水割り3杯の雑談

毎日、夕方6時を過ぎる頃、台所のテーブルで書いていたエッセイをブログに。足元にはエサをねだる愛猫が。私は68歳。

常識

2007-10-30 23:53:32 | Weblog
車の運転ができないから、恒に、誰かのハンドルに頼っているわけだが、いつも「人間の常識って凄いなぁ」と感心している。 誰もが定められた車線を走り、定められた速度を守り、信号の指示に従っている。むろん反則者もいて、事故も少なくないが、いろいろな社会の中で、路上の車というのは、かなり常識的な位置にあるのではないか。つまり、ハンドルもアクセルもブレーキも、ある抑制の中で動かされているのだと思う。そのことは、むろん車の運転に限らず、たいていの人達は、毎日の生活の多くの場面で常識を基礎にしている筈だ。  『守谷証言』には落胆した。彼が、「接待は認めるが、利益供与は否定する」ことは、誰だって予想しただろう。だから、民主党が、「守谷証言を先にしなければ、テロ特措法の審議に応じない」と言ったときは、「これは爆弾質問が出るぞ」と思うのが常識だろうが、結果は肩すかしだった それにしても、守谷氏の接待づけは常識の範囲ではない。弁解として、「週末のストレス解消のため」と細い声で答えていたが、もうどうせ終わりなのだから、「面白くて、愉しくて、週末が待ち遠しかった」と言った方が潔い。 毎日のニュースを常識という2語で括って観ているとおもしろい。 もちろんポジティブな常識外も少しはあって、昨日は「松坂大輔君」に、今日は「斉藤佑樹君」に「おめでとう」を言った。この2人の若者には(常識外の)強運がある。

女性とスポーツ

2007-10-30 00:28:25 | Weblog
中学の2年か3年だった頃、私のいた茨城の町に、『ロマンス・ブルーバード』という女性だけの野球チームが来て、町の男性チームと親善試合を行った。当時、ロマンスという娯楽雑誌があって、女性チームだけのリーグ戦も行われていたようだ。『ブルーバード』のユニフォームは下が短パンで、ストッキングとの間のヒザ小僧が出ているものだったが、それでも男子中学生にはちょっと刺激的だった。 山口瞳先生は「男も女もやるスポーツは、女の方が面白い」と書いたが、確かに最近のプロゴルフなんかは、ソレがいえると思う(石川遼君が女性だったら私もテレビの前に座るだろう)。 少し前、男子にも新体操があると知って、「まぁその辺まではいいか」と思ったが、男が女の世界に入っていくのは困る。たとえば、男のシンクロナイズなんてのが出来たら、スポーツが汚れてしまうだろう。ビーチバレーだって、8割は女体美を観るスポーツだから、むさくるしい男達がやっても気持ちが悪いだけだろう。 山口先生の「同じ競技なら、女の方を観たい」の代表は、フィギュア・スケートだ。私はバレエというものを観たことがないが、フィギュア・スケートはバレエのトゥシューズをスケートシューズに替えたのに似ている気がする。 マラソンも女子の方がいいが、高橋尚子さんはどうしているのか。テニスも女性を観る方がいい。 シャラポワという188センチの身長を誇るロシア人選手がいて、ファッションも派手だが、それでいいという迫力がある。 現在の日本の№1は杉山愛さんらしいが、彼女はダブルスに強い。この前、テニス人間の妹に「ダブルスを組むのが外人なのに、どうやって練習するのか?」と訊いたら、「それは相性と呼吸」と言っていた。 テニスは戦場(コート)の面積が限られているので、そういう「心のつながり」が醸成されるのだろうと思った。 バレーボール、バドミントンあたりも、女性の肉体美をテレビや写真誌が狙う時代になった。

