

日時:2022 年 2月 21日(月)
   19:00〜21:00

会場:丸亀市市民交流活動センター
  (マルタス)多目的ホール1・2
---------------------------------

老いというネガティブな課題を
ポジティブに捉えることができる内容だった。

ワークショップを
体験したり見たり、
実際にありそうな場面を見ることで
色々な気付きがあった。

---------------------------------

●介護と演劇は相性がいい

・お年寄りほどいい俳優はいない
・介護者は俳優になった方がいい
       ↓
       ↓
「老いと演劇」
OiBokkeShi 演劇活動

認知症ケアに演劇的手法を活用した
「老いと演劇のワークショップ」


●「老いと演劇」OiBokkeShi

・徘徊演劇
「よみちにひはくれない」
 徘徊がテーマ
 演者も観客も
 町を移動しながらの演劇

・「BPSD:ぼくのパパはサムライだから」
  在宅介護がテーマ
  (B)ぼくの (P)パパは (S)サムライ (D)だから
  ※BPSDとは→行動心理症状
 中核症状によって引き起こされる    
 二次的症状
 妄想、怒りっぽくなる、徘徊…

・「カメラマンの変態」
 お寺や老人ホームを会場に

・「認知の巨匠」    などなど
 


●岡田忠雄さん

ワークショップに参加していた
面白いおじいさん、岡田忠雄さん。
菅原さんが出会った当時は88歳。
認知症の妻を介護中。
そんな彼と演劇をつくることに。
その後7年、作品に出演。
今年、96歳になる
OiBokkeShiの看板俳優。


年を経て、
岡田さんも介護認定を受け
できないことも増えてきた。
しかし、
好きなことをやる仲間がいると
関係性の中ではできることが増える。
95歳の今、表現欲求が絶頂!


●自分に合った役割を見つける

老いと共に
役割を奪われてしまうもの。
できないからと役割を奪うのは
逆効果。

自分に合った役割を引き受けると
生き生き輝き始める。
何かをきっかけに
やってみようとする姿が見られる。

周りの人の喜びにも繋がる。

その人のストーリーに耳を傾け 
今を把握。
その人に合ったものを見つけるのは
舞台の演出家の仕事と似ている。



●公開ワークショップ
(講演会参加者より数名がやってみる)

言い負かしてしまうと楽しくない。
受け入れる演技は重要。
そこで、
「イエスアンドゲーム」

ご飯ですよ、お風呂ですよ、
トイレですよなど、
介護の場面でよくある声かけ。

【A】介護者役→上のような言葉かけをする
【B】認知症の人役→「〇〇したい」
    トンチンカンな返事をする

そこで
【A】→「いいですね」(Yes)
  そして(and)
    「〇〇しましょう」
     (肯定的な言葉)

次に…
否定的、肯定的でやってみる

パターン1
【A】「〇〇しましょう」
【B】「☓☓する」(トンチンカンな内容)
【A】否定的な言葉をかける
【B】それに対しての反応(意固地になる)

そこで…
パターン2
【C】にバトンタッチ
【C】肯定的な言葉をかける(Yesand)
【A】と【C】のやりとり…どうなるか

やってみつつ、
それを他の参加者にも見てもらう。

パターン1では
何を言っても否定されて
嫌な気持ちに。
【A】の言うことを聞きたくない状態。

パターン2では
最初は受け止めてくれて、
色々話を聞いてもらい、和やかに。
気持ちが落ち着けば、
【C】の言うことに耳を傾け、
そのとおりにしてもいいかなという
気持ちにもなった。


普段の言動を
意識的にしてみることが大事。


●「現実」と「内的世界」

現実は〇〇だけど
相手の内的世界では△△かもしれない。

場所、時間、登場人物、そこでの問題など、食い違っている。

そこで
相手の見ている世界を想像する。

戸惑うけれど、
一旦自分の都合を置く。
相手に合った言葉かけをする。

時間が限られていたりすると、
一方的に押し付けてしまいがちだけど。



●動画視聴 テレメンタリー2018
「演じて看る ~91歳 認知症介護の日常~」

岡田忠雄さん91歳に密着。
妻の介護の日常より。

料理を作る前は
食べると言っていたのに
作った後に声かけると
食べないと言う。
自分の家なのに、
突然帰ると言って玄関で座る。


じゃあ、お腹が空いたら食べてねと
先に一人で食べる。
普段から一人分しか作らない。

家に電話したから迎えに来るよ。
それまで温かい部屋で
待っていよう。
など、声をかけていた。


・困った言動にどう対応するか
・相手が主人公の物語を演じる。
・うまくいかない時は一旦離れることも大事。
(トイレに行ってくるなど)



