( この写真は、1994年当時、私が暮らしたさいたま市のマンションです。階段から外の風景が見え
るアングルで撮影しました。 《 2008年4月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その25
睡眠時間を削って仕事をしたり、遊んだり・・・その事で自分の体にダメージを与え
ながら限界を超えるとどうなるのか・・・
私( 当時39歳 )の場合は・・・
1994年、デビューしてから7年目( 鳴かず飛ばずの7年目 )・・・私は、グズグズと単行
本の描き下ろしをしていました・・・・・
朝10時過ぎに起きて、お昼から夜までJプロ( ※参照 )でアシスタントの仕事をし、帰
宅後・・・深夜に2時間から3時間、自分の漫画を描きます。その後でゲーム( 6時間以
上 )を朝までやっていました・・・・
もっとも、土曜と日曜、それに平日でも休日が1~2日ありましたので、仕事自体はか
なりヒマでした。ですから休日に睡眠を取る事は充分に出来たはずなのですが・・・
一週間のうちに2日は徹夜で仕事場へ向かいましたから・・・平均睡眠時間はざっと・・
・・・3時間ほどだったと思います。
それで、いつも辛くて眠かった・・・・・・ならば、この段階ではまだ「 正常 」だっ
たと言えるのです・・・・・しかし・・・・・・「 限界 」を超えると・・・・・・・・
いつもの「 辛さ 」や「 眠さ 」が・・・消えてしまうのです・・・・!
『 オレって凄いンじゃないの? 』
などと調子に乗り始めます!
『 3日位寝なくても平気なんだなァ・・・! 』
・・・そんな不気味な「 ハイテンション 」こそが・・・限界を超えた「 兆候 」だっ
たのです・・・・!
その日、私は2日間一睡もしていませんでしたので、ついに徹夜3日目に突入して仕事
場に向かったのです・・・・・
精神的、肉体的に破壊する直前の「 快感 」・・・・・というのでしょうか・・・・・
・・・不気味な「 爽快感 」といった気分がありました・・・・・
「 バカは死ななきゃ治らない 」の例えの様に・・・まさにバカがウキウキと仕事場の
ドアを開けます・・・・・・
Jプロの仕事場は、奥にJ先生( ※参照 )の個室があり、その手前にアシスタントの仕
事場があります。
広さは、12畳ほどの部屋で、ベランダが無く、日当たりもイマイチ・・・タバコの煙で
霧がかかったような部屋・・・・。
そんな中で、5人のスタッフ( 私を含めて )が黙々と仕事をしていたわけです。
「 黙々 」と書きましたが、本当に一言も喋らずに仕事をします。お昼に仕事場へ来て先
輩スタッフに「 お早うございます 」と挨拶して、それっきりバラバラに帰るまで、一言
も口を利かないで終わる事もあるのです。
漫画背景を入れるべき原稿は、あらかじめアシスタントのデスクに用意されていますの
で、J先生ともまったく顔を合わせる事もなく( 挨拶もなし )帰宅する事が日常でした。
ちなみち、仕事が始まるお昼から、夜の9時頃に仕事が終わるまで、休み時間とか食事
の時間は、特別に設定されていません。ですから、ぶっ続けで机に向かって作業をして
いました。
もっとも、私は「 俺流 」で・・・おやつの時間には、菓子パンなどを片手にしつつ仕
事をしていました。( このパターンは現在でも同じです )
さて、話を戻しましょう・・・・私は、いつもの様に自分のデスクで鼻クソなんぞほじ
りながら、J先生の漫画に背景を描き込んでいたのですが・・・・・
『 ・・・・・・? 』
突然・・・軽いめまいがしたかと思うと気持ちが悪くなってきたのです・・・・・
『 や・・・べ・・・・・・ 』
私はペンを置いて・・・・・
立ち上がり・・・・・
「 漫画家アシスタント 第7章 その26 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第7章 その24」へ戻る 】
【 ※参照 】
・Jプロ・・・・・・東京、目白にある漫画家J・Aの仕事場。94年当時、アシ
スタントは5人。連載は隔週誌、月刊誌合わせて4~5本。
・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には
週刊連載6誌という逸話もある。現在は2誌に連載中。94年当時、51歳。
【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
