やんまの気まぐれ・一句拝借!

俳句喫茶店<つぶやく堂>へご来店ください。

泣き止みていつか昼寝の児となりぬ 柿木昌子

2017年07月12日 | 俳句
340
柿木昌子
泣き止みていつか昼寝の児となりぬ
笑いがは行のはひふへほ。泣くはわ行のわゐうゑを。わーんわーんと止めどなく鳴いていた児が泣き疲れたのかいつしか寝入ってしまった。今泣いたカラスがもう笑った暇もあらばこそである。泣くのも笑うのも一時の夢の中である。さて自らの大泣き大笑いした記憶が定かではない。何時の頃から覚めた人間になってしまった。:俳誌「春燈」2016年9月号所載。