●介護者自身の時間も大事

介護者は、自分を犠牲にしがち。
岡田さんは昔、演劇をしていて
演劇が好き。
演劇の稽古では、自分が主人公。
好きなものに打ち込む時間がある。
そのことで
心の安定を保つことができる。
自分の時間は大切。


●今ここを共に楽しむ

歳をとると
できなくなることも増えるが、
今この瞬間を楽しむことはできる。
それが大きな希望になる。

演劇を通して
時間と場所を共有して
今ここを共に楽しむ。

今この瞬間の景色の豊かさに
気付くことが大切。

……………………

ついつい現実的な問題や時間が限られていると、自分の考えを一方的に押し付けてしまいがち。
介護の場面では、相手との食い違いが起こる。そんな時、演じることでスムーズにいくこともあるのだと気付いた。

しかし介護に限らず、人との関わりで難しいことは色々ある。演じることは、普段の言動を意識的にやってみることでもある。そういうことが、普段の生活のあらゆる場面で生かされるのではないかと思った。

今回の、介護と演劇についての内容は、社会の中の困り事を解決する、良いアイデアのひとつだと思った。
しかし、課題を抱える当事者だけが解決を考えるのではなく、文化芸術に興味のある人など、幅広い人が考えたり関わったりする、そんな機会が増えた方がいい。「新しい市民会館」は、そういうことができる場所になればなと思った。

………………………

公開ワークショップにも
参加させてもらいました。
文化芸術推進サポーターの
メンバーと一緒だったので
心強かったです!

翌日は
講演会の講師である菅原さんの
ワークショップにも参加しました。

それはまた別のレポートで!

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2/18  22世紀を見る君たちへ  平田オリザ氏講演会  これからを生きるための  文化芸術と劇場のあり方とは?

2022-02-24 23:51:37 | 参加★舞台 映画 WS等


令和3年度 
新市民会館「みんなの劇場」整備
課題解決型実践事業

┌──────────────┐
 22世紀を見る君たちへ

 平田オリザ氏講演会

 これからを生きるための
 文化芸術と劇場のあり方とは?
└──────────────┘

講師:平田オリザ氏

日時:2022 年 2月 18日(金)
   19:00〜20:45

会場:ひまわりセンター4階
────────────────

昨年に続き、今年も丸亀市で
平田オリザさんの講演会。

新しい市民会館に向けて、
何を大切にしていけばよいのか
改めて考える場になった。

────────────────

●若者の人口減少

出会いの場が減ったからでは?

雇用があれば戻ってくるのか?
それだけでは戻ってこない。

広い意味での文化の
重要性を考える。

戻ってこない理由は何か?
Uターン・Jターンを
阻むものは何か?

雇用、教育、医療、文化

若者が自治体を選ぶとき
教育や文化が重要と考えられている。


●社会における芸術の役割

・芸術そのものの役割
・コミュニティ形成や維持のための役割
・社会に役立つ役割
(教育、観光、経済、福祉、医療)
例えば…海外などでは予防医療にも
   アートで人との繋がりを作る


●新しい広場が必要

経済活動の中ではムダな存在と
見られがちなものの中にも
必要なものがあった。

郊外型のショッピングモール、
安くて良いものが手に入る
ネット通販など、
利便性や経済的なことを
重視してきた結果
社会にとって必要なものを失った。

昔の床屋や銭湯、駄菓子屋のような
コミュニケーションの場がなくなり
若者の居場所が固定化、
閉塞化している。

成功の筋道は、
地方のほうが限られている。
ドロップアウトや不登校
などの問題。
選択肢の少ない地方の方が
ひきこもり率が上がる傾向にある。

失ったものの代わりに
補完するものが必要。
新しいセーフティネットとしての
新しい広場のような場所。



●大学入試改革にも影響

大学入試も変わってきている。

従来の学力試験
知識の量を量る試験だけでなく
学ぶ仲間を選ぶ試験へ。


これまでは
知識が土台として必要で、
そこから上へとピラミッド型に
積み上げるようなものと
考えられていた?