るアングルで撮影しました。 《 2008年4月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その25
睡眠時間を削って仕事をしたり、遊んだり・・・その事で自分の体にダメージを与え
ながら限界を超えるとどうなるのか・・・
私( 当時39歳 )の場合は・・・
1994年、デビューしてから7年目( 鳴かず飛ばずの7年目 )・・・私は、グズグズと単行
本の描き下ろしをしていました・・・・・
朝10時過ぎに起きて、お昼から夜までJプロ( ※参照 )でアシスタントの仕事をし、帰
宅後・・・深夜に2時間から3時間、自分の漫画を描きます。その後でゲーム( 6時間以
上 )を朝までやっていました・・・・
もっとも、土曜と日曜、それに平日でも休日が1~2日ありましたので、仕事自体はか
なりヒマでした。ですから休日に睡眠を取る事は充分に出来たはずなのですが・・・
一週間のうちに2日は徹夜で仕事場へ向かいましたから・・・平均睡眠時間はざっと・・
・・・3時間ほどだったと思います。
それで、いつも辛くて眠かった・・・・・・ならば、この段階ではまだ「 正常 」だっ
たと言えるのです・・・・・しかし・・・・・・「 限界 」を超えると・・・・・・・・
いつもの「 辛さ 」や「 眠さ 」が・・・消えてしまうのです・・・・!
『 オレって凄いンじゃないの? 』
などと調子に乗り始めます!
『 3日位寝なくても平気なんだなァ・・・! 』
・・・そんな不気味な「 ハイテンション 」こそが・・・限界を超えた「 兆候 」だっ
たのです・・・・!
その日、私は2日間一睡もしていませんでしたので、ついに徹夜3日目に突入して仕事
場に向かったのです・・・・・
精神的、肉体的に破壊する直前の「 快感 」・・・・・というのでしょうか・・・・・
・・・不気味な「 爽快感 」といった気分がありました・・・・・
「 バカは死ななきゃ治らない 」の例えの様に・・・まさにバカがウキウキと仕事場の
ドアを開けます・・・・・・
Jプロの仕事場は、奥にJ先生( ※参照 )の個室があり、その手前にアシスタントの仕
事場があります。
広さは、12畳ほどの部屋で、ベランダが無く、日当たりもイマイチ・・・タバコの煙で
霧がかかったような部屋・・・・。
そんな中で、5人のスタッフ( 私を含めて )が黙々と仕事をしていたわけです。
「 黙々 」と書きましたが、本当に一言も喋らずに仕事をします。お昼に仕事場へ来て先
輩スタッフに「 お早うございます 」と挨拶して、それっきりバラバラに帰るまで、一言
も口を利かないで終わる事もあるのです。
漫画背景を入れるべき原稿は、あらかじめアシスタントのデスクに用意されていますの
で、J先生ともまったく顔を合わせる事もなく( 挨拶もなし )帰宅する事が日常でした。
ちなみち、仕事が始まるお昼から、夜の9時頃に仕事が終わるまで、休み時間とか食事
の時間は、特別に設定されていません。ですから、ぶっ続けで机に向かって作業をして
いました。
もっとも、私は「 俺流 」で・・・おやつの時間には、菓子パンなどを片手にしつつ仕
事をしていました。( このパターンは現在でも同じです )
さて、話を戻しましょう・・・・私は、いつもの様に自分のデスクで鼻クソなんぞほじ
りながら、J先生の漫画に背景を描き込んでいたのですが・・・・・
『 ・・・・・・? 』
突然・・・軽いめまいがしたかと思うと気持ちが悪くなってきたのです・・・・・
『 や・・・べ・・・・・・ 』
私はペンを置いて・・・・・
立ち上がり・・・・・
「 漫画家アシスタント 第7章 その26 」 へつづく・・・
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【 ※参照 】
・Jプロ・・・・・・東京、目白にある漫画家J・Aの仕事場。94年当時、アシ
スタントは5人。連載は隔週誌、月刊誌合わせて4~5本。
・J先生・・・・・・・・有名漫画家、1966年、23歳で売れっ子作家に。70年には
週刊連載6誌という逸話もある。現在は2誌に連載中。94年当時、51歳。
【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
そんなことばっか言ってるから、いつまでたっても漫画かけないんだよ!!
