まただいぶご無沙汰しました。
Ⅰ.アカデミー賞
私がここ約2年に亘って実行してきたアカデーミー賞の作品賞(含 ノミネート作品)
を主体とした系統的な映画鑑賞もほぼ一段落しました。
要約すると、新しいものから順次古いものに鑑賞を進めていったのですが、
① 作品賞は総て鑑賞。
② ノミネート作品も、1935年頃までは殆ど鑑賞。
③ それ以前は、技術的に問題があるものが多く(録音が悪すぎるなど)
歴史的な意義のありそうなものに限定した鑑賞に留めた。
第一回(1927-28年)の作品賞作品「つばさ」はサイレント作品
(厳密に言うと完全サイレントからトーキーへの移行段階である
所謂「サウンド版」〔音楽のみ録音〕)で、
第二回の作品賞作品「ブロードウイ・メロディ」がトーキーはじめての
受賞作品であります。
しかしこの録音は極めて悪く、聞くに堪えられないほどです。
さらにこのミュージカルとしては記念すべき作品の中のラインダンスなどは
まるで素人芸のようなもので、当時のショウの中心であるブロードウェイ
からはまだハリウッドが見下されていた時代の証拠になっていると思われる
ものですす。
尚、トーキーの最初の作品は、1928年の「ジャズ・シンガー」(この作品はアカデミー作品賞
にはノミネートされていません)でその中で、アル・ジョルソンが言った
「You ain't heard nothin' yet!(お楽しみはこれからだ!)」というセリフが、
映画史上初めてのセリフとして有名であります。
しかし、この作品は残念ながらTUTAYAのレンタルには置いてありません。
Ⅱ.パルム・ドール
と言うような訳で、アカデミー賞鑑賞は一段落とし(勿論明22日に発表の第81回受賞作品は
はレンタル開始/又は放映を待って見る積もりですが)、
次は国際映画祭としては最も権威があるとされている
カンヌ国際映画祭(Festival de Cannes)の最高賞である「パルム・ドール」((Palme d'Or
"黄金の棕櫚"の意)を重点的に鑑賞する事としました。
これらが終わったら、次は同じくカンヌ国際映画祭で「パルム・ドール」に次ぐ賞である
「審査員特別グランプリ」に進みたいと今のところは考えています。
(この中に2007年の河瀬直美監督による『殯の森』 があります)
バルムドールの一覧表を以下に記します。
2007年受賞の『4ヶ月、3週と2日』を昨日鑑賞したところです。
頭に付けたマークは、
●:既に鑑賞済み、レンタルDVDより
◎:既に鑑賞済み、放送より
◇:レンタル予約済み
X:レンタルなし
レンタルはいずれもTSUTAYA DISCAS
ですが、●は特にアカデミー賞とダブっているので鑑賞したものが殆どです。
開催年 受賞作 受賞者(監督) 国
1946年 もだえ アルフ・シェーベルイ スウェーデン
1946年 失われた週末 ビリー・ワイルダー 米国
1946年 地球は赤くなる ボディル・イプセン&ラウ・ラウリッツェン デンマーク
1946年 Neecha Nagar チェタン・アナンド インド
1946年 逢びき デヴィッド・リーン イギリス
1946年 マリア・カンデラリア エミリオ・フェルナンデス メキシコ
1946年 偉大な転換 フリードリッヒ・エルムレル ソ連
1946年 田園交響楽 ジャン・ドラノワ フランス
1946年 最後のチャンス レオポルト・リントベルク スイス
1946年 翼のない男たち M. Cap チェコスロバキア
1946年 無防備都市 ロベルト・ロッセリーニ イタリア
1947年 受賞作なし
1948年 映画祭は開催されなかった
◎1949年 第三の男 キャロル・リード イギリス
1950年 映画祭は開催されなかった
1951年 令嬢ジュリー アルフ・シェーベルイ ス ウェーデン
1951年 ミラノの奇蹟 ヴィットリオ・デ・シーカ イタリア
1952年 オセロ オーソン・ウェルズ モロッコ
1952年 2ペンスの希望 レナート・カステラーニ イタリア
1953年 恐怖の報酬 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー フランス
1954年 地獄門 衣笠貞之助 日本
◎1955年 マーティ デルバート・マン 米国
1956年 沈黙の世界 ジャック=イヴ・クストー&ルイ・マル フランス
1957年 友情ある説得 ウィリアム・ワイラー 米国
1958年 戦争と貞操 ミハイル・カラトーゾフ ソ連
