敏翁のシルバー談義

敏翁の興味のスパンは広いのですが、最近は健康談義から大型TVを含むITと「カラオケ」「珈琲」にシフトしています。

インターバルトレーニングと最大心拍数

2008-01-29 15:57:21 | 健康
 エアロバイクとポラールの心拍計を用いて、インターバルトレーニング
 と、それを利用して最大心拍数の推定にチャレンジして見ました。

 ポラール社の言うインターバルトレーニングは、昔ザトペックが行って有名になった最大心拍数付近の運動と
 リカバリーの組み合わせを言うインターバルトレーニングよりはゆるい概念のようです。
 即ち、かなり強い運動強度(無酸素域)と有酸素域のリカバリーの組み合わせを言うものであるようです。
 私の場合は、前回掲載でお知らせしたようにその閾値が心拍数110あたりのようです。

 ポラール心拍計S610iは、インターバルトレーニングを自由にプログラムできるのでそれを利用しました。
 各インターバルのエンドポイントを時間か、目標心拍数で設定できるのだが、それを時間設定として

  ウォームアップ5分-->(インターバル5分 + リカバリー2分)x3 
  -->クールダウンとしてみました。
  (他にもいくつかプログラムは作ってあります。)

  本日トライした心拍数の推移を下図にご覧にいれます。





 インターバルの運動強度を1回――>2回――>3回と上げて行き、最後は限界に近いところまで
 ペダルを漕いでみました。
 (ポラール社のユーザーズ・ガイドにもこのようなステップで最大心拍数が求められるという記述があります。
  ただ、それに対するチャレンジは医師と相談して行うべきだとしてあるので、今まで躊躇していたのでした。)

 今回最後に得られた心拍数は 153bpm で、このあたりを私の最大心拍数としても良さそうに思います。

 良く知られた 最大心拍数=220 - 年齢 からは 220 - 77 = 143 
 となるので、この点からは私の身体年齢は歳より10歳若いといえるかもしれません。

AT値、コンコーニテスト

2008-01-22 22:21:13 | 健康
 効率的な有酸素運動を行う時の運動強度は、AT値 (anaerobic threshold) 無酸素作業閾値
 のあたりで行うのが、良いとされている。
 学問的には、議論の多いところで、厳密な測定法としても血液中の乳酸の濃度を測定するとか、
 呼気中炭酸ガス濃度の急増点から求めるとかあり、得られた値の名前も種々付いているようだが、
 皆近い値を示すようである。
 私の簡易代謝測定装置で求めた代謝量vs心拍数の変曲点もそれに近いものと思う。
 本ブログに前回掲載した代謝量-HR 図がそれで、心拍数約110bpmあたりがそれらしい。

 このAT値をより簡単に求める事をイタリアのコンコーニ博士が提案している。
 コンコーニ・テストと呼ばれるもので、運動強度を一定の割合で強化させながら心拍数を測定し、
 グラフの変曲点から求めるというものである。
 
 本日エアロバイクと心拍計を用いて、その方法を行ってみた。
 エアロバイクは ALINCO社 AF-6500で、1分当たり2km/hづつ加速し、胸に巻いた
 心拍計Polar S610iで心拍数を計測し、テスト後データをコンピュータに吐き出して
 車速の値とつき合わせてグラフ化した。
 下図は、その結果を速度(km/h)の二乗に対する心拍数をプロットしたものである。
 この変曲点がAT値(anaerobic threshold) 無酸素作業閾値である。
 下図より、あまりはっきりしないが、AT値は~110bpm あたりらしい事が分かる。


 この関係もウェブに沢山載っていて、綺麗な変曲点を得られた人も、全然得られなかった人も
 居るようだが、私の場合は辛うじて得られているのではないかと思われる。
 そのウェブの例などは若い人ばかりで、私とは心拍数の範囲が全然違うので、私にあわせた運動
 強度の設定とか2回ほど予備テストを行った後の測定データである。
 エアロバイクは安物なので、車速は表示されるが、記録は出来ない。
 出来るだけスケジュールどおりに車速を上げて行き、記録された心拍計のデータとつき合わせて
 プロットした。

 より簡単に計算だけでAT値の推定を行う「カルボーネン法」というものがある。
 下式で一般人であれば目標%のところに50、スポーツ愛好家では60、競技者では70~80
 の数字を入れればAT値の目安が分かるとされている。
    AT値=(最高心拍数-安静時心拍数)×目標%+安静時心拍数
    最高心拍数は220-年齢
     私の場合を計算して見ると、年齢は77歳、最高心拍数は 220-77 = 143、安静時心拍数は55なので
     目標%を50とすれば、AT値=99
         60とすれば、AT値=108 となり、
  私をスポーツ愛好者とすれば(必ずしもそうは思っていないが)上述のコンコーニ法による値と
  一応話の辻褄は合っている事になる。
 



