私の部下の課長は、毎週、部下と意思疎通を図るため面談(ミーティング)をしていますが、その部下の女性社員から「面談は時間の無駄です。任意ならば辞退します」という上司へのメールが私しにCCで送られてきました。
メールが来たのが金曜日の終業時間だったので、すぐに事情が聴けず、翌週、その女性社員を別室に呼び出し、話しを聴きました。開口一番、「先週末の面談辞退のメールは良くないと思う」と感想を述べ、また「面談は業務であり、軽々しく辞退するなどと言わないほうがよい」と意見をしました。さらに、時間の無駄という理由を問いただしたのです。
時間の無駄とは、具体的にどういうことをいっているのかと質問すると、何回説明しても分かってくれないといいます。具体的に何を説明したのかと問いただすと、一例を上げて何々の件というので、それのどこを理解してくれないのかさらに突っ込むと、別の話しにすり替えようとします。そこで、話しを、最初に出した件に戻し、あなたの上司はどこを分かってくれないかを追求すると、最後には泣き出してしまいました。
これって、パワハラなのでしょうか。そんなはずはありませんが、このような会話からパワハラだと訴えられる上司もいるんじゃないかとふと思うのです。心の中に、俺を甘く見るなよ、徹底的に追求してやるという、刑事のような気持ちがないわけではありませんでした。しかし、別室で女性社員に泣かれたのは初めてです。この場合、自分の非を認めて泣いたのだと理解していますが、もし、パワハラだと訴えられても、会話の内容は記録していますので否定はできます。部下を叱る上司の皆さん、叱るときは、どのような理由で何をどのように叱ったか記録しておきましょう。
会話を通して、この女性社員の言い分である、上司がなかな分かってくれないというのは、その女性社員が説明を小出しにするからだと思います。つまり、上司が質問すると、質問の範囲でしか説明しない、それでは事案が起きても対処が分からないのでまた質問すると、前の説明を繰り返すとともにその事案の説明だけを加えるといったことの繰り返して、完全に分かるのに100年かかるといった仕組みです。典型的な仕事の囲い込みです。
彼女も今の部署に10年以上いるので、早く他の部署に異動させるのがいいのですが、評判が悪くてなかなか受け入れてもらえる部署がありません。困ったものです。