写真は、1月のYOYO部ツアー道中、どこかのパーキングで。
Naoさん、しっかり食べてますね。
明後日、11日には、
「The東南西北見聞録 新春ツアープレイバック」と題して、
映像とともに、ツアーの様子を振り返るイベント、第二回目開催。
ツアー後半の、尾道、大分、福岡、熊本、名古屋の様子。
写真のような風景の映像もたくさん出てくると思います。
ちょっとは~ずかし~場面もありそうですが、
一緒に、映像を見ながらツアー追体験しませんか?
是非、おいでください。
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■2017年3月11日(土)The東南西北☆見聞録~YOYO部新春ツアープレイバックPART2
新春ツアーを展開したYOYO部。入船陽介監督編集の映像を観ながらツアーを振り返ります。物販&サイン会、乾杯会も。
日時:3月11日(土) 13:00開場/13:30開演/16:30終演予定
出演:The東南西北YOYO部(久保田洋司 入船陽介)、Nao
会場:東京・世田谷「エムズ・カンティーナ」世田谷区上馬4-4-8 新町駒沢ビル 2階(東急田園都市線・駒沢大学駅1分)
料金:予約3,000円/当日3,500円(自由席・1ドリンク代別途必要)
予約&お問合せ:「エムズ・カンティーナ」(予約フォームから御問合せください)
予約フォーム:https://ws.formzu.net/fgen/S13353355/
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そんな久保田洋司、
今朝も万葉集の講座で、素晴らしいお話をたっぷり聞いてきました。
万葉集については、僕など、先生のお話を聞いてるだけの者ですが、
ここに時々書くと、興味持ってくださる方も多くて嬉しいです。
巻十四、東歌の相聞歌。
奥山の真木の板戸をとどとして我が開かむに入り来て寝さね【万葉集巻十四 3467】
(奥山の)真木造りの板戸を どんどんと押して わたしが開けたら 入って来て寝てよ
真木とは、杉、檜など良質の建材として用いられる木。
「真木の板戸」というものは、これを開けて会うというところから、
恋の通い路にあるものとして、他の歌にも時々出てくるそうです。
古今和歌集の例も、教えていただきました。
君や来む我やゆかむのいさよひに真木の坂戸をささず寝にけり【古今 690】
「いさよい」は、迷う、躊躇うとうような意味で、
十六夜月は、十五夜に比べて、なかなか出てこないことから、
出るのを躊躇っている月という、ナイスな名前ですが、
この歌では、君がくるのか、我がいくのか、迷ううちに、十六夜の月も出てきた、
というように、二つの意味を合わせて歌っているようです。
真木の板戸のカギをささずに寝てしまった、と。
万葉と比べると、古今の歌は非常に技巧的。
そこが、好き嫌いの分かれるところ、と。
奥山に戻りますと、
これは非常に、ストレートな歌ですね。
戸を開けたら入ってきて寝て、という女性の歌。
「寝さね」は、
原文では、「奈左祢」となっていて「なさね」と読みます。
寝(ヌ)の尊敬語「ナス」の未然形「ナサ」+希求の「ネ」です。
僕など「なさね」だけ聞くと、
「なさいませ」みたいな気持ちになり、
それもそれで何かのようです。
太宰治の小説「富嶽百景」で、
太宰と一緒に峠に登った井伏鱒二が、
霧のために富士山が見えないことがわかると、
「岩に腰をおろし、ゆっくり煙草を吸いながら、放屁なされた。いかにも、つまらなそうであった。」と。
上手に書くもんですね。
井伏放屁事件は、有名な話になってしまって、井伏も有難迷惑。
自分は放屁した覚えなどないので、太宰に問い詰めた。
すると太宰。
「たしかになさいましたね。いや、一つだけでなくて、二つなさいました。微かになさいました。あのとき、山小屋の髭じいさんも、くすっと笑いました。」と言って大笑いしたそう。
井伏は、太宰のそういう出まかせを、最初から承知してた。
だいたい、その髭じいさんは、当時八十何歳かで、耳が遠く「微かな放屁」など聞こえなかったろう、と。
面白いところです。
相馬正一「太宰治と井伏鱒二」にそのあたり、詳しく書いてあります。
「たしかになさいましたね、いや、一つじゃなくて、二つなさいました。微かになさいました。あのとき、山小屋の髭じいさんも、くすっと笑いました。」
本当にうまい。二回も、書き写してしまいました。
言ってみたい。
話はだいぶ、それましたが、
「寝(な)さね」、
当時、東国の人達は、竪穴住居のワンルームに家族で住んでいる。
ついたてのようなものが、あったらしいことは、前に紹介した歌に、ありましたが、
まず、お風呂もない、服もそんなにない。
布団もなく、着ていたものを敷いて寝る。
あかりもない。
どんなふうだったのか、本当のところはわかりません。
なぜ、東歌は、こんなストレートな歌が多いのか。
「東歌」というくくりの巻はあるけれど、
ほかの地域でくくられたものは、ない。
言葉のなまりのつよい歌があるかと思えば、
ほとんどなまらない歌もある。
いったい「東歌」とは、なんなのか。
この先、なにか、わかるのか、楽しみです。
さて、久保田洋司、新作の録音も毎日、コツコツやっています。
朝は講座に通い、帰ってからはずっと作業。
こういう時間を持てること、とってもありがたく思っています。
すっかり夜ですが、続けてがんばります。
素敵な夜を。
美しい明日へ心をこめて歌っています。
洋司