今日は例外的に暖かいが、寒い夜には水割りの前に日本酒(月桂冠と樽酒菊正宗をブレンドしたもの)を100CCほど熱燗にして呑む。私が初めて呑んだ酒も、やはり暖房目的だった。中学3年から高校1年を終えるまでの我が家は70過ぎの祖父と、14歳年上の叔父との男世帯だった。祖父と叔父は冬になると小さなやかんで酒を沸かして晩酌していて、ある寒い日の夜、「おまえも呑んでみるか」となった。
それはもちろん中学生に酒を教えるのではなく、暖まる為であって、当時の暖房用具は練炭火鉢と木炭炬燵と湯タンポしかないから、今では想像できないほどの厚着をして寝ていた。「おまえも呑んでみるか」には、そういう背景がったが、それ以前に男世帯特有の、「ま、いいか」といった自由さもあった。酒の味は決して旨くはなかったが、身体がポカポカするのがわかった。本格的に酒を呑むようになってからは、ウィスキーが中心で、日本酒のことは(数年間にわたって通い続けた、ある酒場の樽酒を除いて)銘柄や格、辛口と甘口なんてこともよくわからない。それでもあの徳利と猪口のもつ雰囲気は好きだ。前述のように、一度に100CCしか呑まないので、ちょっと色気のある茶碗に注いで、レンジで温めているが、たまに旅行先や酒場で徳利&猪口に出会うと、「おだやかな情緒」のようなものを思う。私のよう呑み方をされる方は少ないと思うが、日本酒の熱燗のあとで、バーボンの水割りに替えたときの唇と喉の快さもなかなかのものですゾ。
それはもちろん中学生に酒を教えるのではなく、暖まる為であって、当時の暖房用具は練炭火鉢と木炭炬燵と湯タンポしかないから、今では想像できないほどの厚着をして寝ていた。「おまえも呑んでみるか」には、そういう背景がったが、それ以前に男世帯特有の、「ま、いいか」といった自由さもあった。酒の味は決して旨くはなかったが、身体がポカポカするのがわかった。本格的に酒を呑むようになってからは、ウィスキーが中心で、日本酒のことは(数年間にわたって通い続けた、ある酒場の樽酒を除いて)銘柄や格、辛口と甘口なんてこともよくわからない。それでもあの徳利と猪口のもつ雰囲気は好きだ。前述のように、一度に100CCしか呑まないので、ちょっと色気のある茶碗に注いで、レンジで温めているが、たまに旅行先や酒場で徳利&猪口に出会うと、「おだやかな情緒」のようなものを思う。私のよう呑み方をされる方は少ないと思うが、日本酒の熱燗のあとで、バーボンの水割りに替えたときの唇と喉の快さもなかなかのものですゾ。