ヴァニラ・アイスはプラチナの夢をみるか?

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『マジンガーZ対デビルマン』スカパー課題アニメ映画2018年1月号その①

2017-12-25 01:54:24 | ロボットアニメ系
スカパー課題アニメ映画2018年1月号は予告通り複数の作品を取り上げます。今回はその①です。ではいってみましょう。

『マジンガーZ対デビルマン』

1973年7月18日に東映まんがまつりの一編として公開された日本のアニメーション映画。上映時間は43分です。

”東映まんがまつり”とは東映が1969年(昭和44年)から子供向け映画を数本まとめて春休み、夏休み、冬休みの時期にあわせて劇場公開したときのタイトルで、細かくいえば呼称も様々に変化しており、最終的には”東映アニメフェア”となって2002年まで続いたシリーズとなりました。

余談ですが、東映まんがまつりにはワタクシも幼少期にはお世話になりました。

それはさておき、今作はマジンガーZの劇場オリジナル作品としては本作が初であると同時に、今では定番となっているテレビアニメの劇場公開用オリジナル作品の先駆けだったります。ちなみにマジンガーZの劇場デビュー作は1973年春の東映まんがまつりで公開されたテレビ版第5話です。それからマジンガーZが飛行するための追加ユニット”ジェットスクランダー”のお披露目をテレビよりも早く行うという大胆さも忘れてはいけない点です。

さらにこの作品はその後に続く永井豪作品のクロスオーバー作品第一号であり、ワタクシが大ファンのゲームシリーズ『スーパーロボット大戦』の原点でもあるのです。

このように今作は”スーパーロボットアニメ映画”のパイオニアとしてアニメ史にその名を刻んでいるのです。

ちなみにタイトルには”対”とついてますが、マジンガーZとデビルマンは対決しません。まぁ目を引くタイトルではあります。

あらすじ


マジンガーZを駆る兜甲児と世界征服を企むドクターヘルとの戦いは日々激化していた。マジンガーZに手を焼いていたドクターヘルはデビルマンの宿敵デーモン族の実在を知ると、デーモン族をテレパシー操作光線を使って手なずけ、マジンガーZならびにデビルマンの抹殺を画策。一方兜甲児は、デビルマン・不動明に出会い、最初は反目しあうものの、共に戦うことを約束する。しかしデビルマンは機械獣&妖獣連合軍につかまってしまった。明に指摘された゛空からの攻撃に弱い゛という弱点を克服すべく開発された新兵器ジェットスクランダーを装備し救出へ向かうマジンガーZ。機械獣&妖獣連合軍との最後の戦いがはじまった。


感想

間違いなく子供向け作品です。そりゃもう清々しいくらいに子供向けです。43分という尺のためかストーリー展開は強引です。序盤の妖獣シレーヌの登場とか唐突過ぎです。それからあっさりドクターヘルに手なずけられるデーモン族の皆さん(といっても3体しかでてきませんが・・・)、最初から事情を話して協力すればいいのにけんか腰で登場する不動明(デビルマン)とツッコミどころも満載。

そのかわりにアクションシーンがとにかく多い。デーモン族3体に加え、機械獣が15体登場し、物語序盤からずっとマジンガーZが獅子奮迅に活躍してくれます。ジェットスクランダー装着前は空からの攻撃には弱いハズなんですが、それさえ微塵も見せない活躍っぷりには少し首をかしげてしまいましたが、派手に戦ってくれるマジンガーZは素直にカッコイイと感じました。

一方、デビルマンが何故か弱い。劇中の活躍はデーモン族に殺されそうになった甲児の弟・シローと弓さやかを助けたくらい。光子力研究所にせまる機械獣&妖獣連合軍の撃退に追われるマジンガーZに向かって「研究所は任せろ!」と大口を叩いておいて機械獣一体も倒せず敵につかまってしまう始末。マジンガーZの世界にデビルマンがゲスト出演している設定とはいえこれはひどいですね。当時ファンは怒らなかったのでしょうか?極め付きはラストシーン。去っていくデビルマンに「あ~デビルマンが行っちゃう!」と叫ぶシローに弓さやかが「大丈夫よシローちゃん、デビルマンは私たちの心の中に生き続けるから」(だいたいこんなセリフ)とか言っちゃうんです。”心の中に生き続ける”ってデビルマン、死んでませんから!!

