おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

紫陽花の蜃気楼

2017-05-13 23:48:39 | Weblog
胸のつかえが とれぬ時は
夢の中へ逃げ込む支度をする


気が付くと
庭の片隅の紫陽花の陰で
蟻が せかせ かと 動き回るから
姦しくて


見つからないように
こっそりと
パンくずを 撒いて
蟻の 気をそらす


たちまち 沢山の 仲間が
集まってきて 
本来の目的を
何をしようと していたのかを忘れて
パンくずに群がり
大騒ぎをしてしまう バカな連中


わたしは 夢の支度にもどって
胸のつかえが 
とれない人に 戻って

夢の中でだけ
つかえがとれて 
自由になれるという話を
信じているふりをして

眠りの中へ 逃げ込む 



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雨の日

2017-05-13 13:41:56 | Weblog
雨粒を 
手のひらに うけて
やみそうにない
暗い空を ながめる。

そこに 落ちてくるのは
涙だとしたら

だれが そんなに 泣いているのだろう

この世界のどこかで
泣くことでしか
気持ちを 表せない人が
泣いている

その涙を 手に受けて
哀しみが 指先から伝わって
こころにまで とどく

雨の日は そんな
悲しみの 一日。

雲の切れ目が ないものかと
空を 眺めて
長い 一日が 過ぎていくのを
待っている


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告白

2017-05-13 00:03:37 | Weblog
精一杯
がんばって 好き と
告白した あの日


おもむろに 向き直って
いつから・・・と
聞き返してくる


そんな返事ないよ
ともいえず
黙りこくってしまう と


何も聞かなかった 素振りで
踵をかえして
ゆったりと 立ち去る
憎らしいほど 自信に満ちた 後姿


今のは 冗談だよ と
声にならない 
言葉を 投げかけても


恥ずかしさが
全身を駆け抜ける


その夜は
泣きながら 眠った
青春の ひとこま



気持ちを
告白 するなんてことは 
二度とない と 誓った夜




 
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