迷惑になるだけですので、以降のコメントは、お断りいたします。
コメントされてもスパムとして読まずに削除いたします。
私も引越しの時、用意と片付けが大変で四日ほど徹夜したんですが、もう何がなんだか判らなくなりました。
大音量で音楽を聴いてるみたいに耳鳴りはするし、まっすぐ歩けないし、文章を書いてもその内容が自分で全くわからない。
さ、皆さんも荒らしに釣られる事なく、徹夜についてでもコメントしましょう!
>荒らしを鎮める為の爽やかなコメントを書くぞ!
お気遣いいただきまして、本当にありがとうございます。
ところで、「徹夜」と言えば漫画業界では日常的に使われる言葉
の様に思われている方が多いかと思いますが・・・
最近の漫画業界では、随分と徹夜が減っていると聞きます。若い
アシスタントに徹夜をさせる事が出来なくなっているそうです。
ちなみに、うちの仕事場では、30年以上まったく徹夜がありませ
ん。 師匠自身が徹夜が嫌いだった事が大きな理由ですが、「締
め切り」に間に合わせる強靭な集中力と実行力が神掛かっていた
から出来た事だと思います。
私自身は・・・徹夜して自分の漫画を描く事など数回しかありません
でした。
それなのに・・・・・・いつも強靭な集中力で徹夜していたのは・・・・・・
ゲームだけでした・・・・・
ゲーム業界も一番勢いがありましたからね・・・(^^;
景気のよさそうな話だが、もしそんな話なら、ここには書かない。
景気の悪い話なのです。
59歳になって、60歳代後半まで働こうと思っていたところ、会社ごと飛びそうな雰囲気になってきて、もしかしたら今年でお陀仏かもとの雲行き、リーマンショックの津波がその業界を襲っている。
50歳でマンションを買って、70歳までの20年ローン、月15万円、管理費2万円を9年間払ってきたが、年収480万円があってのこと。
会社が飛ぶと、60歳からの2階建て年金月12円では、(年間=140万円、厚生60万、国民80万円)ローンも払えない。
そこで、60歳で会社を終えて、マンションを売ると、手取り、1000万円が手元に残るので、800万円ぐらいの、マンションを探している。
ここに引きこもって、月12万円の年金暮らし。ひとり者なので、なんとか食べていける。
と思ったら、大間違いだった。
真鶴付近が一番安いので、その辺の800万円のマンションを見つけたら、伊豆のマンションは管理費・維持費(修繕積立金)が、平均月3.5万円かかる。(管理費の半分はエレベーター費)
年間42万円、固定資産税8万円として、年間50万円、最低健康保険料年18万円、介護保険料1万円
所得住民税3万円、合計72万円が消える。
140万円の年金から、72万円を引くと、68万円の生活、医療費とNHKを8万円に抑えても、60万円で、食費、光熱費、雑費を賄わなければならず、生活保護費、一人15万円以下の人生になってしまう。
そこで、中古一戸建てを探したが、やはり、管理費15万円と、温泉引きこみ料15万円がかかる。これに、家屋の修繕費を加えると、マンションと同じような額になり、伊豆に引きこもれば、なんとか生活できるとの期待は、甘かった。
戸建でなぜ管理費か。
地元のガキが暴走族となって、戸建を襲うから、団地内パトロールが必要なのだ。
東京暮らしでは、ほぼ9割以上が実際に住んでいて、お互いが管理人となっているが、別荘地では、管理人がいないと、家もダメになってしまうのだった。
では、賃貸はどうか。
38平米で、家賃6万円が相場だ、25平米だと、4.5万円だが、こんなワンルームでは、家具もおけない。
60平米だと、家賃は8万円、東京暮らしと、全然変わらない。