③思考力・判断力・表現力
②主体性・多様性・協働性
①基礎的・基本的な知識・技能


でも実は反対ではないか?

③基礎的・基本的な知識・技能
②思考力・判断力・表現力
①主体性・多様性・協働性

主体性・多様性・協働性が
土台になければ、という考え。


新しい学びの共同体は
「何を学ぶか?」より
「誰と学ぶか?」へ

多様な人の集まりでないと
多様な発想やディスカッションが
できない。


そういうことから
大学も多様な人を求めている。
学力を始め、性別、人種、
家庭環境…
多様な人たちでの話し合いが大事。


では
大学入試改革はどうなる?

受験準備のできない問題を
作るのが難しい。
受験指導・進路指導ができなくなる。
一、二年の受験勉強では対応できない入試。
身体的文化資本が問われる



●身体的文化資本とは?

「文化資本」という概念は
フランスの社会学者
ピエール・ブルデュー(※1)によって提唱された。

その中の、
身体化された形態の文化資本は、 例えば
センス、マナー、コミュケーション能力や美的感覚など。

身体的文化資本は
本物に触れたり
生で見たりすることで
二十歳までに体で覚える。

そうなると
体験できるかどうかという問題が。

経済格差、教育格差以上に
発見しにくいのが
文化の地域間格差。

これが広がれば
大学入試にも
影響してくるのではないか。
………………

多様性を確保しなければ
身体的文化資本が大事になる
地方が不利

行政の力が必要になる


○成功例:奈義町
自然とアートのまちづくり

出生率2.81達成

教育改革
・きめ細かい子育て支援と教育
・子ども歌舞伎
・現代美術館、図書館

人口1万人以下の自治体は
小回りがきくという利点もある。

…………

●一つのことをやり遂げた経験が
学力を後押しする

・「SES」
子どもの学力と
家庭の社会経済的背景(SES)は 
密接に結びついている
という研究がある。

(SES…家庭の所得や親の学力などに関係する)
SESが高いほど
学力が高い傾向がある。


・「非認知スキル」
学力テスト等で計れる認知できる
能力のように数値化できない。
知識や思考力を獲得するために
必要だと思われる能力全般。
集中力、忍耐心、やり遂げる力、
協調性など
広範囲にわたる。


SESが高くても低くても
非認知スキルが高ければ
学力を一定程度押し上げる
可能性があるという研究がある。

非認知スキル
例えばこんな力………

異なる意見に折り合いつけて
まとめることができる。
ほかの人と協力して何かをやりとげて嬉しかったことがある。 など
それが、
学ぶ力や学ぶ意欲
自尊感情などに繋がるのではないか。


勉強しなさい!は逆効果?

やりたくない気持ちでは進まない。
知的好奇心を刺激することが良いらしい。


面白い、美しい、悲しい…など
自分の心が動くことが
学ぶ意欲に繋がる。

そのようなことが
教育統計で分かってきたこと。


学力は学ぶ力である。
自分で学べる力。
幼稚園の頃から進めていけば
教育格差はできにくくなるかもしれない。


一番の土台、
主体性を大事にしなければ。
遊びの中で試行錯誤したり
人間関係を築いたり。

これは学校など
対面でしかできないもの。
そのために芸術教育を。
最終的に
基礎学力に繋がっていく。



●新しい広場をつくる

強固な共同体から
緩やかなネットワーク社会へ

自分の興味のあるものを通して
繋がれるように。

孤立は様々な問題を生む。

社会のリスクとコストを
減らすためにも
孤立させない、
繋がりをつくることが大事。
それが社会全体のためにもなる。

そのためにも
新しい広場をつくることが必要。


●文化による社会包摂

○成功例:八戸市の「hacchi」

小さな劇場と
ワークショップなどが出来る
小さな部屋の集合体

文化施設か商店街に貢献
経済の原理だけでは
大型商業施設に敵わない
楽しいものに誘客
来る理由があれば人は来る

小回りがきく
多様なものを用意
小さいものをたくさん

その中に興味あるものが
ひとつあれば来てくれる。

循環が生まれる公共施設


○成功例:富良野 ラベンダー畑

演劇コースの学校
農家こそクリエイティブでなければ
という親の意識(親世代の成功体験から)


