静岡地元クワガタ採集飼育記

主に静岡のクワガタの記録。silenthill.stagbeetle@gmail.com M

オクシズ二日目 16.IV.2017

2017年12月22日 | 高山性クワガタ
2017年4月16日 快晴



再びオクシズへ。

昨日とは打って変わって非常に良い天気である。アタリをつけていた場所は複数ある為、残りの半分を調べていくことにした。



先ずはポイントに行く途中にあるツヤハダ材を調べた。これは去年綾瀬氏と初めてお会いした時にご案内した材だが、その時は残念ながら幼虫しか出なかった為、翌年に残しておいた材である。



ツヤハダ材はいくつか点在しているが、オクシズでは発見するのが少々大変なように感じる。



成虫になっている個体が多く、数頭採集出来た。




まだヒメオオの材を見極められる前に「これはヒメオオの食痕では?」と思った材がある。改めてその材を見てみるとやはりヒメオオ材だった。



しかし材の状態はあまり良くなく、食痕からアカアシも半分ほど混ざっていると思われる。この場所でのヒメオオの生息密度はあまり濃いとは思えないが、いつか採集したい地元ポイントの一つである。



去年4月下旬にタダルリを採集した立ち枯れの残りに産卵マークがついていた。
この材の折れて落ちた先は黒枯れになっており、綾瀬氏がタダルリ♀を採集しオクシズ産のタダルリがペアでそろったようだ。

その材は見た目は黒枯れ材なのでコルリだと思ったようだが、黒枯れ材からタダルリが採れるのはこういう事なのだろう。

この折れた部分を最後に見た時マークはついていなかったがその後産卵したようで、この時期材をひっくり返すと産卵しているコルリがいくつか見られたが、5月に入って立ち枯れを見て回ればタダルリも飛んでくるのかもしれない。





去年の新しい産卵マークなのでまだ早いだろうと思っていたが、この材から綾瀬氏が1ペア採集。ということは自然界でもその年のうちに成虫になり、材の中で冬を越すのだろうか?
しかも綾瀬氏は「今度はしっかり狙って採りたい」とタダルリ狙いの私に譲ってくれた。これが虫屋というものか・・・かっこいいではないか。

しかし私はそんなプライド等無く本日の目標達成である(笑)



ホソツヤのいそうな空中材があったのだが、その材からは数頭幼虫が出たのみで、羽化した個体はタダルリのみであった。
しかしこの場所は他と比べてタダルリが少し濃い気がする。というより富士山が極端に少ないのかもしれない・・・



下山途中にあった熊の爪痕。去年この木に爪痕は無く(産卵マークか)、ここではいたるところについている・・・。
ここはタダルリの他に熊も濃いようである。




雪がまだ残っていた。この寒い中活動しているニホントカゲ?を見かけた。




ツヤハダ材!?(遠すぎ、でかすぎ)



天気のいい山は気持ちがいい。

本日の採集個体



タダルリ♀



タダルリ♂




ミヤマツヤハダクワガタ





あれ?私は今日はあまり働いていない?


お目当ては綾瀬氏にお情けで頂いた上記個体のみ・・・。


しかし、私は人からの頂き物は思い出という事で、大切なコレクションになる。



だからこんなに更新をさぼっていても写真を見ればその時の状況が思い出せるのだ。










そういえば綾瀬氏とこの山で偶然会ったのも去年のこの頃であった。


その時綾瀬氏はクワガタよりも修氏狙いであり、本日も本当はオサムシ狙いなのだが、タダルリを「狙って採りたい」という事で






「タダルリ狙いの採集計画」








が強制的に決定した(笑)(今年は実現できませんでした・・・)










今年中に渋滞ネタをすべて更新できるか?仕事が忙しくなってしまったのでこのネタも5日目の下書きからやっと完成である。


一年ぶりのオクシズ 15.IV 2017

2017年12月07日 | 高山性クワガタ
2017年4月15日 霧雨のち雨


2016年に採集したタダルリが羽化していた為、現地に赴いた。



約一年ぶりとなるオクシズである。
3月は仕事が忙過ぎた為疲れがひどく、採集にまともに出かけられる日が無かったが、4月に入りほんの少し仕事が落ち着き、「行くなら今しかない!」と連日採集の計画を立てた。
採集仲間をお誘いしたが予定が合わず、綾瀬氏は翌日同行して頂けるとの事。この日ヒゲちゃん氏が来てくれたようだが、相模ナンバーの車になったことを伝えていなかった為、駐車場に私の車が無かったという事ですれ違ってしまった・・・。