1959年 黒いオルフェ マルセル・カミュ フランス
1960年 甘い生活 フェデリコ・フェリーニ イタリア
◎1961年 かくも長き不在 アンリ・コルピ フランス
1961年 ビリディアナ ルイス・ブニュエル スペイン
1962年 サンタ・バルバラの誓い アンセルモ・デュアルテ ブラジル
1963年 山猫 ルキノ・ヴィスコンティ イタリア
◎1964年 シェルブールの雨傘 ジャック・ドゥミ フランス
1965年 ナック リチャード・レスター イギリス
1966年 男と女 クロード・ルルーシュ フランス
1966年 蜜がいっぱい ピエトロ・ジェルミ イタリア
1967年 欲望 ミケランジェロ・アントニオーニ イタリア
1968年 五月革命で中止
1969年 If もしも.... リンゼイ・アンダーソン イギリス
●1970年 M★A★S★H マッシュ ロバート・アルトマン 米国
1971年 恋 ジョゼフ・ロージー イギリス
1972年 労働者階級は天国に入る エリオ・ペトリ イタリア
1972年 黒い砂漠 フランチェスコ・ロージ イタリア
1973年 The Hireling (雇い人) アラン・ブリッジス イギリス
◎1973年 スケアクロウ ジェリー・シャッツバーグ イギリス
●1974年 カンバセーション…盗聴… フランシス・フォード・コッポラ 米国
1975年 小さな火の歴史 モハメッド・ラクダル=ハミナ アルジェリア
●1976年 タクシードライバー マーティン・スコセッシ 米国
1977年 父 パードレ・パドローネ パオロ・タヴィアーニ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
イタリア
1978年 木靴の樹 エルマンノ・オルミ イタリア
●1979年 地獄の黙示録 フランシス・フォード・コッポラ 米国
1979年 ブリキの太鼓 フォルカー・シュレンドルフ 西ドイツ
1980年 オール・ザット・ジャズ ボブ・フォッシー 米国
◎1980年 影武者 黒澤明 日本
1981年 鉄の男 アンジェイ・ワイダ ポーランド
●1982年 ミッシング コスタ・ガヴラス 米国
1982年 路(みち) ユルマズ・ギュネイ トルコ
1983年 楢山節考 今村昌平 日本
1984年 パリ、テキサス ヴィム・ヴェンダース 西ドイツ
1985年 パパは、出張中! エミール・クストリッツァ ユーゴスラビア
1986年 ミッション ローランド・ジョフィ イギリス
1987年 悪魔の陽の下に モーリス・ピアラ' フランス
1988年 ペレ ビレ・アウグスト デンマーク
1989年 セックスと嘘とビデオテープ スティーブン・ソダーバーグ 米国
1990年 ワイルド・アット・ハート デヴィッド・リンチ 米国
1991年 バートン・フィンク コーエン兄弟 米国
1992年 愛の風景 ビレ・アウグスト デンマーク
◎1993年 さらば、わが愛/覇王別姫 チェン・カイコー 中国
X1993年 ピアノ・レッスン ジェーン・カンピオン ニュージーランド
●1994年 パルプ・フィクション クエンティン・タランティーノ 米国
1995年 アンダーグラウンド エミール・クストリッツァ ユーゴスラビア
X1996年 秘密と嘘 マイク・リー イギリス
1997年 桜桃の味 アッバス・キアロスタミ イラン
1997年 うなぎ 今村昌平 日本
1998年 永遠と一日 テオ・アンゲロプロス ギリシャ
1999年 ロゼッタ リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ ベルギー
◇2000年 ダンサー・イン・ザ・ダーク ラース・フォン・トリアー デンマーク
◇2001年 息子の部屋 ナンニ・モレッティ イタリア
●2002年 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー フランス
◇2003年 エレファント ガス・ヴァン・サント 米国
◇2004年 華氏911 マイケル・ムーア 米国
◇2005年 ある子供 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ ベルギー
フランス
◇2006年 麦の穂をゆらす風 ケン・ローチ イギリス
●2007年 4ヶ月、3週と2日 クリスチャン・ムンギウ ルーマニア
X2008年 Entre Les Murs (The Class) ローラン・カンテ フランス