文化の自己決定能力が必要
自分たちで考え選ぶことが
今後の存続にも関わってくる。
 

宮沢賢治
『農民芸術概論綱要』より

曾つてわれらの師父たちは
乏しいながら可成楽しく生きてゐた
そこには芸術も宗教もあった
いまわれらにはただ労働が 
生存があるばかりである
宗教は疲れて近代科学に置換され
然も科学は冷く暗い

──────────
■質疑応答より


アートマネジメントにおいて
届けたいところに届かないジレンマ

公教育で裾野を広げる
そこからステップアップ

社会的なシステムをつくる

行政が何をしてくれるか
市に対して何かできるか
行政を使って何をできるか
という視点


私たちが何をしたいか、
気持ちや考えを持っておくことが
必要だと思った。

自分たちだけでできない時
他から手伝ってもらうためにも
大事なことだと。

──────────

▼ピエール・ブルデュー(※1)

NHK 100分de名著 
でも放送されていた!

『ディスタンクシオン』ブルデュー


“プロデューサーAのこぼれ話”も
ぐっとくる!
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1/29 みんなのアーティスト・ コーディネーター養成講座 第4回 「コーディネーターってなんだ?」

2022-02-02 17:06:49 | 参加★舞台 映画 WS等
みんなのアーティスト・
コーディネーター養成講座
第4回
「コーディネーターってなんだ?」


講師:吉野さつき さん
   (愛知大学文学部教授)

日時:1月29日(土)10:00-15:00
場所:マルタス
  (丸亀市市民交流活動センター)
………………………………

コーディネーターと
呼ばれる仕事は色々あるけれど、
文化芸術と社会課題解決など、
違う領域同士を結びつけるコーディネーター。

どうやって結びつけるのか、
なぜ結びつけると良いのか。
そもそも、
違うもの同士だから難しい。
だからこれまで少なかったけれど、
行き詰まる世の中にこそ
必要な要素がたくさんあると
思える内容だった。

*******

10:00〜12:00 前半

◉まずは自己紹介から ( 約1分間 )

名前
朝食べたもの
最近の個人的重大ニュース

名前をきっちり覚えるというより
その人の雰囲気や背景を
何となく感じられた。
勿論、文化芸術推進サポーターなど
知っているメンバーも多いけれど、
まだ深く知らない人もいるから
良かったと思う。
(個人的には、朝食、皆様々だと驚き)

◉ワークショップするとしたら?
付箋に書いて前のボードに貼る

ワークショップをするとしたら
どういう人たちと関わりたい?
1人2枚 ( 2種類 )
ホワイトボードに貼る

次に、
それを実現するために
難しいことは何か。
やっているけど難しいことなど。
先に貼ったものに続けて貼る。
……………

それぞれの仕事や活動の中で
気になっていること、
また、
直接ではないけれど
想像や妄想し気になることから
色々な人、活動の課題など
あがっていた。

例えば…

子育て中( 未就学児 )の親子
高校生( 若者 )、小学生など児童
40代以上( いわゆる中高年?)
現役世代( 仕事で忙しい人 )
高齢の人
成人の子と親
退職後の人

普段体を動かすことが少ない人
文化芸術活動をしている人
文化芸術に親しみのある人
文化芸術から遠い分野の人
ネガティブorポジティブな人
外国人
進路に悩む若者
演劇を志す人
環境問題を考える人
孤立しがちな人   など

財源の問題
現場で何を大切にするのか
必要としているところに届けるには?
親しみやすいものを
入口にすると良い
違う分野でも、
結びつけられるものがあるかもしれない
他人の力も借りると良い
新規開拓、アプローチの仕方は?
どう人を集めるか?
など。

それぞれの悩みを見ていきながら、
それをどう捉えるか
どんな対応ができるか
吉野さんの考えも交えて。

たっぷり午前中いっぱい
それぞれの話を聞いていった。

対象と考えている人は色々。
しかし現実に
活動を阻む様々な問題がある。
様々だけど
似ている部分もある。
より深く聞いてみたいこともある。

というところでお昼休憩。
それぞれ昼食後に
聞いてみたいことを考えつつ。

…………………

12:00〜15:00 後半

◉話を聞いてみたい人たちとグループに

午前に挙がった内容から
更に話を聞きたい人同士集まり
3グループ(6人ずつくらい)で話す。

新しく活動を始めようと
プレゼンしてもなかなか
受け入れてもらえない悩み多数。

自分の目指してるものと
相手の求めるもの
どうすり合わすかという話に。
その例など。

…………

■ 吉野さんの講演
パワーポイントや映像を使ってのお話

◉コーディネーターとは何か?

