スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

「YANKEE」 1967年

2007年10月29日 | Weblog
ついにドイツ・コッホメディアがやってくれた。
ティント・ブラス監督の名作「Yankee」がDVDリリースとなったのだ。



これまでイタリアでビデオ・リリースされていたが、残念ながらフルスクリーン版だった。
スペインのTVチャンネルSOMOSでも放映されたが、若干カットされ、画面もトリミングされた
バージョンだった。



今回は、ノーカットの93分、2.00:1のワイドスクリーン版だ。
しかも、英語字幕つき!

主演フィリップ・ルロワの精悍なマスクに、スタイリッシュな衣装、かっこいいニニ・ロッソの
トランペットの主題曲、それに凝ったカメラワークと面白いロケーション。
マカロニムード満点のファン必携の作品だと思う。



今回ネガフィルムからマスターを起した映像は、とても素晴らしい。
ロケ地研究もバッチリだ。


DVD映像


イタリアビデオ映像

随所に盛り込まれた絵画的な映像も見所だ。



この作品で、よく話題になるのはこのシーン。


本編中では、こんなによく見えないのが残念…




I Sette del Texas

2007年10月26日 | Weblog
イタリアの「Hobby&Work」レーベルから出ているキオスクDVDのひとつだが、これは思いのほか
画質もよく、またアスペクト・レシオも正しいワイドスクリーン・バージョンだった。

このシリーズ、たいがいの作品はフル・スクリーンであったり、ビデオ起しのものだったりだ。

先日買ったピーター・ローレンスの「Una Pistola per cento bare」も大変良い画質だったが、
「荒野のお尋ね者」はフルスクリーンのひどい画質でがっかりだった。

さて、この作品は1964年の制作で、監督はホアキン・ロメロ・マルチェント。
出演はロバート・ハンダー、グロリア・ミランダ、フェルナンド・サンチョといった顔ぶれ。



なんと言っても、リズ・オルトラーニの流麗なメインテーマが素晴らしい。
ビデオから録った音は割れてしまって、なんとも残念だったが、今回、DVDから録った音は
割れもなく、高音部もきれいで満足できるものだ。

メインテーマmp3



初期のマカロニで、もう1本好きなオルトラーニの曲がある。
1963年制作の「墓標には墓標を」TV公開題名(El sabor de la venganza-
Gunfight at high noon)。
これはエルマー・バーンスタインばりのゴキゲンなリズムがいい。

メインテーマmp3 - これ、音が悪いのでご勘弁を

復讐のガンマン - メインタイトルのカバー

2007年10月24日 | Weblog
ここのところ、仕事にかまけ過ぎちゃったな。

で、友人のHPを覗いたら、腰を抜かすような歌が流れてきてびっくり!

マカトラ・ファンは必聴!!!

これは、スペイン語?ポルトガル語?
こんなパンチのあるカバーソングを聞いたのは初めて。

ぜひ詳細をうかがいたいところだ。

まいったナ。

ともあれ、HPに訪問してみてください。
流れてくる歌に腰抜けますから。ホント


BEST of BEST 「西部劇テーマ名曲集」

2007年10月11日 | Weblog
キングレコードの快挙だ!
3枚組2800円というリーズナブルな価格でこの内容は驚き。

1枚目はアメリカ編ということで、スタンダードな作品のカバーバージョンのオンパレード。
(まだ聞いていない…)

問題はイタリア編の2枚目と3枚目。
ジャケからは全く想像もできないような、スタンダードではないマニアックなトラックが並ぶ。
たいがいがフル・アルバム化された作品からの抜粋だが、なかなか選曲のセンスもいい。
実際、「あれ?こんなトラック、アルバムにあったっけ?」と確認してしまう始末。
(アルバムの聞き方が浅いナ)

今回の初収録の目玉は、なんと言っても「Sartana non perdona」(サルタナは許さない)の
主題歌のイタリア語バージョンだ。
さりげなく、こんなバージョンを混ぜておいてくれるキングさんはニクイ!
このバージョンは、映画では使われていなかったが、何年か前に個人的にリリース(?)された
海賊盤CDに初収録され、世界中のマカトラ・ファンを狂喜せしめたバージョンでもあった。
英語版に比べ、なんだか字余りの歌詞を強引に歌いあげているような感じの印象深い歌だ。
しかし、当時、その音質には若干問題があって、とても残念な思いを抱いていたのだ。
今回、開封したら、まずそのトラックを確認して狂喜した!音質もいい!
そして、続くインストゥルメンタル・バージョンも初CD化だ。

