Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

バッカーズ寺子屋での学びについて~レポート~

2024年09月18日 | Weblog

バッカーズ寺子屋の学びは、自分の力でつかみ取っていくものであり、時間がかかるものでもあります。まだ、今回は第5講座ぐらいですが、変化は少しずつ生まれてくるものです。最近は、How toの「こうしたら、こうなる式の、教育と称するもの」が流行っています。しかし、人間というものは、そんなに単純な存在ではないと私は思います。私は、教育を単純なものと考えて、人間を機械の部品か何かのように扱うのは好みません。また、すぐにわかることを良しとする気もありません。簡単にわかることは、簡単に役に立たなくなるような代物でしかないからです。ただ、難解でも本質的なことを、わかりやすく伝えようとは思います。

レポートを書くのも大変だと思います。「聴いていないから書けない」ということを、まずは体感する必要がありますが、そのためには、書けないことを痛感するしかありません。そして、自分の力で這い上がってくるしかありません。

ここで親が手伝えば、子どもの成長の機会は失われていきます。しかし、それは仕方の無いことです。自らが選択されたことですから、私の知るところではありません。

成長のためには、何度かの失敗を経験し、辛い思いをするしかないのです。また、そんなことをくぐり抜けずに、要領よくやることに、それほど大きな教育的価値があるとも思いません。

バッカーズ寺子屋での学びの結果は、一年後には、少しだけはわかっていただけるだろうと思います。そして、更には、5年後、10年後、20年後に、もしかしたら、その価値をもっとわかっていただけるかもしれません。その途中においては、理解されないことの方が多いとも思っていますが、それは仕方の無いことです。

一人一人の成長は、子どもたち自身の努力の賜であるし、ご両親様の薫陶の賜なのであって、私の知ったこっちゃありません。私はいつもそう思っています。皆さんの成長を喜びつつ・・・。(木村貴志)

 

バッカーズ九州寺子屋 塾長ブログ より転載

 

 

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日本の未来のために

2024年09月09日 | Weblog

「日本の未来のために」教育をより良いものにするための実践をしていくというと、何やらご大層なことをしている感じに受け止められるようですが、私にはそんな気負いも悲壮感もありません。おそらく国のために尽力している多くの人たちも同じなのだろうなと思います。もちろん私はそんな大した事も出来てはいません。しかし、そのようになりたいとの願いは持っています。

与えられた一度の人生を生きるのに、自分のため「利」のためだけに生きていても面白くはありません。なぜなら、自分のためにやっている人には、多くの人たちの賛同や協力は集まらないし、未来への希望や大きな達成感や利他の心、そして、感謝心も無縁のものとなるだけだからです。

見返りを求めず、日本の未来のために没頭する人生が、こんなに楽しいものだとは思ってもいませんでした。ただひたすらに、遊ぶが如く仕事に打ち込んでいきたいものです。

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医食同源

2024年09月09日 | Weblog

「医食同源」という言葉があります。人間の体を健康にするために病気になれば医薬の力が必要となりますが、病気にならないためには日頃の食事が大切だと言うことになります。また、病気になった時に何を食べたら回復できるのかという知識と行動も大切だと思います。

なかなか慌ただしい日々の中で、食事に手間暇かけるということが失われてきました。しかし、やはり、食事にも教育にも手間暇が大切だと思います。

効率を追求して人間を育てることはできません。時が必要ですし、matureという言葉のように、時を経て熟成することも大切です。また、人間の心と体を作るのは、「体に取り入れているもの」ですから、旬のものなどは体にとっても心にとっても最高の食べ物の一つだと思います。

だから、私は会社でも「栗ご飯」「栗の渋皮煮」「鯛のあら炊き」など、手間暇のかかるものを、隙間時間にさっと作れるようになる努力をしています。勿論、私が社長を務める小さな会社だからできることですし、安くて新鮮なものが手に入るスーパーが近くにあるからできることです。

丁寧に渋を抜くこと。丁寧に血合いを取ること。丁寧にお米をとぐこと。丁寧にだしを取ること。丁寧にコーヒー豆を煎ること。きちんとした材料や調味料を使うこと。そうした一つ一つをきちんと積み重ねていくことが、私の雑でズボラで短気なところを改めてくれるように感じています。