>遅れて来た男さん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
90年代の中頃からバブル崩壊後の長期不況が始まって・・・ゲームも
漫画もその売上高を下げ始めた頃・・・
絶頂期のゲーム業界は、その関連する雑誌に各ゲーム制作会社が
社員募集や途中採用など、盛んに人材募集していて・・・・私も「10
歳若ければ・・・ゲーム業界に・・・」と雑誌の求人広告を恨めしく思
ったものでした・・・・・。
>あんのん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>友人が、熱海、湯河原、真鶴方面に別荘を探している・・・
それが、押し寄せる不景気の波に圧されて・・・と、いうのでは大変
ですね・・・。
もっとも他人事ではないので・・・・伊豆方面の中古マンションにつ
いて調べてみました・・・・
>伊豆のマンションは管理費・維持費(修繕積立金)が、平均
>月3.5万円かかる・・・
確かに・・・伊豆は、やたらと「管理費」が高いですね・・・! そこで
以下の様な物件はどうでしょう・・・・・?
熱海 56㎡ 580万 大温泉、プール有
http://sumai.homes.co.jp/%E7%89%A9%E4%BB%B6%E8%A9%B3%E7%B4%B0/1135450000003/
伊東 56㎡ 780万 眺望は良いが、13戸(小規模。修繕積立金
が高くなる危険性あり)
http://sumai.homes.co.jp/%E7%89%A9%E4%BB%B6%E8%A9%B3%E7%B4%B0/1134680000005/
中古物件の検索なら、一番物件数の多い以下のサイトがお奨めです。
http://sumai.homes.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%A4%9C%E7%B4%A2/
なぜ、こんなに中古マンションに詳しいかと言うと・・・実は、私も
中古マンション(格安)の購入を考えた事があるのです。もっとも頭
金も「信用」(これが難しい!)もない私に、住宅ローンを融資して
くれる所があるわけもなく・・・購入は「夢」に過ぎませんが。
>地元のガキが暴走族となって、戸建を襲うから、団地内パト
>ロールが・・・
なんとも殺伐とした話・・・昔の映画「時計仕掛けのオレンジ」を思
い出しますね・・・・。
>さかいさん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>イエス先生、徹夜し続けると幻覚を見るらしいですが本当
>ですか?
よく、修験者が断食と断眠によって「幻覚」を見るとは聞いていま
す。それは、雪山で遭難する人が精神錯乱(幻覚を見る)を起こして
服を脱いだ状態で凍死していたりする例があるのと同じで、大変危
険な状態を意味しているのではないかと・・・
もちろん、私の様な2,3日の徹夜では「幻覚」は無理だと思います
が・・・。 人によっては一日徹夜しただけで上杉謙信の幻覚を見て
暴れまわった「武田てつや」の様な人もいたとか・・・・・・・・(ゴメン)
某有名少女漫画家の所で何日にもわたって徹夜や徹夜に近い仕事をした時
最後の方は幻覚が見えたと言ってました。
シャーペンとかが、ひょこひょこ動くんだそうです。
で、これはヤバイと思って先生に寝かせてくださいと言ったのですが。
幻覚が見えるくらいになるとは素晴らしい、みたいに言われたそうです。
結局、身体を壊すから二度とその先生のアシスタントはお断り、とやめてきたそうですが。
睡眠不足はホントに身体を壊すので、できるかぎりやめた方がいいですよね。