写真は「国家のエゴ」佐藤 優 朝日新書 720円+税
眠れない夜。私は妄想する、小沢一郎と亀井静香の密談を。
都内ホテルの一室。対峙するのは小沢一郎と亀井静香。
まず口を開くのは亀井静香。
「しかし、安倍ちゃんもえげつ無いな、この時期に解散とは」
「戦略的には正解ですわな、民進党の体たらく、小池新党の準備不足、何処にも風が吹かなければ、自民が有利と踏めば有りですわ」
「しかしだ、何の大義も無い、まことにもってけしからん」
「大義を振りかざしても、選挙は勝たにゃ意味がない」
「そこだよ、イッチャン、何か秘策はないのか、安倍ちゃんをぎゃふんと言わせる秘策は」
「民進党と共産党の選挙協力が実現しないと難しいですわな」
「前原の野郎も共産党は組めんなどとぬかしおって、だったらとっとと自民に行けばスッキリするものを」
「せめて、民進離党者の選挙区に候補を立てず自民、共産の対立軸すれば、見返りに1人区で共産候補を降ろさせるぐらいの工作が出来るのに、あの石頭では無理ですわ」
「だいたい、あんたが2大政党制を日本に根ずかせるなどとぬかして小選挙区制など導入したのが、間違いの始まりじゃ、何とかせい」
「いつでも政権交代が出来る2大政党制が憲政の常道ですわな」
「あんたはいつもそう言うが、対立軸がなくて何の2大政党制じゃ、今の前原など安倍ちゃんより右だし、小池にしたって集団的自衛権や安保法制には賛成だったし、アンチ安倍の受け皿が何処にもない、何とかせい」
「何とかせいと言われても、今更新党と言っても時間も金も無いですわ」
「あんた、せめて理念を打ち出せ、理念を」
「理念?」
「じゃなかった、政策じゃ、安倍ちゃんと対峙する政策じゃ」
「例えばどんな政策を」
「まずは脱原発、そして福島の廃炉の国家プロジェクト化」
「消費税5パーセント値下げ、物品税の復活、沖縄及び東北三県の10年間消費税無し」
「待機児童0パーセント、企業内保育園の義務ずけ」
「難民法の整備」
「コンクリートから人じゃ」
「何処かで聞いたセリフだわ」
「とにかく、あんたが悪い、何とかせい」
ここで私は深い眠りにつく、今度は見果てぬ夢を見ながら。