繋がりをつくる?調整する?
話を聞いて繋がりを持てるような
きっかけを作る存在。

一人ではできない。
この人に話を聞いてみたら?
直接関係はないけど知り合いにいる
きっかけのタネをまく存在。

困った時、課題があるときに必要。

うまくいかないこともある。
何故うまくいかない?
問いをたてる。

◉芸術文化とそれ以外の領域をつなぐ

 障害者による芸術活動の例
 ほの国とよはし芸術劇場プラット
 「障がいのある人と共に創る演劇のワークショップ」2018年
 『テンペスト』をもとにした舞台

グレイアイ・シアター・カンパニー

ジェニー・シーレイ
(2012年ロンドン・パラリンピック開会式の共同ディレクターを努めた)
彼女の言葉より
「アクセシビリティ」の本質的な意味
一般的には
アクセスのしやすさだけど…
物理的なことだけでなく
例えば深く知ること、
私たちの姿勢。

違いがあっても演劇はできる。
共同することで関係性が変わる。
同じ場で一緒につくることで
生まれるものがある。
「障害」への視点も変わっていく。

◉福祉か芸術か?

それぞれ考えの違いから
問題にぶつかる。
接点を見つけて折り合いをつける。

アーティスト側、受け入れ側、
両者が話し合い納得することが
必要。

最初から全部受け入れられる
わけではない。
お互いにそれを知ってからの
話し合い。


◉ポイント!

たくさん聞く、調べる、話す
ことが大事

どの領域でも同じ

聞く……相手との信頼関係
調べる……現状、課題、実績、大事にしてること
話す……見つけた接点をもとに提案するだけでなく、目的を共有する
両方の側のそれらを知ることが大事

◉異なる領域を繋ぐ

異なる視点に気づくことは
表現の可能性が広がり
自分の活動へのフィードバックにもなる

◉映像

課題はあってもできることはある
その例として…

●「老人ホームRemix」
ドキュメンタリー・オペラ “復興タンゴ”
[ 資料リスト 6 より]
コントロールではなく
そうじゃないもなのを
見直さなくては。

違うジャンルの人が一緒につくる
野村誠 ( 音楽家/ピアニスト )
砂連尾 理 ( ダンサー/振付家 )
上田謙太郎 ( 映像作家 )
杉本 文 ( 写真家 )

それぞれ違う発見→刺激になる

●「門限ズ」クロスジャンルバンド
[資料リスト 7 より]
野村誠 ( ミュージシャン )
遠田誠 ( ダンサー )
倉品淳子 ( 俳優 )
吉野さつき ( アーツマネージャー )

普段は横の繋がりがない分野
一緒に何かすることで繋がりができた

◉板挟みになる

違うジャンル同士を繋げるためには
それぞれの間で板挟みになることがある。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
社会には色々な境界がある。
そこを越える必要がある。
多様性、社会包摂は簡単じゃない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

境界を【可視化】→越えていく

◉動画を見る

「RECONNECT 」

(❣️ブラウザで開くと日本語表示可)
[資料リスト 11より]

RECONNECT、
繋ぎなおすという意味。
コロナ禍を受けて動画が作られた。
見た人が、
見ながら参加できる要素がある。
イントロダクションの動画があり、
そこから様々な動画がある。
そこから更に対面へと繋がるように。

「Arts on Call」
(❣️ブラウザで開くと日本語表示可)
[資料リスト 12 より]