それは、私の教育実践へ大きな影響を与えているように感じます。日々の生活の中にも大切な学びはあるのだと思っています。

 

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九月~秋~

2024年09月02日 | Weblog

九月に入りました。

子どもたちとの合宿漬けの日々だった八月から、大人の人たちとの企業研修漬けの日々に変わります。ただ、私は子どもも大人も、基本的な課題は同じだと思っています。子ども時代の教育問題が、大人の問題を生み出しているというのが、因果関係に沿った見方だと思うからです。

私が行うのは対処療法的な研修ではありませんし、表面的でわかりやすいHow toの研修でもありませんから、本気で社員の人間的成長を考えている企業とのご縁しか生まれてはいません。

子どもにも大人にも、一人の人間として、全力で向き合う自分であり続けたいと思います。

暦の上ではもう秋です。日本の秋には美味しいものがいっぱいです。皆様も旬を大いに楽しみ、健康に留意されてください。

 

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リーダー不在の悲哀

2024年09月01日 | Weblog

次の日本のリーダーが決まろうとしているのだが、メディアが喧伝している人たちは、アメリカやロシアや中国のリーダーたちと対峙した時に、とても互角に渡り合える人材がいるようには見えない。

私は政治向きのことに対して発言をするつもりはない。なぜなら、政治向きのことには疎く、よくわかっていないからだ。しかし、人間としての迫力や、信義を重んじる心、国家観・世界観・人間観などは、その人の顔つきや言動や立ち居振る舞いから、なんとなく滲み出てきて伝わってくるものだと感じている。

だから、直感的に思うことは、長年の「教育の不毛」によって、国家のリーダーの不在という現象が引き起こされたということである。私は教育を何とかしたい。

良き人間教育の裾野が広がっていないから、頂点も駄目だということだと感じる。結局は、国家間の事といえども、人間と人間の生身のぶつかり合いである。

受験の点数の取り合いばかりしていれば、心身を鍛えていない、喧嘩の仕方も仲直りの仕方も知らない、教養が無い、愛国心が無い、戦う気概が無い、肝が据わっていない、智惠が無い、歴史や文化という背骨が無い、人としてのあるべき道を知らない、責任感も使命感も愛情も感謝心も無い、とないないづくしになるのはわかりきっている。

小利口な人間たちが、したり顔で運営し、私利私欲のことに奔走している国家に、より良い未来があろうとは思えない。

だから、一灯を掲げて暗夜を行くが如く、教育実践を一つ一つ生み出していく。

 

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合宿終了。夏の終わり。

2024年08月26日 | Weblog

24日に、小郡寺子屋「志学舎」の合宿が終わりました。バッカーズ寺子屋、バッカーズ九州寺子屋を含め、三つの寺子屋全ての、今期の夏合宿が終わったことになります。今年も私の夏が終わったような気がしています。

この寺子屋教育の一年間の始まりの合宿は、塾生(10歳~15歳)たちにとっても、とてもハードな三泊四日です。そして、支えてくださる引率スタッフにとってもハードな三泊四日だと思います。なぜなら、できる限り手作りでやる合宿だからです。大人がいかに楽に引率できるかを考えているようでは、本物の体験は作れないのだと、私は痛切に感じてきました。だから、出来合いのもの、予定調和のものは何もない合宿です。だから、子どもより、引率の大人の方が大切な合宿です。その際には、後ろ姿の教育が一番大切になりますから、私自身が誰よりも汗をかこうと思ってやっているプログラムです。

だからこそ、そこに大きな教育的意義が生まれ、大きな成果(子どもたちの成長)が生まれる合宿です。おそらく体感していただかなければ、何をどうしているのか、子どもたちがどのように成長していくのかは、さっぱりわからないと思います。釣り、バーベキュー、陶芸、歴史の学び方、スピーチの仕方、レポートの書き方、全てが既成概念にはないものになっていると思います。