新しい呼気採取装置

2008-01-18 12:29:39 | 健康
新しい呼気採取装置の検討が一通り完了しましたので纏めて見ました。
 全体図を下図にご覧に入れます。
 


 呼気採取バッグは、市販のテドラー(デュポン)バッグ(内容積 ~30リットル)の上部に35mmΦ
 の呼気導入孔を開けホースに接続させたものです。
 市販のものは、図にも有りますが、上部両端に細い(内径3mm)接続口が付いている
 だけで、これでは流れに対する抵抗が大きすぎて呼気採取には使えません。
 2年前まで、私が手仕事でやっていた時は、大きなポリエチの袋に内径10mm程度の
 ポリエステル管を接着剤で取り付けたものに一旦呼気を採取し、それをテドラーバッグに
 エアポンプで移しかえをしていました。
 ポリエチでは、時間が経つと袋を酸素が通り、組成が変わる可能性があります。
 その時間依存性も調べて有りますが、一時間程度ならさして問題はなかったようでした。

 また、図にある呼気採取用マスクは、市販の簡易ガスマスクを改造したものです。
 これも35mmの排出孔を取り付けました。
 以上全体の製作は、ニッポー産業㈱の荒井社長のご尽力(殆どボランティアサービス)
 によるものです。
 2年前まで使っていたマスクも荒井さんに改造して頂いたものでしたが、これは簡単な
 改造で、内径8mmのプラスティック管を接続しただけのものでした。

 新しい呼気採取装置のリークチェックや小改造を今年の正月に行い、ほぼ満足できる
 レベルに来たと判断し、物置に入れてあったエアロバイクを引き出して実験検討を
 行い、昔のデータと比べてきたのが、下の二つの図です。
 実験は、胸にPolar社の心拍計を巻いて、平均心拍数を計りながら呼気採取を行ったものです。
 これも、2年前に使っていた心拍計は平均が求められないタイプのものでした。
 今回のものPolar S610i は、記憶されたデータをコンピュータに吐き出させ、平均値などの
 計算ができるものです。精度は今回のものの方がはるかに高いと思います。
 
 はじめの図は、呼気量(リットル/分 STPD)と心拍数(HR bpm、beats per minute)の関係で、
△が新システム、◆が旧システムです。違いは明らかで、呼気量を考える場合には旧システム
 には大きな問題があった事が分かりました。



 
 次は、採取した呼気を簡易測定装置で測定し、代謝量(kcal/day)を求めたものの比較データです。
 マークの表示は前図と同じです。
 しかしこの図からは、代謝量で見る限り中程度の心拍数までは、新・旧システムで大きな差は
 無さそうな事が分かりました。
 高い心拍数の所で差が開いていきそうに見えますが、私の最大心拍数は
 普通 最大心拍数=220 - 年齢と言われる関係からは、≦145なので殆ど余裕がなく、もう
 少し元気な人に測定を御願いするつもりです。
 この図の関係からは、通常の有酸素運動の範囲(HR=110~125bpm)では、2年前の測定データ
 でも問題は無かった事が分かりました。
 古い呼気採取システムでは、激しい運動では息苦しくなってとても2分間とその運動を
 持続できないほどでしたが、その時呼吸量は減少していても、酸素の消耗、炭酸ガスの
 発生量はほぼ同程度であって代謝量としては大差ないものになっていたという事だったと
 理解しています。

 この呼気採取システムの問題点は、私が実験に使うには問題がないにしても、より商品化
 に近いプロトタイプに纏めるには、次の問題があります。
 ① マスクの改造が簡単ではない。今回のものもリークのあるところをセメダインで埋める
   とか、テープ張るとかの手作業を何回と無く行ってやっとまとめたものです。
 ② 使用しているホースが重い。これは工業用のものから選んだものです。
   
  ①も②も、市販の代謝測定装置にはスマートで軽いものが付いていますが、我々の
  グループではその入手先を見つける事が出来ていません。
  多分、そのメーカーの特注品でしょうから、入手は難しいとは思いますが、
  この点に関して何かご存知の事がありましたら/または協力して頂ける意思をお持ちの
  方がありましたら、お知らせ願えれば有り難く感謝申しあげます。
 
 

真冬のゴルフ

2008-01-17 08:18:06 | ゴルフ
 このところ厳冬の寒さの中、昨日はすこし暖かくはありましたが、真冬のゴルフ、
 今年の初打ちを昨日行いました。
 私は寒くなると腰痛がぶり返し、特に後半痛みが強くなってスコアを崩すのが殆どでした。
 その対策らしいものとして、いろいろ試みているのですが、昨日の為に行った対策の効果
 のせいか、後半にも崩れる事も無く無事プレイを出来たので報告いたします。
 自慢するほどの事ではありませんが、15名の会で新ペリヤでしたが優勝してしまいました。