本日の目標はタダルリ。
標本整理をしているとこの地タダルリは、羽化個体以外は譲渡等により手元に下手な展足個体が4ペア程しか残っておらず、他にまだ未採集のホソツヤが採れればといった感じであった。
昨年残してあった幼虫材を調べることにした。



この材は昨年タダルリを1♂のみ採集し残してあった材。



少し削ると表面にぽっかりと蛹室が現れた。





しかし出てきたのはトウカイコルリ。ルリと混在していたのか、いずれにしても2017年初ラベルはコルリとなった。
この場所のコルリは多数採集しているが、自身初採集の地での採集はやはり特別なものがある。



しかし雨は次第に強くなりカッパを持ってこなかった私の体力を奪っていく・・・。ルリクワ採集に特化させる為に購入したメッセンジャーバッグは失敗で、材を手に取るたびに着陸したがるので他の採集に回すことにした。

ガスもひどくなり視界もかなり悪いので3♂1♀採集したところでカメラをまた壊してしまわないよう撤収。
目当てのタダルリは採れなかったが明日は晴れるので問題ないだろう。




高山クワガタの飛翔標本作成 2016記事

2017年12月01日 | 標本
2016年10月頃



コルリクワガタの飛翔標本を作製。きっかけは照明の下で撮影しようとしていたところ何度も飛び立とうとしており、これは作れと催促されていると思ったからである。




まずポリエチレンフォームに固定。こうやって見ると小型種が台紙に張られるのが納得いくであろう。


羽を開いていくがこれが結構しんどい



過程を撮る余裕が無くいきなり完成。何時間かかったかは秘密である



乾燥後針を外しレイアウトを考える。



ジオラマ風にしよう!






ちょうどいい所にヤマメ釣りに使ったハリスがあったので、針穴に通し標本が下に落ちないよう駒を作りストッパーにする。固定に使った針は一号なので二号のハリスがきつ過ぎず丁度良く通った。




続いて意外とよく飛ぶミヤマツヤハダクワガタ。

使用したのは20mmupの大型個体で勿体無いとも思ったが、コルリの展翅を思い出すと小さいものでは恐ろしくなり、結果的にかなり迫力が出たので良しとする。



腰の低いツヤハダは頭が下がってきてしまう為先ず枕を敷く。

そして・・・・


































完成!やっぱり余裕が無い!

しかしコルリに比べればかなりましである。










全部でコルリ2個ツヤハダ1個を作成。鉄道模型などに使う「アレ」で春の地面を再現した。
なお最初に作成したものはお世話になっているふるさと世界の昆虫館に展示して頂いた。






おまけ




富士山の採集時(富士山の危険物記事)、綾瀬氏からいただいたモンスズメバチの女王。この日これが一番うれしかったことを覚えている。




9月にオニクワがたくさんとれた時(梅ヶ島に鬼退治記事)にスーさんが採集したコクワガタ48mm。サイズでみるとそこそこだが横の厚みが半端なく、超美男子なこの個体。



私のところでペアリング後幼虫を送る予定であったが、何故かペアリングが失敗してしまった。当初ペアリング後はコクワ好きの私の為にこの個体を譲って頂けると言う事だったが、「極太血統の幼虫を楽しみにしていて下さい」と言っていただけに申し訳ないので、こんなにかっこいい個体を箱に追加しないのはもったいない!と言い訳し、半ば強引にコレクションに追加して頂いた。



短小個体が得意なヒゲちゃん氏のブリード品。どちらがコクワでどちらがムシモンというようなこの個体を小型が好きだという変態な私にお譲り頂いた。


コクワに関してはヒゲちゃん宅の庭に放置していた産卵木から「勝手に」発生したF0もしくはほぼ現地ブリード品である。小さい個体を羽化させるほうが難しいと私は思うのだが・・・。








まだ記事にしていないが、2016年はヒゲちゃん氏と「短小の静岡」という記録を樹立したので更なる短小を目指したいと思う←え?