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水割り3杯の雑談

毎日、夕方6時を過ぎる頃、台所のテーブルで書いていたエッセイをブログに。足元にはエサをねだる愛猫が。私は68歳。

間接効果

2008-01-30 10:46:45 | Weblog
暗い性格の部長が人事異動で別のところに移り、代わりに来た新部長が明るい人柄で、部屋の空気が一気に変わり、みんながイキイキと仕事をするようになって、社内で最も雰囲気がいいといわれるようになった・・・。このような例はサラリーマンなら誰でも2度や3度は経験されているだろう(むろん、反対の、明→暗のケースもある)。 これを「直接効果」とすれば、一方に「間接効果」というものもある。14年前に、脳梗塞で半月間入院したとき、1週間をすぎたころから、私は、病棟にいる同病の患者(10人余)の中で、自分の症状が最も軽いことを理解した。まさか医師には言えぬから、話しやすい看護婦さんにそのことを話してみると、「その通り。珍しいぐらいに軽症」と言われ、途端に元気がでて、それまで怖かった歩行(私の症状は右脚のマヒ)が出来るようになった。 例えのレベルが異なってしまうが、27日の大阪府知事選の「橋下氏大勝」の因の何割かは、「東国原効果」だと思う。 「東国原がすでに宮崎で成功している。ここは橋下にやらせてみようか」が、大阪府民にあったのだと思う。東国原氏と橋下氏のキャラクター(持ち味)は異なるが、2人とも「いかにも骨身を惜しまずに頑張りそう」の印象がある。 投票日直前に東国原氏が応援に来てくれたことも大きかった。これは「直接効果」だったが、橋下知事は、宮崎県の方に足を向けて寝てはいけない。

興業大成功

2008-01-30 10:39:20 | Weblog
GⅠ馬『ブルードラゴン』は、この夏、厩舎から牧場に戻され(競馬用語で、放牧と言う)、100日ほどのリフレッシュ期間を経て、再び厩舎に帰って調教が行われ、年明けのレースに出走してきた(これを鉄鉤使いと言う)。 「鉄砲が利く馬」と「休み明けは凡走する馬」がいて、果たして『ブルードラゴン』はどちらのタイプか。とにかく、この馬は、それまで休養の経験がないのだ。 私は相撲のことがよくわからないので競馬に例えたが、この『ブルードラゴン』が『朝青龍』である。 「相撲に詳しかった弟の声は、クンロク(9勝6敗)と言っているようだ」と前に書いたが、とんんでもない、『朝青龍』は「鉄砲の利く力士」だった。 大関、関脇陣のふがいなさも目立つが、何はともあれ、日本相撲協会としては、興業的には大成功だった。千秋楽の結びの決戦も見ごたえがあったし、多くの人達が「そうなってほしい」と思っていた通りの結果になった。ラストシーンで悪役が負けたのだから、その日の夜は旨い酒を呑んだ方も多いだろうし、中でも、横審委員の内館まき子さんは格別の美酒だっただろう(横審の委員であるのに、「私の中では、朝青龍は、もう引退した人」と言っているのだ)。 話が外れるが、内館まき子さんの顔相は、何か人間とは別の生物か、あるいは何かの仏像に似ているのではないかと思っているのだが、その何かが浮かんで来ない。 

