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脚本、演出、主犯 ネタニヤフ

2024-04-10 21:27:17 | 来世は非人間

「地獄絵図」のガザ南部ハンユニス 「将来」問われた住民は…

毎日新聞 によるストーリー • 1 時間 •
がれきの上でしゃがみ込むホサムさん。「ガザにはもう未来がない」と話した=パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで2024年4月8日、アシュラフ・ソラーニ撮影© 毎日新聞 提供

イスラエル軍が戦略上の理由で撤収したパレスチナ自治区ガザ地区南部の最大都市ハンユニスに8日、毎日新聞の現地助手が入った。建物の大半が破壊され、道路はがれきで足の踏み場もない。様子を見に避難先から戻ってきた住民らは「地獄絵図」に言葉を失っていた。
 「まるで地震でも起こったかのようだ」。全壊した自宅の前で立ち尽くしていたホサムさん(26)は話した。元々ハンユニスで暮らしていたが、イスラエル軍の空爆が激しくなったため退避。ガザ各地を転々とした後、最近は最南部ラファで避難生活を送る。
 ホサムさんは妻と2人の子供の4人家族。イスラエル軍撤退のニュースを聞き、期待を膨らませて半年ぶりに戻ってきた。しかし街はがれきの山で車も進めず、家はとても住める状態ではない。以前は野菜売りで生計を立てていたが、この惨状では再開のめどは立てられない。
Tips and Tricks外から見ると一見シンプルで普通の家ですPR
 将来、何をしたいかと尋ねるとこう語った。「ガザにはもう未来がない。戦争が終わったら、パスポートを手に入れ、家族でここから脱出したい」
 イスラエル軍は7日、部隊の休息や再編成のためとして、ガザ南部から部隊の大半を撤収させたと発表。ただイスラム組織ハマスを「壊滅」させるために、ガザの人口の7割に当たる約150万人の避難者らが集中する最南部ラファを攻撃する姿勢は崩していない。国際社会からは戦闘停止を求める声が高まるが、もし侵攻すれば人道上の大惨事となる危険があり、住民は恐怖におののく。
 ハンユニスの街を歩くと、人々の信仰の場である青いドームのモスク(イスラム教礼拝所)が天井から崩れ落ちていた。この日は断食月(ラマダン)の最中で本来なら人々の信仰心が高まる時期だが、人影はない。道路の両側は壊れた建物が続き、至る所で鉄筋やブロックがむき出しになっていた。
 中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、ハンユニスではイスラエル軍の撤退後、少なくとも84人の遺体が見つかった。街の80%以上は破壊され、残りもほとんどが人が住むのは困難だという。
 さらにガザではイスラエルの封鎖措置により、食料や物資が極度に不足している。この日は避難先で少しでも使えるものがないかと、自宅の中を探している人が多かった。ムハンマドさん(40)もその一人。ところが自宅はがれきの山で持ち帰れるものはほとんどなかった。
 ムハンマドさんは1年前に自宅を新築したばかりだった。難民キャンプの中にある簡素な家だが、子ども5人ら家族と暮らすかけがえのない場所を失った。今はラファで避難生活を送り、上空から投下される食料など「支援頼み」でかろうじて生き延びる。
 「子どものために食べ物を確保するだけで精いっぱいだ。今は何も考えられない」【エルサレム松岡大地】



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