合宿の最終日には、保護者の皆様にお迎えに来ていただき、解散式を行います。四日間の合宿の様子を全てスライドショーでお伝えします。20分ほどのスライドショーです。私は寺子屋での教育の全てをオープンにして良いと考えています。見られて困ることなど何一つないのです。

スライドショーを全員で見た後で、塾生たち一人一人に、スピーチをしてもらいます。テーマは、「萩合宿で、私が感じたこと、気づいたこと、学んだこと」です。自由に、体験したことをどう感じたか、どんなことに気づいたかを心を込めて、メモなどは見ずにスピーチしていくものです。

最後には、保護者の方にもコメントをいただき、実行委員会の方々にもコメントをいただきます。子どもも大人も一体となって学ぶことができる素晴らしい場だと思います。

とにかく事故もなく、無事に3つの寺子屋の合宿が終わりました。これから本格的な学びが始まります。

 

 

 

 

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2024年08月20日 | Weblog

東京から福岡に戻ってきましたが、福岡は雨が降っています。久しぶりの雨です。「五風十雨」という言葉があります。五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降ることが、農作に都合が良いと言われていて、そこから生まれた言葉です。

日本人は、自然と農耕と共に生きてきました。「五風十雨」のように気候が穏やかであれば、農作物がすくすく成長して、沢山収穫が出来、人々の暮らしを安んずることが出来ます。この言葉は、『論衡』という書物が出典だということです。

人間も自然の一部に過ぎない存在です。野外活動の多い子どもたちとの合宿を三回も実施する八月において、雨は天敵です。しかし、雨音に耳を傾けつつ、植物の喜ぶ声にも耳を傾けられる自分でありたいと思います。

「逆境良し、順境もまた良し」ではありませんが、「晴れも良し、雨もまた良し」と思える自分であろうと思います。

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教育問題

2024年08月19日 | Weblog

「教育問題」とは、「人が人として立派に育たぬこと」を言うのだろうと思います。そして、子どもに大きく影響し、育てているのは、大人の言葉と行動です。

その意味で、教育問題とは、断じて子どもの問題ではなく、大人の問題であるはずです。因果関係から言ってそうでしかありません。

しかし、教育問題はいつも子どもの問題と見なされたり、学校の問題と見なされたり、施設設備や制度の問題と見なされるようです。

そのことに大人が気づいていないことはないと思います。ならば、見て見ぬふりをする卑怯さや、問題をすり替えていく小狡さから、如何にして大人たちが脱却できるかということしか、教育問題の解決方法はないはずです。

教育問題は自分自身の問題だと、己に刃を突きつけたときに、初めて問題は解決に向かうのだろうと思います。

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天命を知る

2024年08月16日 | Weblog

自分で起業して、会社を経営し続けていくには、心からやりたいことを持っていなければなりません。それは、人間や社会に対する、祈りにも似た強烈な願いでもあります。そして、学び続け、人格を磨き続けなければならないと思います。それは厳しい道でもあり、孤独な道でもあり、同志と共に歩む、楽しく充実した道でもあります。

人間教育を生業とし、世の教育をより良いものにしたいと願う会社であれば、尚更のことだと思います。それは、簡単な言葉で言い表せば、志の高さが必要だということです。そうやって懸命に歩いているうちに、自分に与えられた天命というものが見えてくるのだと思います。

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承認欲求について思うこと

2024年08月14日 | Weblog

「自分を見て欲しい」「認めて欲しい」「他人から認められたい」と思っている内は、まだまだ、ものにならないのだと思います。

SNS全盛期ですから、大人たちもPRのために、FacebookやXを大いに活用しています。私も背負っているチームのために活用しなければと思った時期もありました。しかし、どうも私は自己顕示欲が低いようで、すっかり更新しなくなってしまいました。ただ、自分と向き合い、自分の思想を鍛えるために、ブログは書き続けています。

自分がどう見られるかは、若い頃はとても気になっていました。それは当然のことだと思います。今、若者時代が遠い過去になって言えることは、自分がどう見られるかではなく、自分のやりたいこと、やるべき事に、なりふり構わず没頭しているようでなければ、大したものにはならないと言うことです。

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