性善説

2008-01-26 23:45:57 | Weblog
「私の仕事は、性善説を前提にすることはできません。これまでにも何度か騙されました」と、K氏が言った。 K氏とは同人誌の会で知り合い、そのうちに月に一度ほど我が家で将棋を指すようになった。そんときも2局ほど指した後で、ビールを呑みながらの雑談だった。K氏の勤務先はY市役所で、福祉課というのか、生活保護の申請者を審査するのが主たる業務のようだった。上記の言は、「よく調べないと(働けるのに働かず)生活保護費を騙し取ろうとする人間が多い」という意味だ。これはもう20余年も前のことなので、正確に記憶していないが、印象としては、「生活保護を受け取る条件」は、私の常識よりは、はるかに厳しいものだった。またK氏は、同人誌の作品を読んでも、将棋の棋風も、いかにもお役人的な「小さな枠の中で思考する」漢字があったから(将棋敵としてはラクだが)、Y市の市民の中には、彼を恨んでいた人間もナンボかはいただろう。 いま、社保庁の「年金相談所」で、似たようなことがおきているのではないか。 窓口で応対する役人の多くは、「性善説を前提にしたら、不正受給者が増えるだけ」と、上の方から教えられているのではないか。「年金問題」が騒がれるようになって、私が最初に思い出したのがK氏だった。 私と同年齢だったが、10年前に世を去った。個人的には、善意いっぱいの好人物であり、今頃は天国で、升田孝三さんに将棋を教わっているかもしれぬ。

悪語は良語を~

2008-01-26 23:39:03 | Weblog
タレントの辺見えみりさんがテレビでタモリ氏と話していて、「ヤツ」を連発するのが気になった。彼女に限らず、土曜日の朝の旅番組に出ている竹内都子さんも「ヤツ」が好きだ。それを使うことに何か意味があるのならともかく、ただ下品になるだけだ。たとえば、「碁石には白いのと黒いのとがある」を、「白いヤツと黒いヤツがある」と言うのは、自分の品のランクをわざわざ落としていることでしかない。「出れない、食べれない、見れない、起きれない・・・」の「ら抜き言葉」は「パンツのゴムが伸びきった感じがする」と前に書いたが、この「ら抜き」が国会議員にまで広まってきて、「収入格差は大きく、正月に、お餅を満足に食べれない人がいる」となる。 これも以前に福田首相の言葉「国民のメセン(目線)に立って」を「中学生なら“メセン”でいいが、一国のリーダーなら“シセン”ではないか」というようなことを書いたが、最近は、舛添厚生労働大臣も「国民のメセン」と言い出した。首相と厚生労働大臣は、そのうち「一政治家としての視点に立って」を「メセンに立って」と言い出すかもしれぬ。 『グレッシャムの法則』を真似れば、「悪語は良語を駆逐する」のだろうか。小うるさい老人的な書き方になったが、何はともあれ、「言葉遣いは、人それぞれの損得」であり、その損得は、決して小さくないものだと思う。

ほうれん草鍋

2008-01-26 23:31:32 | Weblog
①豚ばら肉の薄切り ②ほうれん草 ③もめん豆腐 ④ 大根おろし ⑤にんにく、しょうがの薄切り。  土鍋に湯を沸かし2分の1カップの日本酒を注ぎ、⑤を入れ、醤油で(お吸い物より少し薄いぐらいに)味をつけ、以下①②③を順次(食べる速度にあわせて)加え、大根おろしと一所に食べる。そのとき好みでポン酢醤油を混ぜてもいい。 これが、映画監督の山本嘉次郎さん考案の「ほうれん草鍋」であって、新婚時代によく食べた(最近は真冬時に2,3度か)。 案外知られていないが、ぜひ試していただきたき。 この鍋を食べながら、テレビを観ていると、よく、北朝鮮へ渡る船が映った。昭和36,7年頃、その船は「地上の楽園に向けて出発」と銘打たれたものだ。「そうかなぁ?」と私は頚をかしげた。北朝鮮のことはわからぬが、日本の景気がよくなりつつあることが、バイト先の小さな会社を見ていても実感できた。 『神武景気』(昭和30年)『岩戸景気』(昭和33年)という言葉もあったし、池田勇人蔵相が『所得倍増論』をブチ上げていた時代である。 何を好んで共産主義の国へ行きたがるのかがわからなかった。 いま北朝鮮で苦労している「日本人妻」と呼ばれる人達は、日本の未来を信じなかったのだろうか。 変な話になったが、私の中では、「ほうれん草鍋」と「希望の船」が妙に重なるのだ。