スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

あれ?同じ演奏だよね…

2012年08月24日 | Weblog
いろいろとあらためて聴いてきましたが、アドリアーノ・ラヴァニーノ楽団もフィルム・スタジオ・オーケストラも、
スクリーン・アカデミー・オーケストラもマグリオ・デ・バッシ楽団も、ルチアーノ・パガーノ楽団もぜ~~んぶ
同じ楽団の演奏だったのですね。



これ、友人のダッチマンさんも昔、どこかで書いておられましたよね。(大汗)

スクリーン・アカデミー・オーケストラなる楽団のカバー集のソノシート、印刷物としての内容はなかなか濃いです。

「皆殺し無頼」が「ジョニー・ユーマ」というタイトルだったり…でもジョニーのスペルが…Hが抜けてる…



4チャンネルレコードがちょっとブームになった頃のこのアルバムに収録されていた「情無用のコルト」の」カバーは
聴き応えがありました。

同じくフィルム・スタジオ・オーケストラのものだと思いますが、他の楽曲も編曲と演奏が豪華になっていました。







「ガンマン対用心棒」 クラウン・レコード 1967年

2012年08月21日 | Weblog
「オルケストラ・チネマティカ・デル・ソーニョ」なる楽団の演奏によるカバー・レコードです。

特に右側の第二集のジャケット、これは「情無用のジャンゴ」のワンシーンの油絵ですが、実によく描けていて
とても気に入っています。

が、よく考えるととんでもないジャケットですね(笑)。

演奏もなかなか聴き応えがあります。
「情無用のジャンゴ」などは、オリジナルよりも迫力と臨場感があって好きです。
ちょっと音が外れるような箇所があるものの、「帰って来たガンマン」はオリジナルに忠実です。
「流れ者のギター」(夕陽の用心棒)のカバーも珍しいと思います。
「続・荒野の七人」の収録はご愛嬌。





発売は1967年ですから、リアルタイムの黄金期に発売されていたものなのですね。

私は、ずいぶん後で(多分1980年代はじめ)中古レコード店にて購入しました。

懐かしいカバー・バージョン

2012年08月19日 | Weblog
ホアキン監督の訃報の後、友人からサンチョ・ガルシアも昨年亡くなっていたことを知らされて、寂しい思いをしていましたが、
ここのところ、LPを引っ張り出してきては聴いているので、その話題で寂しさをふっ飛ばします。

MAX20に関しては、話題もたいがい出尽くしたようですので、次いきます(笑)。

このLPはポリドールから発売された二枚組で、左のものが「西部劇映画音楽大全集~愛のロードショー」というタイトルがついています。
右のものは、同じポリドールから後年発売されたもので、「西部劇映画音楽大全集~愛のロードシアター」と改名されています。

どちらも内容は全く同じで、すべて「フィルム・シンフォニック・オーケストラ」によるカバー演奏です。

なぜ私は、このカバー演奏版のレコードを2部も買ってしまったかと言いますと、当時カバーでは珍しかった「荒野の皆殺し」と
「荒野のプロファイター」が収録されていたからです。
後年買い足したものは保存用です。

特に「荒野のプロファイター」のカバー演奏は絶品だと思います。
映画のメインタイトルのカバーではなく、近年発売されたサントラと同じ演奏形態ですので、当時マスターテープのコピーの一部、
もしくは全部が日本にあったのかな?なんて思います。



それから、「殺し屋がやって来た」のカバーが収録されていたLPも買いましたが、当時サントラ盤っぽく発売されたシングル盤と
同じ演奏でびっくり!

なんじゃい、「アドリアーノ・ラバニーノ楽団」ってフィルム・スタジオ・オーケストラのことだったんかい!

ダマサレタネ みんな。



あらためてカバー演奏を聴いていると、遠い少年時代の記憶がよみがえります。

訃報 ホアキン・ロメロ・マルチェント監督が亡くなりました

2012年08月18日 | Weblog
91歳です。
心からご冥福をお祈りいたします。

日本公開作では、TV公開された「墓標には墓標を」くらいではないでしょうか。

弟のラファエル・ロメロ・マルチェント監督(追跡者ガリンゴ、盗人野郎サンタナ、荒野の死闘・無情の賞金稼ぎ…)の方が、
日本公開作も多いので親しみがあるかも知れません。

ラファエル監督には、昨年のアルメリア・ウエスタン・フェスティバルでお会いしました。
「ご兄弟で制作された作品もありますが、見解の違いとかで喧嘩になりませんでしたか?」とお聞きしたら、「いつも喧嘩してたよ」
というお答えでした。