 Ⅰ.ゴルフの概要
 場所  鶴舞CC
 会   悠球会(平日会員〔土曜不可〕だけの会)昨日15名参加
     この会は、昨日が設立旗揚げでした。
 ルール ノータッチ、OK無し これはいつもの何でも有りよりハーフ2打
     程度違うと思います。
 スコア 52、52
     良くはありませんが、後半崩れなかった点と
     後半、西の六番ショートでOBなどで8打叩いた
     ので「ればたら」ですが、まあまあだったと思います。
     さらにこれが利いてハンディが増え、優勝に繋がった様です。  
     人生もそうですが、何が幸いするか分からないものですね。

 Ⅱ.対策(効果の程は定かではありませんが列挙してみます)
 ① 寒さ対策
   1.背中の上部にホッカイロを貼る。
     スポーツシャツに貼り付け、その上にスェーター、ウインドブレーカー
     と重ね着でした。
     ズボンのポケットにホッカイロは何時もですが、それに更に加えた訳です。
     ウェブで見つけた対策です
   2.ウールの腹巻で腰をガードする。
     12月にはそこにホッカイロを張ってプレイしたのですが、
     それは腰の痛みには効果が薄いようで、今回の背中の方が効果があったのか?ですが。

 ② 腰痛対策
   やはり運動、特にウォーキングが良い事は定説ですが、
   また今年になって三つ池公園ウォーキングを始めました。
   心拍計を胸に巻いてやっています。
   また、例の代謝の研究(10日掲載)との関連で、物置から
   エアロバイクを引っ張り出して、ここのところ漕いでいます。
   これも心拍計をつけて心拍数120程度の運動強度(最適有酸素運動の条件)
   で行うのを多用しています。
   これも効果は?ですが。
   この研究で、連日身体を動かしているのも良かったのかも
   知れません。部品を探しに東急ハンズに2回、共同開発者の荒井さんの工場に行って
   呼気採取マスクの改造(この件は明日あたり掲載予定)などなどです。




簡易代謝測定装置開発の現状(新現象発見により解決の見込み)

2008-01-10 19:18:29 | 健康

 今年はじめての書き込みは、このブログを始めた頃の中心話題のひとつだった
 簡易代謝測定装置開発の現状報告にしたいと思います。

 私の開発中の測定器は、呼気中の酸素と炭酸ガスを吸収させて、その圧力変化からそれら 
 の濃度、延いては代謝量を測定するものです。

 現在の試作品をご覧に入れます。
 
 赤く囲った部分は、私の友人鈴木一也氏のアイデアと設計による「カム式チューブ弁」と言えるものです。
 当初はシステムの自動化の為、ソレノイドバルブの採用を検討したのですが、いずれもかなりのリークがあり、
 シリコーンチューブをカムで押し潰す事によりガス流を制御するこの方式を採用する事にしたのです。

 しかし、この測定装置全体を構成している数十個のジョイント (硬質プラスティック管をシリコーンチューブ
 で連結したものが主)に微小なリーク (0.2気圧の減圧下で0.0001~0.0003CC/分/ジョイント程度)が
 あり、それを安価な技術では止める事が出来ない事が段々に分かって来たのでした。
 そのリークの簡易測定法の確立にも手間取りましたが、さらに使用しているデジタル圧力計(上図にも写っています)
 にもその程度のリークがある事が分かり、業者に2回取り替えてもらいましたがリークは止まりませんでした。
 このリークは、減圧の程度に比例する事もわかり、炭酸ガス測定は短時間で吸収される事と
 減圧の程度も小さい(~△0.04気圧)事から問題にはならず、減圧が大きく(~△0.2気圧)、吸収に
 時間がかかる酸素の測定が問題でした。
 以上書けば簡単ですが、ここまで分かるのに時間がかかり、昨年末までかかってしまったのでした。

 今年の正月も、試作装置を自宅に持ち込み種々実験を重ねましたが、そこで新現象が発見されたのです。
 それは、上記の微小リークは、その殆どが酸素であるという新事実です。
 その実験データの一部をご覧に入れましょう。

  酸素濃度測定験開始後の時間   圧力(水柱、マイナスcm)
    1分                  130.9
    10分                 148.7
    15分                 148.7  圧力減が止まる
      ここでエアポンプを止める
    20分                  145.4   毎分0.66cmのリーク
      ここでエアポンプ再稼動
    25分                  148.7   と元に戻る。

 これは、リークしたのが殆ど酸素だけであり、それが吸収されたとする以外には説明できません。
 この現象の真の理由はまだ不明ですが、酸素と窒素の分子サイズの違い(酸素分子が3.8x2.8Å
 窒素分子が4.2x3.0Å)によるのかも知れないと思っています。

 いずれにしても、この現象の発見で、酸素濃度測定の難点は回避出来た事になります。
 リークを考えなくて良いからです。

 これで開発には弾みが付く事になり、本ブログへの書き込みも増えると思います。