こんな扱いですからね。なんか今作におけるデビルマンってマジンガーZの分まで苦戦を背負わされてるようにも感じましたね。きっと大人の理由とかあるんでしょうね・・・。二度も敵につかまってはマジンガーZに助けられるとかむしろ”ヒロインポジション”ですよ。


マジンガーZ対デビルマン 予告


特報の方の作画がヒドイですね。TV版の作画をそのまま流用したんでしょうね。”対”ってなってるのに「ついに手を握リあったのだ」って、相当なネタバレ。

まぁ本編の方の作画は悪くなかったですよ。TV版よりは丁寧な作画でしたし、なによりアクションシーンには力が入ってますからね~。個人的に印象的だったのは甲児と明のバイク対決のシーン序盤。疾走するバイクの作画は昨今にはない荒々しさで力強かったですね。まぁサーカスでも不可能なアクロバティックなバイク対決そのものはかなりシュールなんですがね・・・。

それから飛べないマジンガーZがボスたちのバイクとともに徒歩で研究所に帰還するシーンもかなりシュールでしたね~。今なら専用の運搬用のマシーンが出てくるんでしょうケドね。激しい戦いの最中なのに妙にほのぼのしてるシーンでした。

そうそう、もう一つ作画について印象的なことがありまして、それは水面に日が当たってきらめく表現(上の動画の1分40秒あたりをご覧ください)。本物の水のようにも見えました。あれ、今では見かけませんが、どうやってるんでしょうね?結構面白い表現だと思うのですが・・・。

いろいろツッコミどころのある本作ですが、スーパーロボットアニメ黎明期の先駆者としてバイタリティとチャレンジ精神に溢れた部分には強い魅力も感じます。子供向けとわかったうえで頭をからっぽにして観てもらえば結構楽しめたりすると思うのです。

それに最近のアニメに閉塞感を感じてる人には映像表現とか新鮮に感じちゃうかも?


放送局:東映チャンネル

放送日:2018年1月1日(月)11:00~12:00
    2018年1月6日(土)15:00~16:00
    2018年1月13日(土)15:00~16:00
    2018年1月27日(土)15:00~16:00



『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』予告編2


昔のマジンガーZに慣れてるからいろいろ違和感もありますが、それでもマジンガーZが作り続けられるのは嬉しいですね~。

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こっちも忘れてはいけないですね。ワタクシはすでに予約しました。マジンガー(”Z”とは限らないんですが)だけは絶対に出ますからね。

巨大ヒーローのクロスオーバーの原点である『マジンガーZ対デビルマン』がまさにスパロボの原点。そう考えると感慨深いものがあります。最近のスパロボは非ロボット作品も参戦するようになりましたから、デビルマンにもワンチャンあるかもしれませんね。その時はぜひちゃんと活躍させてほしいものです。

復刻!東映まんがまつり 1973年夏【DVD】
石丸博也,宮内洋,千葉治郎,池田駿介,神谷明
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)


こういうのもDVDが出てるんですねぇ。同時上映が『キカイダー01』第1話とか『バビル2世』第21話だったりと昔のまんがまつりって大部分がTV版をスクリーン用にブローアップしたものばかりなんですよね。

そんなんでもビデオメディアの発達してない時代だから十分だったんですよね~。その中に劇場オリジナル作品があるとより楽しめたでしょうね。

さて次回は『マジンガーZ対暗黒大将軍』です。年を越すまでには必ず書きますので乞うご期待。


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