ホアキン監督は1962年に自身の作品「ゾロの復讐」のために、マドリッドの北の山あいに西部の町並みのオープンセットを制作しました。

それが、「荒野の用心棒」の舞台となった有名な「ゴールデン・シティ」と呼ばれるオープン・セットです。(上の写真)
このセットは、「夕陽のガンマン」ではモーティマー大佐が歯並びの悪い賞金首のガイ・ギャロウェイをし止めるシーンでも使われました。
その後、たくさんのマカロニウエスタンで使われたセットですが、このセットこそホアキン監督の作品なのです。

ところで、私はホアキン監督の「墓標には墓標を」が大好きです。
悲劇的な展開のウエスタンではありますが、心理描写からアクション描写まで、さらに素晴らしいロケーション設定とキャスティング、
実によく描かれた作品だと思っています。
リズ・オルトラーニの音楽も素晴らしいですね。


「墓標には墓標を」撮影風景

ラファエル監督、いつまでもお元気で!そしてあらためてホアキン監督のご冥福を祈って、合掌。


この記事を書かせていただくために、カルロス・アギラール氏の著作から画像を引用させていただきました。



Courtesy of my friend Carlos Aguilar

「鮮烈西部劇のすべて」 1972年 コンピレーション・アルバム 2枚組

2012年08月09日 | Weblog
このレコードなくして、私のマカロニ人生は語れません。

ってくらい衝撃的なレコードが、私が中学3年生のときに発売されたのです。

よく「マカロニウエスタンのレコードありますか?」って遊びに行ってた隣の学区にあった小さな
レコード屋さんのおじさんが、ある日教えてくれたんです。

「こんどすごいレコードが出るよ。マカロニウエスタン2枚組だよ。小遣いためて買いに来てよ」

ま、そんな感じの言葉だったと思います。

3000円もどうやって工面したかは忘れましたが、父親の許しを得てから買いに行ったことだけは覚えています。
父は厳しい人でしたが、読書と音楽鑑賞に関しては寛容で、映画音楽レコードに関しては、たいがいOKでした。

いやもう、ずらっと並んだタイトルに腰が抜けそうになりましたが、実際聞いてみた時の感動は、このレコード
に針を落とすたびに鮮明によみがえります。

三船敏郎が出た当時の新作フランス製ウエスタン「レッドサン」の画像がジャケット写真に使われ、第一曲目も
レッドサンのメインテーマでしたが、そのほかはすべてイタリア製のマカロニ・オン・パレード!

とんでもなく豪華なサントラ演奏が並んでいました。
それこそレコードの溝が掘れてしまうくらい聴きましたが、ノイズは多いですが今でも十分に鑑賞に堪える音質
を保ってくれています。

私の学年の友人たち5人が買ったのは知ってますが、あくまでも私の学区のことで、レコード屋さんは隣の学区に
あったので、その学区のマカロニ小僧が買ったことや、お兄さんたちが買ったことも鑑みると、かなりのレコード
が、その小さな店で売れたのではないかと思います。

それくらいセンセーショナルなLPだったことは間違いないと思うのです。

後年、保存盤として程度のよい帯付きのレコードを中古レコード屋で購入しました。

やっぱり、よく聴くレコードのうちのひとつです。




〈8月14日追記〉
テレンス・ネロさんから教えていただいた豆知識によって、また面白い事実が分かりました。
(って、そんな大したことではないんですけど、ファンにとっては興味深い事実なんですね。)



左のアルバムは発売当時買ったもので、右のものは後年保存用にと買い足しておいたものですが、
確かに、後者の収録曲表記が読みやすくなっています。
SIDE3から下の文字が特に強調されていますね。
(「真昼の一匹狼・殺るか殺られるか」「ガンクレージー・死の宣告」は特に読みやすくなっています)

さあ、あなたのコレクションはどちらでしょう?

テレンス・ネロさん、豆知識ありがとう~




マカロニ・サントラ・コンピレーション・アルバム 第一号 1967年

2012年08月07日 | Weblog
CDリリースも少し落ち着いたので、最近はレコードをよく聴きます。

たまに引っ張り出してきて聴くレコードの一枚です。

私が10歳の時に発売されたLPレコードで、当時2000円の値段がついていました。
当時の物価からすると、ずいぶんと高かったのですね。
レコードやCDの価格って、当時からあまり変わっていないのが不思議です。



もちろん、当時小学生の私は、こんな素晴らしいレコードの存在は知りませんでした。

後年、中古レコード店にて買い求めましたが、ラッキーなことに白ラベルの見本版で、試聴した形跡
もなく、新品同様でした。



日野康一さんの名(迷?)解説や歌詞、おなじみの写真が並んでいて、とっても豪華なアルバムとなっています。