京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

オリックス水族館とJR鉄道博物館

2009年03月05日 | 環境
京都の「オリックス水族館」建設問題で、
京都市長宛の「公開質問書」を提出してきました。
今回はやり取りの時間はほとんどありませんでしたが・・・・
ここで<?>と思ったこと
「JR西日本からいつごろ話があったのか?」と質問
「1月に話を聞いていた」
「1月のいつごろですか?」と聞いたら
今日はやり取りは想定していない、と
全く答えようとしなかったこと。
この固い対応には、<?>でした。
「市民に開かれた市政」などと言っていますが
こんな些細なやり取りにも、フタですか?

以下、質問書です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2009(平成21)年3月5日

京都市長  門 川 大 作  様

まちづくり市民会議
京都・水と緑を守る連絡会
いきもの多様性研究所
梅小路公園に水族館問題を考える懇談会実行委員会

公 開 質 問 書 

1、新聞報道等によれば、JR西日本は、平成21年2月23日、京都市下京区の梅小路公園内に鉄道博物館を新設する計画を発表し、京都市は同日、この新博物館新設の提案を受理したと伝えられています。
  梅小路公園には、現在、オリックス不動産によって、水族館の建設計画が進められていますが、この計画に対しては、京都市が公募した市民意見の約7割が反対していることにみられるように、新たなCO2 排出源となり、環境負荷をもたらす水族館は、京都議定書誕生のまちである古都京都に相応しくないという疑問の声が市民の間から多数あがっていることは周知のとおりです。
  こうしたなかで、JR西日本は、今回発表した鉄道博物館新設計画について、水族館計画との相乗効果で、観光客を呼び込む施設として期待を寄せていると伝えられています。また、門川京都市長は、今回の提案について、「かねてから望んでいたことであり、大変喜ばしく、水族館とともに梅小路一帯が京都を代表する文化レクリエーションゾーンとなり、京都観光の更なる飛躍につながることを期待する」と、これを歓迎するコメントを発表しています。
  しかし、このような市長のコメントは,水族館計画に対する多くの市民の疑問の声を無視するものといわなければなりません。
2、さて、水族館建設計画に対しては、オリックスの提案を受けて、京都市長は「第三者機関、市民などの意見を聞き、方針を決めたい」として、「検討委員会」を設置するとともに、市民意見を募集しました。今回、JR西日本の提案した鉄道博物館新設計画についても、当然、その計画の是非について、第三者機関や市民の意見を聞いて、京都市の方針を決めるべきものであることはいうまでもありません。
  ところで、先程の市長コメントからも明らかなように、梅小路公園での鉄道博物館計画は、かねてから検討されてきたものであり、オリックス不動産による水族館計画も、こうしたJR西日本の鉄道博物館新設の動きに合わせて提案されてきたものであることは明らかです。
  しかも、梅小路公園に、水族館と鉄道博物館という2つの大型観光集客施設が建設されることは、これまでの市民の憩いの場として親しまれてきた梅小路公園の性格を根本から大きく変えることになります。そうすると、水族館計画だけを切り離して検討してきた「京都水族館(仮称)整備構想検討委員会」の検討結果(答申)は、根本的に再検討される必要があるといわなければなりません。
3、さらに問題なのは、今回の計画発表にあたって、計画の全体像や具体的な内容が全く明らかにされていないことです。
  京都市は、鉄道博物館の新設を梅小路公園活性化の起爆剤と位置づけており、大量の観光客をよび込むことを予定しています。したがって、交通アクセスをどう確保するのか、施設建設にともなう環境負荷をどう評価するのか、検討すべき事項は多岐にわたります。
  また一部では、JR西日本による新駅設置などがとり沙汰されるなかで、計画の全体像を示さずに、情報を小出しにするやり方は、意図的な世論操作を目論むものとの批判をまぬがれません。
  以上のように様々な問題があることから、私たちは、今回の新しく発表された鉄道博物館計画とこれまで議論されてきた水族館計画の2つの計画に関して、京都市に対して、以下の事項についておたずねいたします。
  今回の計画は、多くの市民が関心を寄せている問題でもありますので、ご多用中お手数ではありますが、平成21年3月19日までに書面でご回答下さいますようお願い申し上げます。

(質問事項)
1、JR西日本が今回提案した鉄道博物館新設計画についても、第三者機関による検討と市民意見の公募が必要不可欠だと思われますが、京都市として、この計画に対して、今後どのようにして検討を進められるのか明らかにして下さい。
2、また鉄道博物館計画の検討にあたっては、水族館計画と切り離して検討することはできないものと思われますが、これまでになされた水族館計画に関する検討委員会の検討結果(答申)は一旦白紙に戻す必要があるのではないでしょうか。この点に関する京都市の見解を明らかにして下さい。
3、今回JR西日本から発表された鉄道博物館新設計画については、計画の全体像や具体的な内容が全く市民に明らかにされていません。計画の具体的な内容が示されないまま、京都市がJR西日本の提案を受理するというのは、いささか軽率ではないでしょうか。計画の全体像と具体的な内容が明示されるまで、提案の受理を留保すべきものと考えますが、この点に関する京都市の見解を明らかにして下さい。
4、今回の博物館新設にあたって、JR西日本が新駅設置を検討しているといわれています。したがって、今回の計画の全体像と具体的な内容が早急に市民に明らかにされる必要があります。京都市が現在までに把握しているJR西日本の提案の具体的内容と全体像を明らかにして下さい。
5、水族館計画及び鉄道博物館計画は、梅小路公園とその隣接地域の再開発計画ということができます。そこで、京都市として地域再開発計画に関する指導方針を明らかにしてください。
                                 以 上


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