「ユングはくり返し、超常的現象は日常経験における時間・空間の絶対的制約を相対化するものだということを力説しているが、このような考え方は相対性理論にヒントを得たものと言っていいであろう。アインシュタインは特殊相対性理論において、古典物理学のように物体の絶対運動を決定することはできないこと、したがってわれわれは、ミクロの実在については四次元の空間―時間連続性を考えなくてはならないということを明らかにした。一般相対性理論になると、空間内部に物質が存在することによって空間に曲率が生まれるという重力場の考え方が提出された」(湯浅泰雄 ユングと東洋 下 p233 人文書院 1989年)
「ユングが元型の考え方に至った一つの出発点は、無意識の内部には、意識の作用に対する補償compensationのはたらきが潜在しているということであった。重要な夢が示しているように、元型は補償的効果をもっている。元型のはたらきは遍在しているものであるから、その本性上、直接に関係のある個人ばかりでなく、他の人間、あるいは同時に何人もの人間において現われることができる」(前掲書 p228)
「浦島説話研究所」
「ユングが元型の考え方に至った一つの出発点は、無意識の内部には、意識の作用に対する補償compensationのはたらきが潜在しているということであった。重要な夢が示しているように、元型は補償的効果をもっている。元型のはたらきは遍在しているものであるから、その本性上、直接に関係のある個人ばかりでなく、他の人間、あるいは同時に何人もの人間において現われることができる」(前掲書 p228)
「浦島説話研究所」