咆哮

負け犬の遠吠えかも…
最近「負け犬」が流行り言葉になってしまったので「落ち武者の歯軋り」とした方がいいのかも…

『ステップフォード・ワイフ』

2005年02月06日 23時15分03秒 | 映画
ストーリー説明なし、ネタバレなしといつものように書きたいのだが、この作品の場合何を書いてもネタバレになってしまう可能性があるので、まだご覧になっていなくて気になる方は読まないでいただきたい。
(まあ、相変わらず殆ど物語には触れませんけどね。f^_^;;)

ということでのっけからネタに関する事かも知れないが、この作品ってスリラーでありブラックなコメディーと思っていたのだけれどそれにSF作品だったとは知らなかった。(爆)

少しこの映画とは関係ない話からさせていただくと、最近のSF映画って本当に「SF映画」と呼んでいいのだろうか?。私の個人的な意見を言わせてもらうと、かなり疑問を感じている。
SFってやはり未来(というより現時点のリアルワールドではない)の世界の話でなければならないと思うのだが、今ハリウッドなどで作られているSF映画の元ネタというのが、私が子供の頃(3,40年前)にSFと呼ばれていたネタと全く変わっていないのだ。いや、もっと酷いのはSF(小説などで)というジャンルが出来た100年以上前の頃のネタをいまだに相も変わらず使い回ししているのって、元来の「SF」とい言葉の意味からもう完全に外れてしまっている事にならないだろうか?。もっと分りやすく言うと現時点において発想される未来(異世界)こそが本来のSFなんだろう!。
特に最近の映画界はCGという玩具の発明により、それを使いたいだけの古い使いまわしネタが多過ぎるに様に感じている。

そうした中でこの作品的SF要素は非常に好感が持てるものかも知れない。
作品そのものはアメリカ映画の得意とするところの、そして私好みのブラックユーモアたっぷり含んだ作品で楽しめたのだけれど。これもちょっとネタの古さは感じてしまった。というか、この作品も原作モノでウーマンリブって言葉が出始めた頃の作品だそうで、それを今風にアレンジしたそうだが、ちょっと甘さを感じてしまった。個人的には主人公達にもっと厳しいラストにして欲しかった。

もう殆どネタバレだけど、この作品って自分がロボット的人生に憧れ挫折した主人公が本当のロボットを見て本来の自分を発見するってのが主軸の筈なんだけど、あのラストだと結局何も発見出来ていない事になってしまうよね。ただ、違う種類のロボットをやっつけ元のロボットの生活に戻れただけの(今度は反省出来る自覚あるロボット)話になってしいまっている気がしないでもない。(ロボット人間が人間ロボットを気持ち悪がっても、「目糞、鼻糞を笑う」ってことでしかないのでは…)
だから、元いた世界を皮肉りたいのなら元の世界に戻してハッピーエンドではダメでしょう。でも、言いたい事は分るけどね。



3 コメント

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SFネタ (タンミノワ)
2005-02-16 11:24:24
こんにちわ。タンミノワです。

これ、ネタバレしてるようだったので途中で読むのやめてたんですけど、多分この映画観ないと思うので(笑)読んじゃいました。



個人的見解で言うと、私はSFというのは、宇宙が出てくればSFであるとか、未来を描いていればSFであるとか、宇宙船が出てくればSFであるというのとは違うんですよ。

ブラッドベリっていう短編ばかりを書く作家がいて、彼の作品って、宇宙船が出てこないけど、なんかSF・・て作品が多かったんですよね。

「それってファンタジーって言うんじゃないの?」といわれたら定義は難しいし、自分でもよくわからないんですけどね。

でもシューテツさんが書いてる「古いネタ使い廻し」ってのもわかります。

大御所の作品のネタの使いまわしというか。

私は「幼年期の終わり」がそろそろ映像化されてもいいんじゃないかと思い続けているのですが・・

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SF (管理人)
2005-02-18 05:35:01
タンミノワさん、ようこそ。



勉強不足でブラッドベリって名前しか知りません。

よく聞く名前ですけどね。

タンミノワさんの紹介からすると、日本でいうと星新一のようなSFですかね?。

(ちなみに星新一は昔かなり読みましたが…)

だから、「幼年期の終わり」って作品も知らないのですがどんな内容なんでしょう?。



で話を元に戻しますが、前回の文章では誤解されるかも知れませんが、私は実は「ネタの使いまわし」ってそれほど否定的ではないのですよ。

私の場合、その中でも何か少しでも新しさを感じられたら、それはそれでいい訳です。ただ、私は飽き性なもので、すぐ退屈になってしまいますので、そうならなければそれでいいのですよ。(笑)

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新しい未来像求む (管理人)
2005-02-18 12:50:56
シューテツさん(さんですよ) こんちわ。



ブラッドベリは例のムーア氏が引用した「華氏451」で思想統制による焚書(ふんしょ)を描いた近未来モノが代表作の作家です。これって66トリュフォー監督によって映画化されているらしいですが、見たことないです。

でもって「幼年期の終わり」っていうのは「2001年宇宙の旅」と同じ原作者で、これを合わせて読むと、なんとなくつながってますね。やたらと時間軸の壮大な物語です。三島由紀夫がこれを読んで号泣したとかしないとか(どっちやねん)いや、したという伝説があるそうな。

私は面白くて妊娠中に一晩で読んでしまいました。

人間の生きる時代を、地球の「幼年期」と位置づけて、それが終わって、次の時代(少年期?)へ進化するというのがお話の主軸でした。最後の落とし方が衝撃的なんですよ。



>もっと分りやすく言うと現時点において>発想される未来(異世界)こそが本来の>SFなんだろう!。



本来「SF」をやろうとするなら、このへんを、今の人間がアタマを使って考え発想で勝負して驚かせないといけないところなんでしょうけど、それを過去の作家たちが創造した「近未来社会」をあっさり借りているとこが問題なんでしょうねえ。新鮮味のないところの。

これだけ技術なりの進歩のスピードが速いと難しいんでしょうけどね。近未来、未来を描くのって。人間が想像する以上のツールがすぐ、出来てきちゃいますしね。

「CODE46」にしても、「ガダカ」にしても、遺伝子をいじくるとか、超高度管理社会とか、私には新鮮な未来図ではありませんでした。もっと「おおっ」と思わせてくれる未来が欲しい。実は過去返りしてるとか。















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