訪問型の面白い演劇
老人ホームの外で演じ、
窓越しに見てもらうもの。

◉最後に

出会った人たちと
ネットワークを作り
新しい在り方を考えていく。

「こうでなくてはいけない」よりも
「こんなこともあっていいんじゃない?」

その上で、
参加者の心身の安全、
色々な物事の折り合い
誰のための、
何のためを共有しながら

色々な境界を越えていく。

*******

◉質疑応答より いくつか

対話は言葉だけでなく
クリエイティブな
想像的なコミュケーションでの
対話も

一人で抱えこまない
ぐちを言える相手を持つ

うまくいかなくて当たり前
接点を見つける作業を面白く思うこと

段階を踏む

ムリにやらない
現場でそんな状況になった場合

そうできるように
やる前に相談しておく

何のためにしようとしているのかを
共有しておく
そうすれば
現場でどうすればよいか対応できる

答えはひとつではない

助成金など財源の問題がある
公助が必要

他の分野との融合も必要

共同していく人として
何ができるか投げていく

それぞれの言葉で語れるように

お金の問題は
すぐには進まないかもしれない

提言を作って上げてもいいのでは?
そこに向かって少しずつ進む

**********

◉別紙 資料リスト

いただいた紙のリストを書いてみた。上の内容に当てはまるものがあるので通し番号をふってみた。

(❣️英語のサイトも、ブラウザで開くと日本語表示できます)

○書籍

1.『生きるための試行 エイブル・アートの実験』
2.『舞台上の障害者 境界から生まれる表現』
長津結一郎 九州大学出版会
3.『アートマネジメントと社会包摂』
九州大学ソーシャルアートラボ 水曜社

○報告書等

4.「障がい者による舞台芸術に関するケーススタディ報告書」
 日本パラリンピックサポートセンター/東京藝術大学 2017年


5.ほの国とよはし芸術劇場プラット
ファシリテーター養成講座報告書
「だれもとりこぼされない場が成り立つためにファシリテーターに求められる在り方・関わり方は、ワークショップだけじゃなく、まちでの暮らしにもプラスのようだった。」


○webサイト、動画など
[ 6 ]「老人ホーム Remix」


[ 7 ]「門限ズ」

8.「鳥取銀河鉄道祭」
 9.「ゲキジョウ実験!!!銀河鉄道の夜→」



参考例

10. 訪問型公演「ファミリーシアター」



[11] ジェーン・ベントリーとスコティッシュ・チェンバー・オーケストラ
ジェーンのHP 
「RECONNECT」


[12] ヒュー・ナンキヴェルの活動から

「Arts on Call」

▼自分の追加メモ
「Arts on Call」を行っている
Dance in Devon の
Facebookアカウント

*********

◉感想

違うもの同士を繋ぐのは難しい。
時に、板挟みになる。
けれど繋ぐことに意味はあって、
それぞれの接点を見つけるための
手がかりは何かと考えさせられた。

身近なことを想像していた。
コーディネーターの仕事以外にも
板挟みになる人はいそうだと。

例えば家庭の主婦。

最近ラインで主婦の人と
やり取りしたことを思い出した。

たった一人の声だけど、
その人一人だけの問題
とも思えなかった。

何と何の間で
板挟みになっているのか。

生活の中で生まれる
ありとあらゆる細々とした用事。
そして、子どもをはじめとして
家族それぞれの補助を一手に担う。
その数の多さゆえ
両立が難しいものもあり、
それらの間で板挟みになる。
また、
自分の個人的用事があるとして
その間での板挟みもある。
ひとつのことに
没頭することはほとんどなく、
常に同時進行の複数掛け持ち。
常にそんな思考状態のため
気分が晴れないことも多い。

要はそんなことで、
お互いの話の共通点だった。

考えてみると、
大なり小なりそんな人は
結構いるのではないかと思った。
超絶器用な人か、
我関せずな人以外は。

どんなに理不尽だ!と
現状に怒ってみても
違う領域にいる人にとっては
ピンとこないのかもしれない。

相手の求めるものを
探ることが必要。
それは決して全面的に
相手側を優先することではない。
接点を見つけ、折り合う点を
見つけるために必要な作業。

ひいては自分のためでもある。
そこそこウィンウィンでなければ
ずっと続けていられない。

そのためのスキル。
今回の講座の内容、
家庭生活にも
十分役立つ内容ではないか!
と思った。

もともとデキる人なら必要ない。
デキない自分だからこそ
必要なのだ。

お金を稼ぐことに
直結しないかもしれないが、
長い目でみれば
何らかの利益になるはず。

お金は稼いでいないけど
一介の主婦でも胸はって
講座などに出向いて学んで
いいじゃないか!

そんなこんなを含めて
彼女に返事しようと
思った次第である。

やろうと思うことを阻むものは
色々な場所にある。
誰の目にもとまらない場所で
じっと潜んでいる人の浅い息遣いが
いつか外での
深呼吸に変わるように。

自分も含めて
出来ることを探したいと思った。
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