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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●技法俳句001・オノマトペ01・中村苑子

2010-07-30 22:58:32 | 特集俳句

技法俳句001・オノマトペ01・中村苑子

 「技法」とは俳句を作る際に使われた「わざ」です。「方法」とは俳句を作る理由に近いものであり、技法よりもより根源的なものです。
 技法の第1弾は「オノマトペ」です。オノマトペとは擬声語および擬態語のことをいいます。

 onomatopee[フランス語] ものの音や声などをまねた擬声語(ざあざあ、じょきじょきなど)、あるいは状態などをまねた擬態語(てきぱき、きらきらなど)をさすことば。(出典Wikipedia)



○「おんおんと氷河を辷る乳母車」(中村苑子01)

季語(無季)

【鑑賞】:乳母車が氷河をすべっていきます。そのときの音が「おんおん」ということです。むしろ音というよりは「声」というべきでしょう。



中村苑子(なかむらそのこ)(1913~2001)

○好きな一句「わが春も春の木馬も傷みたり」02

季語(春)

【Profile】:静岡県出身。1944年「馬酔木」「」に投句を始め、以後→久保田万太郎の「春燈」、後に→三橋鷹女に師事。→高柳重信らと「俳句評論」創刊に加わった。1975年第22回現代俳句協会賞受賞。

中村苑子掲載句

03桃のなか別の昔が夕焼けて(桃・)〈次元・昔(時間)〉2010/10/2

04火を消して一つの顔を覚えおく(無季)〈五体・顔〉2010/11/23

05野遊びの傷舐めて血の甘かりし(野遊び・)〈五感・味覚(甘)〉2011/3/28

06黄泉に来てまだ髪梳くは寂しけれ(無季)〈次元・超次元(彼岸)〉2012/9/9

07胎内の水音聴いてゐる立夏(立夏)〈五感・聴覚〉2014/5/5

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