善人

2007-10-28 20:30:22 | Weblog
俳優の三宅裕司さんは、まだ子供が小さかった或る年のクリスマスの日に、テレビ局の衣装部屋からサンタクロースの装い一式(もちろんヒゲも)を借り、大きなプレゼントを担いで帰宅し、奥さんに、子供がすでに眠っていることを確認し、大急ぎでサンタスタイルに着替え、寝室に行って、子供の枕元に大きなブーツ型のプレゼント袋を置き、足音を立てぬように居間に戻り、奥さんに小声で「うまくいったよ」と告げたそうだ。 奥さんはもちろん、ダンナのミスに気づき、「それじゃ(サンタ姿になった)意味がないじゃん」と笑ったそうだが、奥さんはたぶん、三宅さんに惚れ直しただろう。 家人が風邪をひいた。熱はたいしたことはなく、炬燵に寝転んでいられる程度だったが、喉がやられていて、かすれ声になっていた。Tさんが見舞いに来てくれた。Tさんは家人の通う洋裁教室の友人で、気が合うというか、団地(公団住宅)の中では、いちばんの親友だった。家人がTさんに見舞いの礼を言い、2人の雑談が始まった。私は隣室(といっても2部屋しかない)でテレビを観ていたが、時々は2人の会話が聞こえてくる。いつのまにか2人が「かすれ声と小声」になっている。Tさんが家人に合わせてヒソヒソ声になっている。「つい、つられて」ということもあるかも知れぬが、私が思ったのは、「善い人なんだなぁ」ということだった。それから40余年が経つが、Tさんと家人は、時々、一緒に旅行したりする仲である。

スパークリングもの

2007-10-28 20:22:26 | Weblog
高校2年生になる春に、茨城から東京・世田谷の若林に転居して、その何日目かに嫂(叔父の妻)が渋谷を案内してくれた。「この街をおぼえれば、あとは新宿でも銀座でも、すぐに遊びにいけるようになるから」と嫂が言ったが、あとで考えてみると、その通りだった。4月なのに暑い日だった。道玄坂下にあった『西村』というフルーツパーラーに入り、嫂がレモンスカッシュを2ツ注文した。それは私にとって初めての味だった。茨城の町の食堂にもサイダーやラムネぐらいはあったが、それらよりはずっと高級な味がした。 大袈裟に言えば、「都会に来たんだ」と感じさせるシャレた味だった。  昭和30年代の前半までは、(トリスバーなどでも)ウィスキーはハイボール(炭酸水で割る)が主流だった。オン・ザ・ロックスや水割りを呑む人が増えたのは30年代の終わりごろからではないか。脳梗塞を患う前、夏の午後は出来るだけ水分を摂らないようにしていた。晩酌のビールの最初の1杯の味を高めるためだった。今はもう(昼間に充分な水分を摂っているので)、ビールも、家人が呑むときに、グラス半分もらう程度だ。 どうも年をとると炭酸系(スパークリングもの)が遠くなる。何年か前になるが、先輩の家で、ドンペリなのか何だか、高級シャンパンなるものが出てきて、まさか「私はウィスキーの方が~」とは言えず、1杯だけ頂戴したが、これを何万円かで買う人がいるのがフシギだった。

ワイドショーのネタ

2007-10-27 00:50:23 | Weblog
朝青龍がモンゴルに帰国し、それを追いかけたテレビカメラは、その後、彼の姿をなかなか捕らえられず、仕方なく、山奥の方にある温泉地を摂って「この中のどこかに横綱がいるはず」と、何の意味もない報道をしたとき、「この問題は、もう飽きた。別のネタを探せ」と私は書いた。 読売ジャイアンツがプレーオフで敗れ、渡辺恒雄会長が「ルールがくだらない。(リーグ優勝の)意味がない。」と怒り、ファン代表の徳光和夫氏が「プレーオフなんて、もうやめようよ」と嘆いたが、どうしてテレビは(日テレはムリだろうが)これをネタにしないのか。 切り口はいくつもあって、これと同じ(ペナントレースで優勝、プレーオフで負け)経験は、パ・リーグでソフトバンクに2度あるが、そのときは王貞治監督も孫正義オーナーも不平は言わなかった。 台湾系の人達は日本人よりもオトナなのか。また、もし巨人が勝っていたらどうか。そのときはもちろん、ナベツネさんも徳光さんも、「なぁに、強いチームは、どんなルールの中でも勝つよ、アハハ」となったはずであり、その辺のことを山口瞳先生の『巨人ファン善人説』と並べたら、ワイドショーの中の、おもしろい15分になると思うが・・・。  「亀田問題」も、もう今日(26日)の長男の謝罪で報道は終わりにしたらどうか。このネタはたぶん月曜日のワイドショーでも、「興毅、涙の謝罪。亀田家の今後は?」といったタイトルで出て来るだろうが、大方の人達はもう飽き飽きしているはずだ。 「テレビがつまらない」と言われて久しいが、一端の責任はワイドショーにもある。他局が朝青龍・時津風・亀田・・・ばかり追いかけている間に、別ネタに目を向けなはれ。