Ⅰ.アカデミー賞
私がここ約2年に亘って実行してきたアカデーミー賞の作品賞(含 ノミネート作品)
を主体とした系統的な映画鑑賞もほぼ一段落しました。
要約すると、新しいものから順次古いものに鑑賞を進めていったのですが、
① 作品賞は総て鑑賞。
② ノミネート作品も、1935年頃までは殆ど鑑賞。
③ それ以前は、技術的に問題があるものが多く(録音が悪すぎるなど)
歴史的な意義のありそうなものに限定した鑑賞に留めた。
第一回(1927-28年)の作品賞作品「つばさ」はサイレント作品
(厳密に言うと完全サイレントからトーキーへの移行段階である
所謂「サウンド版」〔音楽のみ録音〕)で、
第二回の作品賞作品「ブロードウイ・メロディ」がトーキーはじめての
受賞作品であります。
しかしこの録音は極めて悪く、聞くに堪えられないほどです。
さらにこのミュージカルとしては記念すべき作品の中のラインダンスなどは
まるで素人芸のようなもので、当時のショウの中心であるブロードウェイ
からはまだハリウッドが見下されていた時代の証拠になっていると思われる
ものですす。
尚、トーキーの最初の作品は、1928年の「ジャズ・シンガー」(この作品はアカデミー作品賞
にはノミネートされていません)でその中で、アル・ジョルソンが言った
「You ain't heard nothin' yet!(お楽しみはこれからだ!)」というセリフが、
映画史上初めてのセリフとして有名であります。
しかし、この作品は残念ながらTUTAYAのレンタルには置いてありません。
Ⅱ.パルム・ドール
と言うような訳で、アカデミー賞鑑賞は一段落とし(勿論明22日に発表の第81回受賞作品は
はレンタル開始/又は放映を待って見る積もりですが)、
次は国際映画祭としては最も権威があるとされている
カンヌ国際映画祭(Festival de Cannes)の最高賞である「パルム・ドール」((Palme d'Or
"黄金の棕櫚"の意)を重点的に鑑賞する事としました。
これらが終わったら、次は同じくカンヌ国際映画祭で「パルム・ドール」に次ぐ賞である
「審査員特別グランプリ」に進みたいと今のところは考えています。
(この中に2007年の河瀬直美監督による『殯の森』 があります)
バルムドールの一覧表を以下に記します。
2007年受賞の『4ヶ月、3週と2日』を昨日鑑賞したところです。
頭に付けたマークは、
●:既に鑑賞済み、レンタルDVDより
◎:既に鑑賞済み、放送より
◇:レンタル予約済み
X:レンタルなし
レンタルはいずれもTSUTAYA DISCAS
ですが、●は特にアカデミー賞とダブっているので鑑賞したものが殆どです。
開催年 受賞作 受賞者(監督) 国
1946年 もだえ アルフ・シェーベルイ スウェーデン
1946年 失われた週末 ビリー・ワイルダー 米国
1946年 地球は赤くなる ボディル・イプセン&ラウ・ラウリッツェン デンマーク
1946年 Neecha Nagar チェタン・アナンド インド
1946年 逢びき デヴィッド・リーン イギリス
1946年 マリア・カンデラリア エミリオ・フェルナンデス メキシコ
1946年 偉大な転換 フリードリッヒ・エルムレル ソ連
1946年 田園交響楽 ジャン・ドラノワ フランス
1946年 最後のチャンス レオポルト・リントベルク スイス
1946年 翼のない男たち M. Cap チェコスロバキア
1946年 無防備都市 ロベルト・ロッセリーニ イタリア
1947年 受賞作なし
1948年 映画祭は開催されなかった
◎1949年 第三の男 キャロル・リード イギリス
1950年 映画祭は開催されなかった
1951年 令嬢ジュリー アルフ・シェーベルイ ス ウェーデン
1951年 ミラノの奇蹟 ヴィットリオ・デ・シーカ イタリア
1952年 オセロ オーソン・ウェルズ モロッコ
1952年 2ペンスの希望 レナート・カステラーニ イタリア
1953年 恐怖の報酬 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー フランス
1954年 地獄門 衣笠貞之助 日本
◎1955年 マーティ デルバート・マン 米国
1956年 沈黙の世界 ジャック=イヴ・クストー&ルイ・マル フランス
1957年 友情ある説得 ウィリアム・ワイラー 米国
1958年 戦争と貞操 ミハイル・カラトーゾフ ソ連
1959年 黒いオルフェ マルセル・カミュ フランス