次に確認したのが、「Cosi sia」(アーメンと呼ばれた男)。
これは、CAMのノン・コマーシャルLP(?)にさりげなく紛れ込んでいたことがあるそうだが、
今回が初のCD収録となった。
おおっ!これはゴキゲンなイントロだ!と喜ばせておいて、いきなり蹴飛ばされて階下に
落とされる、そんな作りの楽曲だが、ダニエル・パトゥッキの器用なセンスにけっこうはまって
しまうのも事実だ。
音質もかなりよくて、アナログ盤では聞こえていなかった微妙な音も再現されている。

マニアックなマカロニの楽曲などどこ吹く風、みたいなカウボーイの姿をあしらったジャケは、
70年代初頭に、われらマカロニTV少年たちをとりこにした、同じくキングレコードの名盤、
「鮮烈西部劇のすべて」を彷彿とさせる。
(あの時は、「レッド・サン」のブロンソンだったからまだいいか…)
かえって、このダサさがキングレコードらしいといえばキングレコードらしいかな。

ともあれ、実質的には「究極のマカロニウエスタン」の第5巻と6巻にあたるこのCD、
しばらくはヘビーローテーションの2枚になりそうだ。




ステファン本

2007年10月11日 | Weblog
先日、ブラジルから「ステファン本」が届いた。

変形A5版サイズの143ページ、写真はすべてモノクロだが、初めて見る写真がいくつか掲載
されていて、とても興味深い。
ここに紹介したいところだが、スキャンするために本を強引に開くと、背の綴じ合せあたりが
パキッと割れてしまいそうでコワイ。

ポルトガル語が全く読めないので、とても残念だが、いつか日々やることがなくなったら、
辞書を片手に翻訳しながら読んでみるのもオツなものかも知れない。

興味ある方はこちらから購入できます。

Thanks to Herax

マカロニ新譜2作

2007年10月05日 | Weblog
「2 RRRingos nel Texas」(テキサスから来た二人のリンゴ)1967年(未公開)と
「皆殺しのジャンゴ」1968年 の2作だ。

「皆殺しのジャンゴ」は、以前CD化されていたが、今回は15曲追加と、倍増以上の増強ぶりだ。
特に、予告編で流れていた英語の歌詞違いの主題歌と、伊語主題歌の2分14秒バージョンが
収録されたのは感涙ものだ。
サルーンミュージックはさておき、他のトラックはすべて聞き応えあるマカロニらしいムード満点。
エレキギターの響きがとても心地いい。
ブックレットも豪華だし、ケースのバックカバーの鬼気迫るジャンゴの図柄も気に入っている。

「テキサスから来た二人のリンゴ」は、ちょっと前にイタリアでDVD化された。
随所にちりばめられたパロディとしゃべる馬と二人の馬鹿馬鹿しいギャグが楽しい作品だ。
カルロ・サビーナのコメディ・ウエスタンの作品は他にはないと思う(?)ので、「激メガ・レア」
と言えば、確かにその通りだと思う。
全15曲の前半が、サビーナらしい楽曲で楽しませてくれるが、後半はちと退屈な感もあり。
ジャケの正面はDVDと同じ図柄(ポスターの図柄)で、サイケな見開き写真が60年代っぽい。
ディスクのデザインもなかなか雰囲気がいい。
当時アナログがリリースされたような解説があるが、ホント??

さあ、まだまだ続くぞ~マカトラ・リリース!

盲目ガンマン SPECIAL EDITION

2007年10月03日 | Weblog
これぞ「究極」のDVDだ!
日本版マカロニDVDの頂点に堂々と鎮座するDVDと言っても過言ではない。ホント

今までリリースされた「盲目ガンマン」DVDは、ドイツのコッホ・メディア版が最も画質が
良かったが、今回のスペシャル・エディションは同等の画質で、しかも(!)貴重なTV放映時
の日本語の吹き替えが収録されている。

私も、TV放映の際は録音したのだが、テープをケチって音楽が流れる部分を主体にした
ダイジェスト版の録音しか持っていなかったので、まさか、今になって、全編の吹き替え音声を
聞けるなんて夢にも思わなかった。

今回、吹き替え音声を提供されたファンの方に盛大な拍手を送りたい。
よくぞ、録音テープを保存しておられたものと感心するばかり。

このDVDは、間違いなく「永久保存版」だ。
また宝物が増えてしまったナ。

そうそう、いつもながらDVDカバーが懐かしくていい。
学校帰りの街角の縦看に、この作品を見つけて、ちょっと正視できないような図柄にあたふた
したことが思い出される。