1960年 甘い生活 フェデリコ・フェリーニ イタリア
◎1961年 かくも長き不在 アンリ・コルピ フランス
1961年 ビリディアナ ルイス・ブニュエル スペイン
1962年 サンタ・バルバラの誓い アンセルモ・デュアルテ ブラジル
1963年 山猫 ルキノ・ヴィスコンティ イタリア
◎1964年 シェルブールの雨傘 ジャック・ドゥミ フランス
1965年 ナック リチャード・レスター イギリス
1966年 男と女 クロード・ルルーシュ フランス
1966年 蜜がいっぱい ピエトロ・ジェルミ イタリア
1967年 欲望 ミケランジェロ・アントニオーニ イタリア
1968年 五月革命で中止
1969年 If もしも.... リンゼイ・アンダーソン イギリス
●1970年 M★A★S★H マッシュ ロバート・アルトマン 米国
1971年 恋 ジョゼフ・ロージー イギリス
1972年 労働者階級は天国に入る エリオ・ペトリ イタリア
1972年 黒い砂漠 フランチェスコ・ロージ イタリア
1973年 The Hireling (雇い人) アラン・ブリッジス イギリス
◎1973年 スケアクロウ ジェリー・シャッツバーグ イギリス
●1974年 カンバセーション…盗聴… フランシス・フォード・コッポラ 米国
1975年 小さな火の歴史 モハメッド・ラクダル=ハミナ アルジェリア
●1976年 タクシードライバー マーティン・スコセッシ 米国
1977年 父 パードレ・パドローネ パオロ・タヴィアーニ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
イタリア
1978年 木靴の樹 エルマンノ・オルミ イタリア
●1979年 地獄の黙示録 フランシス・フォード・コッポラ 米国
1979年 ブリキの太鼓 フォルカー・シュレンドルフ 西ドイツ
1980年 オール・ザット・ジャズ ボブ・フォッシー 米国
◎1980年 影武者 黒澤明 日本
1981年 鉄の男 アンジェイ・ワイダ ポーランド
●1982年 ミッシング コスタ・ガヴラス 米国
1982年 路(みち) ユルマズ・ギュネイ トルコ
1983年 楢山節考 今村昌平 日本
1984年 パリ、テキサス ヴィム・ヴェンダース 西ドイツ
1985年 パパは、出張中! エミール・クストリッツァ ユーゴスラビア
1986年 ミッション ローランド・ジョフィ イギリス
1987年 悪魔の陽の下に モーリス・ピアラ' フランス
1988年 ペレ ビレ・アウグスト デンマーク
1989年 セックスと嘘とビデオテープ スティーブン・ソダーバーグ 米国
1990年 ワイルド・アット・ハート デヴィッド・リンチ 米国
1991年 バートン・フィンク コーエン兄弟 米国
1992年 愛の風景 ビレ・アウグスト デンマーク
◎1993年 さらば、わが愛/覇王別姫 チェン・カイコー 中国
X1993年 ピアノ・レッスン ジェーン・カンピオン ニュージーランド
●1994年 パルプ・フィクション クエンティン・タランティーノ 米国
1995年 アンダーグラウンド エミール・クストリッツァ ユーゴスラビア
X1996年 秘密と嘘 マイク・リー イギリス
1997年 桜桃の味 アッバス・キアロスタミ イラン
1997年 うなぎ 今村昌平 日本
1998年 永遠と一日 テオ・アンゲロプロス ギリシャ
1999年 ロゼッタ リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ ベルギー
◇2000年 ダンサー・イン・ザ・ダーク ラース・フォン・トリアー デンマーク
◇2001年 息子の部屋 ナンニ・モレッティ イタリア
●2002年 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー フランス
◇2003年 エレファント ガス・ヴァン・サント 米国
◇2004年 華氏911 マイケル・ムーア 米国
◇2005年 ある子供 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ ベルギー
フランス
◇2006年 麦の穂をゆらす風 ケン・ローチ イギリス
●2007年 4ヶ月、3週と2日 クリスチャン・ムンギウ ルーマニア
X2008年 Entre Les Murs (The Class) ローラン・カンテ フランス